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車椅子ママたちの育児術 私はこうして育児しました!~だっこの話~


ご無沙汰しております!ウィルチェアファミリーのけーです!
本日の内容は数年前にはてなブロクで取り上げたテーマではありますが、育児グッズも進化しており
最近の話も取り上げつつ、改めてお伝えします。

目次


はじめに


 私も1歳8ヶ月になる娘の育児に奮闘する今日このごろ…
子どもの成長に合わせて抱っこについてはかなり試行錯誤しつつ進めている最中となります。ここでは私の育児をお伝えします。
 

【注意】
 この記事を読まれる上で読者の方々にくれぐれもご理解いただきたいのは
ここに載せた商品が車椅子での利用を想定しているものではないことと
本来の使い方ではない場合もあり車椅子の育児経験者が実際に使用していたものではありますが車椅子ユーザーが安全に使えることを保証するものではありません。また、車椅子ユーザーなら必ず使いやすいと保証するものでもありません。ご自身の障害状態や生活スタイルを鑑み、親子双方にとって安全な方法で、自己責任のもとのご使用をお願いいたします。事故等につきましては一切の責任を負いかねます。

車椅子ママけーが使った抱っこのための育児グッズは?


私が購入した育児グッズは主に3つでした!
 ベビーカー
 抱っこ紐(2種類)
 チェアベルトです
 

ベビーカーって必要?


 まずはベビーカー。ベビーカーは要らないと思っていたのですが、抱っこがうまくできなかったときのために、チャイルドシートとセットで安かったこともあり購入しました。
 やはりら殆ど使いませんでした。(第2子生まれたら使うのかしら?)
 これは私の個人的な感想ですが、ベビーカーは車椅子と比較すると機動性とか取り回しがよくありません。私は自立歩行もできるので押して歩くこともできるのですが、押しにくさを感じます。パートナーに車椅子を押してもらいながらベビーカーを操作できたらと思っていたのですが、うまく行きませんでした。
 

抱っこ紐は安全性と利便性に限る!


 抱っこ紐はキューズベリーのZeroとNicoを購入して使用していました。どちらも私でも使用可能でした。
 首が座るまでの間はしっかりしたタイプの抱っこ紐がいいと聞いたのでホールドするタイプのものを。腰が座ってしっかりしてきてからは利便性も高いマルチタイプの抱っこ紐に切り替えて使用していました。
 私は両手も比較的自由がきくので、車ではチャイルドシートの隣に乗って娘を下ろし、抱っこ紐に入れてから自力で降りて車椅子に移乗することが多かったです。
 ワンオペのときは家の中で抱っこ紐をつけながら家事をしたりあやしたりすることもあったので、10ヶ月頃まではほぼ毎日というくらい使っていた気がします。
 使わなくなった今だから感じることですが、抱っこ紐の肩に掛かる負担は大きかったと感じます。
(毎日、身体痛いって言ってた気がする…)
 

キューズベリー抱っこひも(ZERO)


キューズベリー抱っこひも(NICO)

※企業PRではありません


大きくなってからはこれ!チェアベルト


 娘が抱っこ紐から抜け出そうとすることが増えてしまったときに、ふらっと寄ったベビー用品店1000円以下で購入したのがチェアベルトでした。今のところ一番役に立っています!
 娘が歩き始めて外に興味を持つようになったら、膝の上での抱っこがとても安定しました。保育園の送り迎えから、お出かけ、外食するときの固定具としても大活躍中です。
 抱っこ紐と違ってママと対面ではなく、外が見られるという点も子どもにとっては楽しいのでしょうね。
 
最近は 座る<歩きたい になってきてしまったので、私が抱っこするときもあれば
パートナーがヒップシートでお出かけすることも増えてきました。月齢、年齢とともに抱っこ1つとっても使うものや方法が変わっていくので、本当に育児って難しいですよね。
 
 

過去のインタビュー~頸損ママはどうしてた?~


ここからは過去にインタビューした頸損ママたちの抱っこの話をお伝えしたいと思います。
 
※頚椎損傷は、首の神経損傷し四肢や体幹機能などに障害を呈します。損傷の部位や程度により、体の状態の個人差は大きいですが足のみならず手にも障害が出ることがほとんどです。そのことを踏まえてお読みください。
※またインタビューは5年前のものとなりますのでご了承ください。
 
 


お子さんが1歳の時に受傷(C7)された1児のママ、Yさん


 
 退院して子どもと再び暮らし始めた頃には既に抱っこ紐の必要な時期は過ぎていました。
ですから、家族3人で出かける時は私の膝に乗っていました。

 聞き分けの良い子で、膝で寝てしまうこともなく、ホールドしなくてもしっかり座っていてくれましたから、抱き上げて膝に抱いていました。
 子どもが膝に自分からよじ登ると、痙性が起きて大変なことになるので
私のタイミングで抱けるよう、抱き上げて欲しいときは背中向いて両脇あげてTの字待機するように子どもに教えていました。痙性とだっこのタイミングが合わず失敗する時もあります笑
 
うっすら残っていた右の背筋と背中の痙性で20kgまでは抱き上げていました。 
あとはソファやベッド経由で膝に乗せるのが一番平和なルートですね。
 
 痙性するとガクガクブルブルを通り越して私は筋肉が硬直するので、その瞬間を狙って抱き上げるんです。人によるとは思いますが、人工的に意識して起こせるようになるとそれも筋力として使えるようになるんです。
 この辺に急に力込めるとこういう痙性が起きやすいと、なんとなくわかるんです。
 
 

7年前に受傷(C6)し妊娠出産、1歳のお子さんを育てるHさん


 私も痙性で手が突っ張ることがあるのでそれを使うときもあります。私は腕の力が弱いので、抱っこはできる気がしません。
 今は同じ頚椎損傷のママさんから譲り受けたチェアベルトを使っています。膝の上に子どもを乗せるのも装着するのも主人の手を借りていますが、それが一番安全な方法です。
 
 車椅子のママは腰のベルトがあるものは使い辛いのではないかと思います。ボバラップは密着しすぎて、熱がこもりそうな気がします。手に障害があったり、熱がこもりやすい頚髄損傷の私には適当ではないですね。
 
 チェアベルトは日本エイテックスのものが楽です。安全性ももちろん大事ですが、私のような頚椎損傷者は手が利かないのでシンプルな構造がありがたいです。
 
 私は腕の力が弱く、落としそうで怖いのでほとんど抱っこはできません。子どももわかっているのか、私に抱っこはせがみません。代わりに主人や祖父母、叔父叔母にはたくさんせがんで、代わりに抱っこしてもらっています。譲っていただいた専用のベビーベッド上で体を抱き寄せて抱っこもどきをするのがやっとです。
 甥っ子は2歳くらいの頃から膝の上によじ登ってきてくれて抱っこできたので、我が子もそうなるのかなと楽しみにしています。今は子どもも1歳を過ぎ随分としっかりしてきたので、小上がりから膝にのぼらせればなんとかなるかな?
 
その代わりに、抱き寄せたりミルクをあげたり、お気に入りの毛布をあげたり、
最近はベビー用のお菓子を食べれるようになってきたのでお菓子をあげてあやすとなんとか泣き止んでくれています。
 
 

ベビービョルン キャリフリー着用


受傷後(C6不全)に妊娠出産し3歳になるお子さんのママ、Kさん


 私はベビービョルンのベビーキャリアオリジナル日本エイテックスのチェアベルト・キャリフリーを使っていました。3歳になった今は子どもに手を広げてT字で待機させ抱き上げるか、子どもが足によじ登ってきます
 私の場合は少し足が利くので、踏ん張って子どもを抱き上げます。よじ登られた時に痙性が入ると足がピーンとなってしまうのですが、子どもも慣れたもので落ちずにうまくしがみついて上ってきます。抱き上げるときは手で子どもをホールドできないので、手首で押さえます。

エイテックス チェアベルト

 腕の力のない頚椎損傷者でも車椅子は楽に動かせるので、車椅子に乗せて揺らしてあやしたり、飲食店に入ったときに私が椅子に移乗して、主人が子どもを車椅子に座らせてそれで食事したりするときのストッパーとして使っていました。使い勝手は良かったのですが点が、手に障害がある自分一人では装着ができないことですね。
 
 そもそも、抱っこ紐の腰ベルトは手が上手く使えない頚椎損傷者には不向きだと思います。手が利かないので余分なものはいりません。シンプルが一番使いやすいです。
 腹筋が利く人であれば車椅子ユーザーであれば腰ベルトのあるタイプは使えるのかもしれませんが。
 子どもの首が座ってからは、もっぱら前向き抱っこをしていました。子どもも大きくなるから、狭い膝の上では前向きでないと足のおさまりが悪く、漕ぐたび胸もつかえて苦しそうでした。
 

ベビービョルンのキャリフリー着用

 まとめ


 できそうな部分は工夫をしながら、できないことは周囲の手を借りながら皆さん育児に奮闘していることがよくわかりますね。
 私も、娘を出産してからは“障害者だから”“車椅子だから”と言われてしまうことがとても嫌で、すべてを自分で頑張らないと!と思っていた時期があったのですが、周囲の人の手を借りること、子どもが多くの人と関わることは“新たな学びや成長につながる”と気づいてからは適度に任せる、お願いすることができるようになってきました。
 それでも、頑張りすぎたり完璧を求めたくなっちゃうんですけどね。特にヘルパーさんを利用することにはとても抵抗があったのですが、それはまたどこかでお話できたらと思っています。
 

体験談募集


 ウィルチェアファミリーではこうした育児の情報をみなさんが探せるよう、まとめていきたいと考えています。車椅子での育児体験、車椅子のパートナーとの育児体験等を広く募集しています。
 
 抱っこに限らず、沐浴やお風呂、おむつ交換やその他育児等、
ご自身の経験を記事にしても良い・こんな方法もあるよ!と広く知ってほしいという方がおられましたら、E-mail、またはX(旧Twitter)Instagramにコメント・メッセージいただければと思います。
 メンバーの個人アカウントをご存知の方はそちらでも結構です。
 
よろしくお願いいたします。
 
車椅子ママのけーがお送りしました!


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