This Week in Legacy:The Niche Deck Spotlight
Joe Dyer
2020/3/25
やあ、みなさん!
私はJoe Dyer。今週はレガシーフォーマットにおけるニッチなデッキをいくつか紹介しようと思う。
これらのデッキはメタゲーム上での立ち位置を問わず、楽しそうにプレイしているファンが多い。
みんなにとっても少なからず得るものがあるだろうとワクワクしている。
また、今週のLevel Up Lessonで扱うのは墓地。墓地に関連したキーワード能力とその働きについて話すつもりだ。
今週は全てのデッキにスポットライトを当てているので、Deck Focusはお休み。
それからLegacy Challengeのおさらいをして、Spice Cornerもお楽しみに。
ぶ厚い本編に入る前に、コロナウィルスに脅かされながらもこの記事を読んでくれているみんなに、少しだけ時間をかけて感謝の意を表したい。
私の住むオハイオ州が早期に事態を収束させようと「外出禁止令」を出しているため、緊張状態が続いている。
現在はいつもの仕事を自宅で行っているところだ。
私自身も、私の家族も無事だから安心して欲しい。
みんなの状況も同じか、あるいはもっとひどいだろう。でも私の想いはいつだってみんなに寄り添っているよ!
さあそれじゃ、レガシーの話を始めようか!
Niche Legacy - When You Want to Have a Little Fun
様々なレガシーデッキについて時間をかけて議論する時も、その大半は競技レベルのデッキについてだ。
しかし、レガシーは非常に幅広く、面白いデッキで満ちている。
決して人気が高いわけではないが、デッキとして強く、愛好家が付いているデッキ。
これらの多くはToptierからは離れているものの、プレイするのが楽しく、なくてはならない重要な存在だ。
それでいて、こういったデッキに精通したプレイヤーはイベントで結果を残すし、あなたにとっても強力な対戦相手と成り得る。
こうしたアーキタイプのデッキ名を度々見かけるのは、愛好家たちがデッキに費やした情熱の時間を物語っている。
今回は四種類の異なるデッキを紹介する。
それらのデッキは、どのようにレガシーの世界を生き抜いてきたのだろうか。
Nic Fit
ニッチなデッキとしてNic Fitを今まで取り上げて来なかったのはうっかりしていた。
Nic Fitとは《老練の探険者/Veteran Explorer》+《陰謀団式療法/Cabal Therapy》の組み合わせをベースとした緑黒のマナランプコントロール(ミッドレンジ)デッキを指す。
Nic Fit(これはデッキ製作者のTaoが入賞した際に、Sonic Youthの同名曲から拝借したのが由来となっている)は対戦相手が基本土地を全く入れていない、あるいは十分に用意していない場合にマナを伸ばすことで対戦相手にアドバンテージを付けるのが主戦略となっている。
このデッキには様々な戦略があり、同じ名前でも追加の色やゲームプランが多岐にわたる。
BUG Nic Fit by Orim67
Creatures (13)
1《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
1《呪詛呑み/Hexdrinker》
3《老練の探険者》
1《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
1《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
1《永遠の証人/Eternal Witness》
1《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》
2《疫病を仕組むもの/Plague Engineer》
1《ネル・トース族のメーレン/Meren of Clan Nel Toth》
1《探索する獣/Questing Beast》
Planeswalkers (8)
2《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
3《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
1《ゴルガリの女王、ヴラスカ/Vraska, Golgari Queen》
1《悪夢の詩神、アショク/Ashiok, Nightmare Muse》
1《呪われた狩人、ガラク/Garruk, Cursed Huntsman》
Spells (14)
4《陰謀団式療法》
4《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》
2《思考囲い/Thoughtseize》
2《突然の衰微/Abrupt Decay》
2《暗殺者の戦利品/Assasin's Trophy》
Enchantments (3)
2《森の知恵/Sylvan Library》
1《破滅的な行為/Pernicious Deed》
Lands (22)
3《Bayou》
3《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower 》
3《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《冠雪の森/Snow-Covered Forest》
1《冠雪の島/Snow-Covered Island》
2《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp》
2《Tropical Island》
1《Underground Sea》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
Sideboard (15)
2《外科的摘出/Surgical Extraction》
4《夏の帳/Veil of Summer》
2《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》
1《再利用の賢者/Reclamation Sage》
1《毒の濁流/Toxic Deluge》
3《虚空の力線/Leyline of the Void》
2《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
75 Cards Total
このデッキの主な長所は、《探険者》+《療法》コンボによるマナランプによって、他のデッキではプレイできないようなカードをプレイできることだ。
レガシーで「EDH(統率者戦)」をやっているようだと冗談も聞こえてくる。
しかし、このデッキは個々人のプレイスタイルに合わせてカスタマイズできるため、このデッキに精通した人ほど、その人専用の構築になる傾向がある。
私自身もこのデッキのプレイスタイルを楽しんでいて、今までのレガシーキャリアで様々なバージョンを試してきた。
2016年のGPコロンバスではアブザンバージョンを使って10-5だったこともあるね。
ただ、2019-2020現在でNic Fitが抱える大きな問題点は、《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》の存在や、そもそもマナを有効活用する方法があるなど、多くのデッキが基本土地をプレイしていることだ。
また別の問題点として挙げられるのは、2019-2020のカードパワーがインフレしていることにある。
近年のカードが強すぎるため、デッキ構築段階でそれらのカードを無視できなくなっており、メタゲーム上で競い合えるようなNic Fitのリストを作成するのが困難になっている。
新しい環境はNic Fitデッキに試練を与え、この先どうすれば良いのか暗中模索状態だ。
Enchantress
エンチャントレスはその名の通り、「エンチャントレス」効果(エンチャントを唱えた時にカードを引く)に焦点をあてたデッキだ。
そして場に出したエンチャントを利用して、「はい終わり。そこで座って見てて」という状況を作り出す。
エンチャントレスは基本的にプリズンデッキで、ゲームを終わらせる手段が見つかるまではゆっくりと対戦相手を絞り上げていく。
ゲームを終わらせる方法は時代によって変化を遂げてきたが、最も最新のものは「テーロス還魂記」の《運命を紡ぐ者/Destiny Spinner》で、《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul,the Aeons Torn》も使われている。
最も目立っているデッキ使用者の一人、MTGOのSpatulaOfTheAgesのデッキだ。
Enchantress by SpatulaOfTheAges
Creatures (6)
3《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》
2《運命を紡ぐ者》
1《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant》
Spells (6)
2《緑の太陽の頂点》
4《生ける願い/Living Wish》
Enchantments (29)
4《豊かな成長/Abundant Growth》
3《エレファント・グラス/Elephant Grass》
1《踏査/Exploration》
1《ミリーの悪知恵/Mirri's Guile》
4《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
4《繁茂/Wild Growth》
2《地の封印/Ground Seal》
1《真の木立/Sterling Grove》
1《払拭の光/Banishing Light》
4《女魔術師の存在/Enchantress's Presence》
2《エストリッドの祈祷/Estrid's Invocation》
1《忘却の輪/Oblivion Ring》
1《独房監禁/Solitary Confinement》
Lands (19)
1《古えの墳墓/Ancient Tomb》
1《Bayou》
5《森/Forest》
2《霧深い雨林》
1《Savannah》
4《冠雪の森》
1《Tropical Island》
2《新緑の地下墓地》
1《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
Sideboard (15)
1《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
1《Karakas》
1《セラの聖域/Serra's Sanctum》
1《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1《不毛の大地/Wasteland》
1《アルゴスの女魔術師》
1《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》
1《運命を紡ぐ者》
1《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
1《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
1《窒息/Choke》
1《秋の騎士/Knight of Autumn》
1《ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator》
1《破滅喚起の巨人》
1《引き裂かれし永劫、エムラクール》
75 Cards Total
エンチャントレスはエンチャントが含まれるセットが出る度に、新しく面白いオモチャを手に入れ続けている。
これによって毎年微妙な上方修正を受けているものの、デッキの根幹となる部分「エンチャントレス効果を場に出して、そこからアドバンテージを積み上げていく」というゲームプランに強く依存している。
従って、このデッキを邪魔する方法は単純明快で、エンチャントレス効果を持つカードを取り除くだけでゲームプランの維持が出来なくなる。(打ち消しても良いし、他の方法でも)
とは言え、一度でもデッキが動き出せば、そのドロー量は尋常ではない。
これは特定のカードに強く依存するデッキだが、数多くのファンを持ち、様々な構築がコミュニティによって試されている。
Pox
ポックスは一般的に黒単で組まれ、対戦相手のゲームプラン全てを妨害することに終始するデッキだ。
このデッキは以下の質問に対する答え数多く持っている。
・対戦相手が手札を持っている? もうないよ。
・対戦相手が場に土地を出している? もうないよ。
・対戦相手が場にクリーチャーを出している? もういないじゃないか!笑
上気の設問はほとんどのゲームで非常に重要で、ポックスは今までで最も悪質なカードを使って、これらに最適解を出そうとするデッキだ。
《思考囲い》、《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》、《陥没孔/Sinkhole》、《小悪疫/Smallpox》これら全てが答えとなる。
Pox by flankattack27
Planeswalkers (5)
4《ヴェールのリリアナ》
1《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》
Spells (24)
4《暗黒の儀式/Dark Ritual》
4《無垢の血/Innocent Blood》
4《思考囲い》
4《トーラックへの賛歌》
4《陥没孔》
4《小悪疫》
Artifacts (1)
1《ファイレクシアのトーテム像/Phyrexian Totem》
Enchantments (2)
2《Nether Void》
Lands (28)
2《爆発域/Blast Zone》
2《ボジューカの沼》
1《陰謀団のピット/Cabal Pit》
1《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》
1《イス卿の迷路/Maze of Ith》
4《ミシュラの工廠/Mishra's Factory》
8《沼/Swamp》
1《The Tabernacle at Pendrell Vale》
4《ヨーグモスの墳墓、ウラモグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
4《不毛の大地》
Sideboard (15)
2《真髄の針/Pithing Needle》
2《闇の腹心/Dark Confidant》
3《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》
2《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》
2《疫病を仕組むもの》
4《虚空の力線》
75 Cards Total
もちろんこのデッキ名は先輩である《悪疫/Pox》にちなんで名付けられたものだ。
ポックスは可能な限り妨害を主目的に据え、痛々しくゆっくりと勝利する。
かつて、このデッキは勝利手段として《呪われた巻物/Cursed Scroll》を用いて毎ターン《ショック/Shock》を与えていたが、最近では《ファイレクシアのトーテム像》が速やかにビートダウンをするようになった。
《ヴェールのリリアナ》もゲームを畳むのに貢献している。
また、《Nether Void》や《The Abyss》といった他のフォーマットでは遅すぎる、あるいは扱い辛い類のカードの最後の拠り所にもなっている。
ポックスの構造的問題点は、フォーマット内におけるデッキパワーが劣っているだけでなく、《夏の帳》がポックスの全てのスペルに対して、文字通り最高の解決策となってしまっている点だ。
この事実と相まって、ポックスはtoptierのデッキにされるがままであり、更にはゲームに勝つ手段を探す方法が乏しいことなども、低迷している理由だ。
けれど、Discordにて少数ながら熱心なファンがこのデッキを支持しており、多くのプレイヤーは1ターン目に《暗黒の儀式》+《トーラックへの賛歌》+《思考囲い》の動きを楽しんでいる。
Rip/Helm Combo
今週最後に紹介するニッチなデッキは、《安らかなる眠り/Rest in Peace》+《Helm of Obedience》の組み合わせで、Rip/Helmとして広く知られるものだ。
このデッキは古典的な青白コントロールに2枚コンボを入れ、準備が整うまで身を守るために《エネルギー・フィールド/Energy Field》を加えたものだ。
Helm Rip Combo by PunishingWaterfalls
Creatures (2)
2《僧院の導師/Monastery Mentor》
Spells (26)
4《渦まく知識/Brainstorm》
2《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
2《狼狽の嵐/Flusterstorm》
4《思案/Ponder》
3《定業/Preordain》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
2《対抗呪文/Counterspell》
3《衝動/Impulse》
4《意志の力/Force of Will》
Artifacts (2)
2《Helm of Obedience》
Enchantments (10)
4《エネルギー・フィールド》
4《安らかなる眠り》
1《森の知恵》
1《拘留の宝球/Detention Sphere》
Lands (20)
1《古えの墳墓》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
1《森/Forest》
4《島/Island》
2《霧深い雨林》
2《平地/Plains》
2《Tropical Island》
2《Tundra》
2《吹きさらしの荒野》
Sideboard (15)
2《払拭/Dispel》
4《剣を鋤に/Swords to Plowshares》
3《夏の帳》
1《浄化の印章/Seal of Cleansing》
2《基本に帰れ/Back to Basics》
1《謙虚/Humility》
2《至高の評決/Supreme Verdict》
75 Cards Total
このデッキの動きは、まず《安らかなる眠り》を場に出し、それから《Helm of Obedience》を出してX=1で起動する(HelmのXは0にはできない)。
こうすると、《Helm》の対象になったプレイヤーはカードを墓地に置く代わりに追放する、すると「墓地にX枚カードを置く、あるいはマナコストがXのクリーチャーカードをめくる」という条件を永遠に満たせなくなる。
つまり、《安らかなる眠り》が場にある場合は対戦相手のライブラリーを全て追放してしまえる。
これに加えて、《エネルギー・フィールド》を生贄に捧げる状況も起こらなくなる。
このデッキにおける注意点の一つは、勝利までのゲームプランが明らかに遅いところだ。
このデッキはコンボパーツの両方を展開し守る必要があり、《Helm》を出したターンには起動までもっていく必要がある。
この点で、最新のリストでは一枚だけ《古えの墳墓》を採用してマナ加速をしている点が上手い。
これらの理由から次点のデッキに留まっているものの、青白ベースのコントロールデッキで少し毛色の違うものを探してるのなら面白い選択肢だろう。
Level Up Lesson - Graveyard Tricks for Graveyard Mages
今週のlevel up lessonは墓地とそれに関わるキーワード能力についてだ。
レガシーで最も見る機会の多い墓地関連キーワードと言えば、発掘、探査、そしてフラッシュバックだ。
まずは発掘について話そう。
発掘は「カードを引く」という行為を、「ライブラリーの上からX枚を墓地に置く」という行為に置き換えることで、カードを引く代わりに発掘カードを手札に戻す能力だ。
例として、墓地にある《ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll》は発掘6を持つ。
これはカードを引く代わりに発掘6を行っても良いということで、墓地に6枚カードを置いた場合手札に《トロール》が戻ってくる。
額面上は非常に単純だが、この動きについて知っておくべきことがある。
まず始めに、発掘に関して覚えておいて欲しいのは、複数の「カードを引く」ことはそれぞれ分かれた事象であり、それぞれに関して置き換えるかどうかを選択できる。
例えば、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》のようなカードに「カードを二枚引く」と書かれていた場合、全てのドローを置き換えるかどうかではなく、引くカード一枚毎に置き換えるかどうか選べる。
《ゴルガリの墓トロール》が墓地にある時に《信仰無き物あさり》を唱えたとしよう。
最初のドローを発掘6に置き換えて、墓地に6枚のカードを置き、《トロール》が手札に入った。
この発掘によって、《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》が墓地に落ちた。
こうなった時、二枚目のドローを発掘5に置き換えて発掘を繰り返すことができる。
これはもっと枚数の多いドローカードにも適用される。
更に、発掘のような効果がライブラリーから複数枚のカードを墓地に置く場合に重要なのは、墓地にカードを置く前に何のカードがめくれたのか確認できるだけでなく、どんな順番で墓地に置くかも任意に決められることだ。
墓地の並び順に依存するマナレスドレッジなどを使う時は、これが最も重要になる。
レガシー環境には墓地の並び順を参照するカードがあるため、例え自分がそういったカードを使っていないとしても、並び順を変えてはいけないフォーマットになっている。
参考例としてはマナレスドレッジの《冥界の影/Nether Shadow》が挙げられる。
発掘する時、《冥界の影》の能力が誘発するような並び順で墓地に置く事を選べる。
(《冥界の影》は墓地にいる時に、自身の上に三枚のクリーチャーカードがあると誘発する能力を持つ)
もう一つ発掘に関連した効果で言うと、《トレストの使者、レオヴォルド》と《覆いを割く者、ナーセット/Narset,Parter of Veils》などがある。
発掘はドロー効果を置き換えるもので、つまりこれは、発掘に置き換えた場合は実際にカードを引く行為が起こらない。
これによって、同一ターンに発掘効果でドローを置き換え続ける限り、《レオヴォルド》が場に出ていようとも発掘をし続けることができる。
しかし、そのターンに実際にカードを引かなければいけなかった場合、それ以降は発掘に置き換えることができなくなる。
なぜなら、《レオヴォルド》の常在型効果によってそもそも次のドローが発生しないからだ。
続いては探査だ!
探査は意味をとらえるのがやや難しい時がある。
根本的には、スペルを唱える際のマナコストの、別の支払い方法と考える。
大切なのは、探査がマナコストを減らしているわけではないという事だ。
これは《三なる宝球/Trinisphere》などの効果と関わる際に重要になる。
古めかしい三球は対戦相手が6枚のカードを追放し、タップで黒マナを出して《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》を唱えることを何ら妨げない。
これはスペルの総コストが3マナを越えているからだ。
三球はスペルの支払い方法をチェックしているわけではなく、追加のコストを課すかどうかの条件をチェックしている。
《グルマグのアンコウ》などの探査スペルは既にマナコストが3を超えているため、この条件に引っかからない。
これはもう一つのデカブツであり招集と探査を併せ持つ《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak,Arisen Necropolis》を扱う際に非常に重要になる。
《ホガーク》独特の、ルール上の難問がいくつかある。
その中でも珍しいものの一つが、《マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice》との相互作用がどうなるか、というものだ。
《格子》はゲームの全てを無色にすることで、奇妙な状況を作り出す。
これはつまり、《格子》が場に出ている限り、《ホガーク》を唱えるためのコストを招集と探査では支払えないということだ。
でもちょっと待てよ。《格子》には「好きな色のマナとして支払える」という文章もあるじゃないか!という質問を聞いたことがある。
これは招集と探査のルールについて全く理解していない。
召集のルールでは、「特定の色マナを支払うために共有する色を持つクリーチャーをタップする」とある。とすると、《格子》で全てが無色になっているのだから、その時点では共有する色がなく、クリーチャーはタップできない。
これに関連するルーリングはMTG Comprehensive RulesのRule 702.50aにある。
702.50a 召集は、召集を持つ呪文がスタック上にあるときに機能する常在型能力である。「召集/Convoke」は、「この呪文の総コストに含まれる色 マナ1点ごとに、あなたはそのマナを支払うのではなくあなたがコントロールしているアンタップ状態のその色のクリーチャーを1体タップしてもよい。この呪文の総コストに含まれる不特定マナ1点ごとに、あなたはそのマナを支払うのではなくあなたがコントロールしているアンタップ状態のクリーチャーを1体タップしてもよい。」を意味する。
今週は墓地に関連した楽しいレッスンだったね!
来週はよりレガシーの中枢に迫ったレッスンなので、お楽しみに!
Community Legacy Update
中略
Legacy Challenge 3/22
先週のもう一つのLegacy Challengeには多くのプレイヤーが参加した。外出自粛を命じられていることを考えると合点がいく。Top8を見てみよう!
Deck Name Placing MTGO Username
BUG Zenith Oko 1st Fishduggery
Aggro-Loam 2nd Jmd037
Mono-Red Prison 3rd Oklahomigan
RUG Delver 4th Jhk_
Eldrazi Stompy 5th GnorilGrande
Macerick 6th Achilles27
4C Control 7th Svaca
RUG Delver 8th LearnToLove6
完璧に心奪われるTop8の面々だ。
環境は《死の国からの脱出/Underworld Breach》禁止以降の世界への過渡期の様相を呈している。
まだまだ色々なことが起こっていて、それについて今日は話したい。
とまあ、まずは満場一致の喝采を受けたfishduggeryのBUG Zenith Okoだ!
BUG Zenith Oko by fishduggery
Creatures (18)
1《ドライアドの東屋》
1《金粉のガチョウ/Gilded Goose》
3《貴族の教主/Noble Hierarch》
4《氷の牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》
1《漁る軟泥》
1《厚かましい借り手/Brazen Borrower》
1《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
2《トレストの使者、レオヴォルド》
2《疫病を仕組むもの》
1《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath》
1《探索する獣》
Planeswalkers (4)
3《王冠泥棒、オーコ》
1《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
Spells (16)
4《渦まく知識》
4《緑の太陽の頂点》
3《突然の衰微》
1《否定の力/Force of Negation》
4《意志の力》
Artifacts (1)
1《アーカムの天測儀》
Enchantments (1)
1《森の知恵》
Lands (20)
1《Bayou》
1《Karakas》
4《霧深い雨林》
3《汚染された三角州》
2《冠雪の森/Snow-Covered Forest》
2《冠雪の島/Snow-Covered Island》
1《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp》
2《Tropical Island》
1《Underground Sea》
3《新緑の地下墓地》
Sideboard (15)
2《花の絨毯/Carpet of Flowers》
1《致命的な一押し/Fatal Push》
1《狼狽の嵐》
1《真髄の針/Pithing Needle》
2《夏の帳》
1《溜め込み屋のアウフ》
1《最後の望み、リリアナ》
1《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
1《三なる宝球》
1《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
3《虚空の力線》
75 Cards Total
このリストの出来栄えは本当に素晴らしく、《アーカムの天測儀》を大胆に削っている点には好奇心をそそられる。
このデッキが《アーカムの天測儀》を完全に排するまであとどのくらいかかるだろうか。
そしてサイドボードの《最後の望み、リリアナ》もすごく好みだ。
おめでとうfishduggery!
2位はAggro-Loamデッキで、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》ではないテーロスの新カードが入っている。
《イリーシア木立のドライアド/Dryad of the ilysian Grove》と一枚挿しの《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を搭載したリストだ。
4C Loam by jmd037
Creatures (13)
1《ドライアドの東屋》
4《闇の腹心》
1《漁る軟泥》
3《イリーシア木立のドライアド》
4《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
Planeswalkers (4)
4《王冠泥棒、オーコ》
Spells (8)
2《緑の太陽の頂点》
4《突然の衰微》
2《壌土からの生命/Life from the Loam》
Artifacts (8)
4《虚空の杯/Chalice of the Void》
4《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
Enchantments (2)
2《森の知恵》
Lands (25)
1《痩せた原野/Barren Moor》
1《Bayou》
1《ボジューカの沼》
1《森/Forest》
1《Karakas》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
1《イス卿の迷路》
1《育成泥炭地/Nurturing Peatland》
1《Savannah》
1《Scrubland》
1《平穏な茂み/Tranquil Thicket》
2《Tropical Island》
1《Underground Sea》
1《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》
4《新緑の地下墓地》
4《不毛の大地》
1《冠水樹林帯/Waterlogged Grove》
1《吹きさらしの荒野》
Sideboard (15)
1《The Tabernacle at Pendrell Vale》
2《剣を鋤に》
3《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
1《秋の騎士》
1《トレストの使者、レオヴォルド》
2《疫病を仕組むもの》
1《自然の怒りのタイタン、ウーロ》
4《虚空の力線》
75 Cards Total
このリストは非常に強そうで、《イリーシア木立のドライアド》と《聖遺の騎士》の組み合わせは非常に強烈だ。
この新しいカードは並外れて強力で、こういった特定の構築に姿を現したのは当然だろう。
3位はOklahomiganのMono Red Prison!
Mono-Red Prison by Oklahomigan
Creatures (13)
2《砕骨のジャイアント/Bonecrusher Giant》
4《ゴブリンの熟練先導者/Goblin Rabblemaster》
3《月の大魔術師/Magus of the Moon》
4《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
Planeswalkers (8)
4《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
4《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》
Spells (1)
1《焦熱の合流点/Fiery Confluence》
Artifacts (14)
4《虚空の杯》
4《金属モックス/Chrome Mox》
3《罠の橋/Ensnaring Bridge》
3《三なる宝球》
Enchantments (4)
4《血染めの月/Blood Moon》
Lands (20)
4《古えの墳墓》
4《裏切り者の都/City of Traitors》
12《山/Mountain》
Sideboard (15)
1《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》
3《紅蓮破/Pyroblast》
1《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating》
1《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
1《罠の橋/Ensnaring Bridge》
4《虚空の力線》
2《目覚めた猛火、チャンドラ/Chandra, Awakened Inferno》
1《マイコシンスの格子》
1《死亡+退場/Dead+Gone》
75 Cards Total
こういったデッキが活躍しているのはとても興味深い。
しかしながら、Top32内での《アーカムの天測儀》採用率がとても少ないのは特筆すべき事柄で、これについては後述するが、つまり普段よりも特殊土地が多い環境だったわけで、赤単としてはやり易い環境だっただろう。
4位はRUG Delver!
RUG Delver by jhk_
Creatures (10)
4《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
4《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》
2《わめき騒ぐマンドリル/Hooting Mandrills》
Planeswalkers (3)
3《王冠泥棒、オーコ》
Spells (28)
4《渦まく知識》
1《稲妻の連鎖/Chain Lightning》
4《稲妻/Lightning Bolt 》
4《思案》
3《定業》
2《呪文貫き》
4《目くらまし/Daze》
2《否定の力》
4《意志の力》
Lands (19)
1《焦熱島嶼域/Fiery Islet
4《溢れかえる岸辺》
4《汚染された三角州》
3《Tropical Island》
3《Volcanic Island》
4《不毛の大地》
Sideboard (15)
1《水流破/Hydroblast》
3《紅蓮破/Pyroblast》
3《外科的摘出》
1《夏の帳》
2《削剥/Abrade》
1《無のロッド/Null Rod》
1《森の知恵》
1《厚かましい借り手》
2《乱暴+転落/Rough+Tumble》
75 Cards Total
RUG Delverが活躍しているのは非常に興味深いが、これは《戦慄衆の秘儀術師》と《王冠泥棒、オーコ》の強さによるものだと思う。
それ以外にも、現状では《夏の帳》に引っかかる《突然の衰微》《暗殺者の戦利品》を使うためだけのBUG Delverよりも、《稲妻》を使えるRUGの方が環境に合っている。
5位はEldrazi Stompy!
Eldrazi Stompy by gnorilgrande
Creatures (26)
4《果てしなきもの/Endless One》
2《歩行バリスタ/Walking Ballista》
4《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic》
4《Elvish Spirit Guide》
4《作り変えるもの/Matter Reshaper》
4《難題の予見者/Thought-Knot Seer》
4《現実を砕くもの/Reality Smasher》
Spells (6)
3《むかしむかし/Once Upon a Time》
3《四肢切断/Dismember》
Artifacts (4)
4《虚空の杯》
Lands (24)
4《古えの墳墓》
4《魂の洞窟/Cavern of Souls》
2《裏切り者の都》
4《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》
3《ウギンの目/Eye of Ugin》
3《ミシュラの工廠》
4《不毛の大地》
Sideboard (15)
2《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2《魔術遠眼鏡》
4《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》
2《歪める嘆き/Warping Wail》
1《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》
4《虚空の力線》
75 Cards Total
繰り返しになるが、このデッキが上位入賞していても驚かない。
Eldraziは高速クロックを擁した強烈な《虚空の杯》デッキで、それを《むかしむかし》が後押ししている。
直線的なデッキだが、他のデッキを打ち倒すための手段を数多く有している。
6位はMaverick!
Maverick by achillies27
Creatures (25)
1《ドライアドの東屋》
1《極楽鳥/Birds of Paradise》
3《ルーンの母/Mother of Runes》
3《貴族の教主》
1《溜め込み屋のアウフ》
1《ガドック・ティーグ》
1《漁る軟泥》
1《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger》
2《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4《スレイベンの守護者、サリア》
1《秋の騎士》
4《聖遺の騎士》
1《聖域の僧院長/Sanctum Prelate》
1《探索する獣》
Spells (11)
3《緑の太陽の頂点》
4《剣を鋤に》
4《むかしむかし》
Artifacts (2)
1《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
1《殴打頭蓋/Batterskull》
Enchantments (1)
1《森の知恵》
Lands (21)
2《森/Forest》
1《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》
1《地平線の梢/Horizon Canopy》
1《Karakas 》
1《平地/Plains》
3《Savannah》
4《新緑の地下墓地》
4《不毛の大地》
4《吹きさらしの荒野》
Sideboard (15)
2《虚空の杯》
1《耳の痛い静寂/Deafening Silence》
1《呪詛呑み》
1《クァーサルの群れ魔道士》
1《聖域の僧院長》
1《光と影の剣/Sword of Light and Shadow》
1《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
1《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
4《虚空の力線》
1《変容するケラトプス/Shifting Ceratops》
1《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force》
75 Cards Total
このデッキも現在、非常に強力に思える。
《むかしむかし》によってこのデッキは明確に強化されたと考えている。
このデッキで腕を磨いてきたAchilles27、入賞おめでとう!
7位になったのはSvacaの4C Control!
4C Control by Svaca
Creatures (9)
3《悪意の大梟/Baleful Strix》
3《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
3《自然の怒りのタイタン、ウーロ》
Planeswalkers (4)
3《王冠泥棒、オーコ》
1《精神を刻む者、ジェイス》
Spells (25)
4《渦まく知識》
3《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
3《稲妻》
3《思案》
2《呪文貫き》
2《突然の衰微》
1《湖での水難/Drown in the Loch》
3《トーラックへの賛歌》
4《意志の力》
Enchantments (2)
2《森の知恵》
Lands (20)
1《Bayou》
2《溢れ返る岸辺》
4《霧深い雨林》
4汚染された三角州
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《Tropical Island》
3《Underground Sea》
2《Volcanic Island》
Sideboard (15)
1《致命的な一押し》
2《狼狽の嵐》
2《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
2 《紅蓮破》
2《赤霊破Red Elemental Blast》
2《夏の帳》
1《悪意の大梟》
1 《否定の力》
2《疫病を仕組むもの》
75 Cards Total
もし「欲張りマナベース選手権」があれば、おそらくこのデッキが優勝トロフィーを家に持ち帰るだろう。
しかし、ここでの要点はこのデッキが入賞したことだけではなく、プレイヤーの理解が必要なデッキだということだ。
そしてプレイヤーのSvacaはこうしたデッキに深く精通しているTomas Marとして知られている人物だ。
最後に8位に入ったのは私たちの友人であるRich Cali(learntolove6)が使うRUG Delver!
RUG Delver by learntolove6
Creatures (10)
4《秘密を掘り下げる者》
2《戦慄衆の秘儀術師》
3《タルモゴイフ》
1《わめき騒ぐマンドリル》
Planeswalkers (3)
3《王冠泥棒、オーコ》
Spells (28)
4《渦まく知識》
1《稲妻の連鎖》
4《稲妻》
4《思案》
2《定業》
1《呪文貫き》
2《呪文嵌め/Spell Snare》
4《目くらまし》
2《否定の力》
4《意志の力》
Lands (19)
4《溢れかえる岸辺》
4《汚染された三角州》
3《Tropical Island》
3《Volcanic Island》
4《不毛の大地》
1《樹木茂る山麓》
Sideboard (15)
1《猛火の斉射/Blazing Volley 》
1《青霊破/Blue Elemental Blast》
1《狼狽の嵐》
1《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
2《紅蓮破》
1《赤霊破》
2《外科的摘出》
1《夏の帳》
1《削剥》
1《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1《無のロッド》
1《森の知恵》
1《厚かましい借り手》
75 Cards Total
それでは、このイベントで使われた2019年と2020年のカードを見てみよう。
2019年のカードが未だにフォーマットに影響を与えていると考え、注意深く見る必要があるだろう。
そのため、表を二つに分けた。
採用枚数が4枚に満たないものは除外したので、2019年の表が巨大なものになっていない点に注意して欲しい。
2019
Card Name Number of Copies
《王冠泥棒、オーコ》 34
《むかしむかし》 31
《疫病を仕組むもの》 20
《夏の帳》 19
《否定の力》 17
《戦慄衆の秘儀術師》 16
《厚かましい借り手》 11
《活性の力》 9
《氷の牙のコアトル》 9
《アーカムの天測儀》 8
《溜め込み屋のアウフ》 8
《爆発域》 6
《湖での水難》 6
《死者の原野》 5
《甦る死滅都市、ホガーク 4
《大いなる創造者、カーン 4
《育成泥炭地》 4
《時を解す者、テフェリー》 4
2020
Card Name Number of Copies
《イリーシア木立のドライアド》 17
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》 12
《タッサの神託者》 4
《塵へのしがみつき》 1
《エイスリオスの番犬、クノロス》 1
御覧の通り、2019のカードで最も大きな影響力を持つのは《王冠泥棒、オーコ》だが、《むかしむかし》も僅差で迫っている。
ただ、この二枚のカードが一緒に使われている場面はそう多くないことが、この統計全体をより面白いものにしている。
そしてこのイベントでの《アーカムの天測儀》使用率の低さも十分興味深い。
Top8では合計3つのデッキで《天測儀》が使われており、優勝者のデッキでは一枚だけ使われている。
二週間前には禁止候補に名前が挙がっていたカードがこの下降線を辿っているのは面白い結果だ。
これは《アーカムの天測儀》の助けを借りずに《王冠泥棒、オーコ》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》をプレイ可能なデッキが多く現れた結果だろう。
率直に言って、マナ加速として選ばれたのは《モックス・ダイアモンド》だと見受けられる。
現時点では、《オーコ》を禁止するべきかどうかまだ分からない。
しかし、このカードが多くのデッキを押し上げているのも確かだ。
今後のLegacy Challengeの成り行きを見守る価値があるだろう。
Around the Web
・我々の友であるJames Hsuが自身のYouTubeチャンネル「Past in James」でグリクシスデルバーのLegagu動画を配信し始めた。見る価値があるよ!
・Redditにて端的にまとまった《暗黒の深部/Dark Depths》デッキの入門記事が公開された。チェックしてみてくれ!
・Eternal Gloryが《死の国からの脱出》以降のレガシーに関する新しいエピソードを配信した。Bryantが私のラストネームいじりをしているけど、素晴らしいよ!
・Ben BleiweissがSCG上で非常に興味深く、物議をかもす再録禁止リストへの記事を執筆した。
私はおそらく彼の意見には1000%同意できないが、彼の創造的な解決手法とこの問題に関して未だに議論しているという事実は好ましい。ここでチェックして欲しい。
The Spice Corner
刺激的なリストの一つ目は、クールな4Cミッドレンジ(なのに《アーカムの天測儀》を使っていない)デッキで、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》などの素敵なカードを使っている!
4C Midrange by PieterPRO
Creatures (13)
4《極楽鳥》
4《貴族の教主》
2《トレストの使者、レオヴォルド》
3《僧院の導師》
Planeswalkers (6)
1《覆いを割く者、ナーセット》
2《王冠泥棒、オーコ》
2《野生語りのガラク》
1《ゴルガリの女王、ヴラスカ》
Spells (20)
4《渦まく知識》
2《思案》
2《呪文貫き》
3《剣を鋤に》
1《夏の帳》
3《目くらまし》
1《否定の力》
4《意志の力》
Lands (21)
2《Bayou》
4《溢れかえる岸辺》
1《森》
1《島》
4 《霧深い雨林》
1《平地》
2《Tropical Island》
1《Tundra》
1《不毛の大地》
4《吹きさらしの荒野》
Sideboard (15)
4《耳の痛い静寂》
1《剣を鋤に》
2《夏の帳》
3《疫病を仕組むもの》
1《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
4《虚空の力線》
75 Cards Total
《王冠泥棒、オーコ》+《湖に潜む者、エムリー/Emry,Lurker of the Loch》+《絵描きの召使い/Paiter's Servant》?!
RUG Snow Painter by xugengyu
Creatures (14)
3《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》
4《ゴブリンの技師/Goblin Engineer》
4《絵描きの召使い》
3《湖に潜む者、エムリー》
Planeswalkers (3)
3《王冠泥棒、オーコ》
Spells (8)
4《渦まく知識》
4《紅蓮破》
Artifacts (17)
1《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》
3《水蓮の花びら/Lotus Petal》
1《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》
3《オパールのモックス/Mox Opal》
4《アーカムの天測儀》
3《丸砥石/Grindstone》
1《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
1《罠の橋》
Lands (18)
3《古えの墳墓》
1《大焼炉/Great Furnace》
2《霧深い雨林》
3《沸騰する小湖》
2《冠雪の島》
2《冠雪の山/Snow-Covered Mountain》
1《Taiga》
1《Tropical Island》
1《Volcanic Island》
2《樹木茂る山麓》
Sideboard (15)
1《トーモッドの墓所》
4《稲妻》
1《真髄の針》
2《外科的摘出》
2《夏の帳》
2《残響する真実/Echoing Truth》
2《自然への回帰/Return to Nature》
1《三なる宝球》
75 Cards Total
私が「ショーアンド忍者」と名付けたのも妥当な一作。
Ninjas by crazy-village
Creatures (17)
4《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
3《変わり身ののけ者/Changeling Outcast》
3《悪意の大梟》
3《虎の影、百合子/Yuriko, the Tiger's Shadow》
2《巧妙な潜入者/Ingenious Infiltrator》
2《引き裂かれし永劫、エムラクール》
Planeswalkers (2)
2《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
Spells (18)
4《渦まく知識》
4《思案》
1《剣を鋤に》
2《目くらまし》
1《否定の力》
2《実物提示教育/Show and Tell》
4《意志の力》
Artifacts (4)
4《改良式鋳造所/Retrofitter Foundry》
Lands (19)
1《霧深い雨林》
4《汚染された三角州》
4《虹色の眺望/Prismatic Vista》
3《冠雪の島》
1《冠雪の沼》
2《Tundra》
2《Underground Sea》
2《不毛の大地》
Sideboard (15)
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
2《耳の痛い静寂》
1《水流破》
1《真髄の針》
2《呪文貫き》
1《剣を鋤に》
1《残響する真実》
2《疫病を仕組むもの》
4《虚空の力線》
75 Cards Total
What I'm Playing This Week
今週は個人的に友人のCallumの制作物である、《原始のタイタン/Primeval Titan》+《イリーシア木立のドライアド》デッキに少し手を加えたものを使いたい。
このデッキの爆発力はすさまじい。
Dryad Field by Volarthxp
Creatures (12)
1《ドライアドの東屋》
4《イリーシア木立のドライアド》
2《ラムナプの採掘者》
1《不屈の追跡者》
1《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》
1 《アルゴスの庇護者、ティタニア/Titania, Protector of Argoth》
2《原始のタイタン》
Spells (12)
4《緑の太陽の頂点》
4《突然の衰微》
2《壌土からの生命》
2《むかしむかし》
Artifacts (8)
4《虚空の杯》
4《モックス・ダイアモンド》
Enchantments (2)
2《森の知恵》
Lands (26)
2《古えの墳墓》
2《Bayou》
1《爆発域》
1《魂の洞窟》
1《死者の原野/Field of the Dead》
1《森》
1《Karakas》
1《イス卿の迷路》
2《霧深い雨林》
1《育成泥炭地》
2《冠雪の森》
2《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》
2《新緑の地下墓地》
4《不毛の大地》
2《吹きさらしの荒野》
1《樹木茂る山麓》
Sideboard (15)
1《ボジューカの沼》
1《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1《溜め込み屋のアウフ》
1《漁る軟泥》
2《疫病を仕組むもの》
3《活性の力/Force of Vigor》
3《虚空の力線》
3《精神壊しの罠》
75 Cards Total
Wrapping Up
今週はここまで!
来週もこのレガシー環境を旅していこう。
いつもどおり、私に御用の方はSNSでご連絡を!
加えて、MTGGoldfishのDiscordサーバー、MTGLegacy DiscordサーバーやSubredditにも常駐しているよ。
どうか体には気を付けて!それではまた来週!
記事
https://www.mtggoldfish.com/articles/this-week-in-legacy-the-niche-deck-spotlight
*一部のリンク先がアフィリエイトとなっています。
リンク先の商品以外でも、お買い物の際はぜひ。
(リンクを踏んだ事による価格の増減などデメリットはありません。また踏んだだけで私が収入を得る事もありません)
*デッキリストの日本語化だけで4時間以上。本文はもっと。挫ける。
*6、5