#つい買い続けてしまう色々
「 #書いてつながろう 」
外出自粛でなかなか外に出られず、たくさんの暗い情報で頭がいっぱいいっぱい。
こんな状況だけど、みんなで「書く」ことでつながったり、楽しい習慣になったらいいな。
そんな企画に賛同したメンバーで、毎週テーマに沿って投稿しています。
参加したい方がいましたらコメント欄にてご連絡ください。
今週のテーマは「 #つい買い続けてしまう色々 」です。
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いいツマにならなくちゃ。
10年ほど前、地方への異動の辞令をもらった時、僕はそう思った。
辞令を出した上司は、
「管理職は、部下に好かれようとしちゃダメ。」
「主役は部下。管理職は刺身の横のダイコン。」
とスパイスの効いたアドバイスで送り出してくれた。
思い返せば、僕が新入社員に毛がはえたくらいのころ、
モタモタ仕事している僕のところに、
ツカツカとやってきて彼は言った。
「君のケツは、なんねんせいか?」
僕は「お尻に学年なんてあったっけ?」と
頭の中をクルクルさせていたんだけど、
どうやら「難燃性か?」と聞かれていたようだった。
つまり彼は、
「お尻に火がついても、気づかないほどオマエは鈍感だな。」
ということを遠回しだけど、
初代タイガーマスクがダイナマイト・キッドに
ローリングソバットを決めるみたいに確実にヒットさせていた。
こんな感じでずっと冗談の皮肉巻きのようなことを
言われ続けていたものだから、
家事も手伝わない、イクメンでもないダメ夫なことを
まるっとお見通しされていた感じがして、
せめて異動先では「いいツマになる」と
心のなかで誓うしかなかったのだ。
***
会社帰り、僕はスーパーやデパートで
おつとめ品をついつい買ってしまう。
閉店近くに飛び込めば、
刺身なんて定価で買うのがバカらしくなるくらいお得感がある。
鮮度は落ちてるけれども。
僕は刺身の盛り合わせを手に取り、尻に敷かれたツマを眺める。
水分を吸い込み、マグロの赤身の色に染まり、
くたっと、びちゃっとしたツマに
「今日のおつとめ、おつかれさま」と言う。
僕が、いいツマになれてるかはわからないけど、
つつましやかに添えられているツマが
バラバラにならないよう大事に抱えながら、
「また、こんなに買ってきて」と
妻に文句を言われないように言い訳を考える。
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来週のテーマは「 #自由な夜の贅沢 」
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