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車椅子のパパママに聞く!私たち、こんな工夫で育てました!!移動の工夫


 自分たちに合う方法や道具を見つけるのが大変!!という、障害のあるパパやママも多いのではないでしょうか?
 私も育児をするなかで「先人たちはどうやってこの窮地を乗り越えたの!?」と頭を抱えてしまったことが幾度となくあります。そんな経験をもとに、先輩パパママに移動の工夫を聞いてみました。


みんなの工夫

パートナーは室内では車椅子を使わずに床で生活しているため、2ヶ月の赤ちゃんを吐き戻し防止クッションに乗せて、取っ手の紐を引っ張りながら移動させています。

Nさん 車椅子ママ

色んな抱っこ紐を見たんですが
どれも腰ベルトがあって使い勝手が良くなく、
意外にペットの犬猫用のものが使いやすそうだなと思いましたが高価で、チェアベルトでなんとか繋いで育てました。

Mさん 車椅子ママ

ベビーカーを嫌がるのでお膝に乗せたり、よくフットレストに立たせて移動してました。

Mさん 車椅子ママ

置田真紀さんご使用のチェアベルト紹介

股関節と背骨に障害があり車椅子で生活する置田真紀さん。
お子さんが小さい頃は、このチェアベルトを体に巻き付けて抱っこ紐代わりに使っていました。

チェアベルト ママとも 表
チェアベルト ママとも 裏

赤ちゃんの足を入れて使うので赤ちゃんが膝からズリ下がったり、降りてしまうこともありませんでした。なかなか合う抱っこ紐がなかったため、お座りができるようになった頃からは膝上で抱っこするため際にとても便利でした。


新生児期やねんね期の移動は?

 赤ちゃんが小さいうちは、上肢障害のあるパパやママは無理をしなかったという方が多いようです。移動の際は誰かにお願いをし、だっこをするときは手伝ってもらったという声が多く聞かれました。上肢に障害がないパパやママは、赤ちゃんを座布団やコロ付きのケースなどに入れていざりながら押して進んだり、膝の上にバスタオルを敷き両側を口でくわえての移動や、片手に抱いて片手で壁や家具などを伝いながら車椅子で室内を移動したという方が多いようです。中には極力移動しなくてよいように、ベッド上でずっと過ごしたという方や、室内でベビーカーを使った方、ベビーラックを押して移動した方も。

 この時期の2人きりでの外出はなかなか難しいとの声も多いですが、手動車椅子を簡易電動車椅子に乗り換えることで抱っこ紐でのお出かけが可能になった方もおられました。手動車椅子では漕ぐたびに赤ちゃんが揺れるため、不安だったという方もおられました。 無理せずお互いにとって危険のない方法を選ぶことが一番です。


抱っこ紐?チェアベルト?

 置田さんのようにチェアベルトを選ぶ車椅子のパパやママは少なくありません。ではなぜ車椅子のパパやママは抱っこ紐ではなく、チェアベルトを選ぶのでしょう?

 抱っこ紐は立位での抱っこを前提に作られているため、立位で肩や腰に負担が少なくなるように作られていますが、車椅子ユーザーは座位で抱っこすることになります。自走をすることを考えると、使いにくさを感じる方も少なくありません。感覚障害や、体幹の不安定さなど個々の障害とのミスマッチが起こることもあります。特に手動車椅子等の車椅子ユーザーの抱っこ姿勢では、子どもの足がタイヤと干渉するため、対面抱っこよりも前向き抱っこを希望することが多くなります。
 そのため、腰ベルトがないことや膝上でのおすわりの補助として生後6カ月頃からはチェアベルトを選択する車椅子ユーザーも少なくありません。ですが本来チェアベルトは使用時の移動を想定したものではありません。商品によっては膝上に乗せての移動をホールドするには頼りないものありますので使用される場合はチェアベルトに頼りすぎず、注意を払う必要があります。


ヒップシートは?

 最近ではヒップシートを使用するという声も聞かれるようになってきました。ヒップシートの多くは生後6カ月を過ぎおすわりができるようになった頃からの使用を推奨されています。がっしりとした腰ベルトがあるため、障害によっては難しい人もおられますが、中には肩への負担が少なく赤ちゃんも前向きでしっかりホールドされているため、チェアベルトより安心だという声もあります。それぞれの障害の状態やライフスタイルに合ったものを選ぶと良いでしょう。

海外では?

 海外では多くの車椅子ユーザーが、ラップベビーを使用しています。赤ちゃんを膝に抱いたまま両手を離すことができないことに困ったあるママが作られたそうですが、保護者の腰に巻き付けたベルトに、子どもをホールドするベルトが独立してついたものです。
 腰ベルトによりホールドしますが、海外の車椅子ユーザーの間では定番の商品だそうです。

(こちらの商品詳細が知りたい方は、公式ラインにてお問い合わせください。)

 ラバータイプの抱っこ紐を切り、本来の使い方ではなく、体に巻き付けて赤ちゃんごとホールドするやり方でだっこされている方や、本来の使い方で肩だけをかぶせずに使う方もおられるようです。

まとめ

 どうしても既製品をそのままの使用方法で使用することが難しく、独自の使い方やアレンジを加えることになりがちな車椅子ユーザーの抱っこや移動ですが、くれぐれも赤ちゃん、親御さん双方の安全に十分に注意し、ご自身の障害状態にあった方法を選択できると良いですね。
 また、こちらの情報はあくまでもそうして育児をした人がいたということで、推奨される方法ではありませんので、事故が起こる可能性があります。安全を保証する方法ではありません。くれぐれも安易に真似をしないでください。


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