離れた場所にいながら、どのように重要な意思決定を下すか
在宅ワークの推奨、スタッフの出張等の取りやめ、本社オフィスの閉鎖──。
ここ数週間で、ウイルスの拡散を防ぐため、多くの企業が決断を下しています。ロックダウンする国や地域も出てきていました。
しかし、ビジネスは止まりません。離れた場所にいながら意思決定を下さなければならないとき、何に気をつけたらいいのでしょうか。チームが複数のロケーションに分散している場合、どのように意思決定をするか、プロセスを決めていますか?
リモートワークで組織を運営しているWherebyが、離れた場所にいながら意思決定をする方法を紹介します。
原文:Making decisions when you’re not in the same location
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(以下、抄訳)
あなたがマネージャー以上なら、仕事のほとんどは決定を下すことだと思います。方向性を決め、計画し、オーガナイズして、優先順位をつけ、予算を決める──。そのプロセスはYESとNOの連続です。
あなたが従業員なら、マネージャーの決定に従って自分のクリエイティビティを発揮していると思いますが、チームと一緒に意思決定をすることはあるでしょう。
リモートワークで組織を機能させるには、よい意思決定プロセスを持つことが不可欠です。オフィスがあったとしても大切なことですが、同じ場所に集まれないならなおさらです。そのときに役立つ10個の考え方をリストアップしました。
意思決定の緊急性をはっきりさせる
その決定は、どれくらい急ぎですか?決定を先送りにするとどうなるでしょう?意思決定に十分な情報が揃っていますか?
決定を下すのが遅すぎることは、ときにリスクになります。賢く状況を判断しましょう。緊急時ほどマネジメント層はたくさんのことを考えなければならないので、緊急の判断だけを仰いだほうが賢明です。
テキストによる問題報告フォーマットを定める
顔を合わせられないときほど、複雑で難しい問題をクリアに伝えることが重要です。ミーティングで議論するときも、チャットやメールなどの非同期コミュニケーションで情報をシェアする場合も、一旦テキスト化して考えを構造化することはとても役立ちます。
文字に落とすことで、チームメンバーがあなたの思考の流れをたどり、事前に読んでおくことで有益なディスカッションのために準備ができます。フォーマットは、パワーポイント、Googleスライド、またはドキュメントや社内wikiなど、あなたの組織に適したものを使いましょう。
対処すべきトピックをまとめた、このようなテンプレートを使うのがおすすめです。
1. 問題の説明
2. 関連する背景や経緯のまとめ
3. アクションの選択肢(利点・費用・緩和策を添えて)
4. 提案 - どの選択肢が最善と思われるかとその理由
視点を変えてみる
フレッシュな視点で物事を見るために、様々なステークホルダーの立場になって、決断による影響を考えてみるのもいいでしょう。First Round Reviewの記事によると、意思決定フレームワークに使える質問リストも有効です。
「ユーザーにとっては何が最善でしょうか?」
「最終的に影響を受ける人たちにとっては何が最善でしょうか?」
「株主や客観的視点を持った人たちはどうしてほしいでしょうか?」
選択肢をシンプルにし、提案する
あまりにも多くの選択肢に直面すると、人間はいつだって判断を間違えます。実現性をしっかり見極めることで、real option(現実的な選択)とfalse option(間違った選択)を区別しましょう。できそうもない机上の空論は外します。最終的に、あなたが最善と思う選択肢を残して、提案します。
もしあなたが問題の近くにいる人なら、誰よりも全体を把握して、何をすべきかについて直感を持っていると思います。もっと上のリーダーたちは、市場全体は把握しているかもしれませんが、現場からのクリアで熟考された提案は嬉しいことが多いです。
ファクトとデータに基づいて問題を提示する
データドリブンの意思決定は、どんなときも決断を容易にしてくれます。問題を分析してみると、答えはデータの中にあることがあります。問題の大きさや、何が問題かを定量化しようとすれば、優先付けが簡単になるでしょう。顧客ストーリーのような定性的な情報を追加することも、関係者の理解を促すという点ではよいアイデアです。
関係者全員をしっかり巻き込む
良い意思決定ができたとしても、組織のメンバーたちがそのプロセスに満足していなければ、理想的とはいえません。「知らなかった」「聞いていない」という感覚が生まれてしまうと、チームの雰囲気はすぐに壊れていきます。あなたが下そうとしている決断に興味がありそうな人を想像し、どうすれば巻き込めるかを考えましょう。非公式な意思決定構造もあるかもしれません。それでも、前もって彼らの意見を求めることで、各ステークホルダーを大事に思いリスペクトしていることは伝えられます。
Hot topicsとCool topics
Amy EdmondsonとDiana McLain Smith による記事 “Too Hot to Handle — How to manage relationship conflict (PDF)”で、シニアレベルでのチームワークの難しさ、さまざまな決断により引き起こされる感情についてが語られています。
「”Cool topics”とは、反対意見が白熱するリスクはほとんどなく、事実に基づいてディベートすることで対処できるものです。一方、”Hot topics”とは、異なる価値観、それぞれの信念、個人の興味関心などによって見方が変わるものです。」
扱っているトピックのタイプを理解すれば、Hot topicだった際に出てくるであろう議論に備えることができ、逆にそれがCool topicだった場合にも決断が早くなります。また、意思決定者がどのように考え、どんな質問が上がるのか、どのような心配が出てくるのかなど、予測することにも役立ちます。
じっくり時間をかけてみる
ハイスピードな今日のビジネス界で忘れられがちなことは、物事をしばらく置いてみるということです。私たちは日々せわしなく動いていますが、それがときに質の低い決断に繋がり、後悔することもあります。リモートワークにおいては、問題に関する提案をじっくりと読み、よく考えてから議論することがより大切になります。一刻も早いディスカッションを強制すれば、決定へのコミットを拒否する人もいるかもしれません。
会議をうまくファシリテートする
メンバーがしっかり準備して議題について考えることができ、よいタイミングになったと思ったら、ミーティングを設定しましょう。Wherebyでは、最大4人までのミーティングなら無料でルームを開設できます。さらに大きいチームの場合、Proプランなら最大12人、Businessプランを使えば最大50人まで参加することができます。
知るべき人に意思決定を伝える
チームが複数の場所に分散しているなら、どんな決断がされたのかを知る必要がある全員にきちんと通達することを忘れないでください。スピーディーに情報を広めることは、仕事を効率的に行うための秘訣です。直接連絡するか、チームチャットでアップデート情報をシェアするか、社内wikiや共有スプレッドシートなどにログを残します。
ビデオ会議でディスカッションする必要があれば、whereby.comで今すぐ無料のミーティングルームをセットアップすることができます!ご質問・ご要望があれば、お問い合わせメールにお寄せください。
WRITTEN BY
Ingrid Ødegaard
Co-founder & CPTO Whereby, passionate about flexible working, product mgmt, entrepreneurship, skiing, kitesurfing and gardening
原文:Making decisions when you’re not in the same location
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