ファジのCFについて
熊本戦を皮切りにカタチからの複数得点も見られ始め、継続していけばゴールを稼いでいける兆しも伺えたファジアーノ。一方、先日グレイソンが痛んだことを筆頭に、全試合を見てきたうえでは懸念も残るというのが正直な感想。
マクロな印象としては
•攻撃ユニットの完成度(ベストメンバーでやりたいことの明確度)が高すぎる
•故にポスト/サポート特化のグレイソンの出来や、不在に左右されすぎる
•そもそも、デザインとして得点を期待されるシャドーの単力不足
今のところ、グレイソン自体にはパフォーマンスの上ぶれも下ぶれも見られ、絶体的には聖域化されるような存在ではないが、相対的にそういう扱いになっていくだろうというのが現状(ルカオがタスク適正外、太田は未知数のうえに怪我、齋藤がどうだろう、という控え状況)
グレイソンのタスク
•背中でアンカーを消しつつコースを追いやる、プレス連動の起点
•リトリート/ブロックでは機を見てプレスバック/セカンド回収
• 首を振ってボールを受けて、少ないタッチ数で2シャドーやWBを裏へと解放する
ラストサードでのファーストタッチを見ても自分で打つ気があるようなものは稀だし、基本的に野心的なターンはしない。
彼のタスクを一通り、荒削りにでもできる人員はいてほしい。
ルカオの不調とその背景
グレイソンの控えとして扱われるルカオはどうか
•スペックに対して得意•不得意がチグハグ
圧倒的な強さがありながら、全体図を把握してからのフリックやロングレンジの展開を持ち合わせていないため、ポストが雑
ボックス内でのヘディングの精度も然り
昨季の2トップとの違いからのやりにくさ
•3枚のうちのトップや、そのトップのサポートに入るシャドーでの起用のため、23’によく見られたような、得意とするサイドフローからの収めが少ない。
360°捌けるタイプではないが、強さと加速力があるため、タッチライン際でのポスト→突破は無類の機能性を誇った。相手からすると、SBが対応/CBが出張の2択を強いられて、しかも縦もエグられるので厄介だったはず。
現システムとしては沿わないが、純正寄りのWGあたりでも輝けるのではと思う。イメージとしては昔のエバートンや18’WCブラジル戦のルカクのワイドみたいな。
ポストプレイヤーに仕込むのはタイパが悪そうなので、現状だと個人的にはシャドーで持ち味を活かす術を見つけて頑張ってほしい。
ラインが上がらないときのCFの扱いの雑さ
木山さん就任からずっとそうだが、2ラインを下げたまま蹴って、孤立したCFが収めて時間を作って頑張る、をやらせすぎ(リードの残り5分とかならまぁ)。パフォーマンスは上がりきらなかったが、これを任せていいのはタイプ的には近年ではソロモンくらいだっただろう。グレイソンは強いがあくまで周りを使ってこそだし、それが清水戦などでの苦しいロングボール処理で顕著に出た。
現状のCFの駒なら、クロージングだと例えば451みたいに中盤を厚くして逃げポゼとかも見たいが、現実としては、、というところ。
CF問題の打開策
首を振って少ないタッチ数で周りを使えるCFか、妥協点としては囲まれながら1人で時間を作ってくれるCFを、1枚補強もありだと思う。
•齋藤啓太のフィット
シンプルにこれが実現すれば楽になる。裏を匂わせてスペースを作ったりと、また違う味もありそう。ラインが下がった状態だと、チアゴみたいな怪我のリスクのある背負いかたとターンをしそうな気はするが
•太田龍之介
少ない材料からすると、割とグレイソンに近いタイプに見えた。回復と頭角を表すのにどれくらいかかるか
散文失礼しました