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2024なでしこリーグ1部第22節・2部21節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

オルカ鴨川FC VS 静岡SSUボニータ

今季のリーグ最終戦を迎えた両チーム。シーズンの後半でチーム力を上げてきたボニータに対して今季は思う様にいかなかったオルカだったがこの試合では前半から良い入りでボニータゴールに襲い掛かる。24分、右サイドから崩しにかかるとゴール前でのこぼれ球を新田が押し込みオルカが先制する。リードを許したボニータは前半普段の様な攻撃が行えずに攻めが停滞、前半シュート0で終わってしまった。それでも後半に入ると少しずつエンジンのかかってきたボニータに対してオルカは徹底的な守備で相手を自由させず。前半とは打って変わって押し込まれる展開となったオルカだったが最後までゴールを許すことはなくタイムアップの笛が鳴る。実に8試合ぶりの勝利を手にしたオルカが最終戦を勝利で終えた。


朝日インテックラブリッジ名古屋 VS 愛媛FCレディース

良いシーズンだった名古屋だが来季優勝を目指すためにも最後の一戦勝利が欲しい。立ち上がりのチャンスを掴んだ名古屋は7分、加藤のCKを逸見が右足で合わせて名古屋が先制すると38分にはPKを髙島が決めて追加点。前半を2点リードして折り返した名古屋だったが後半は愛媛が盛り返す。51分、桜井の直接FKが決まり愛媛が1点を返すと61分には田子のゴールで試合を振り出しに戻した愛媛。その後も逆転を狙う愛媛に対してラインが下がってしまう名古屋だったが後半アディショナルタイム、安部のCKを加藤が頭で合わせるとこれが綺麗に決まり名古屋が試合終了間際の勝ち越しゴールで勝点3を奪取。加藤の活躍で勝利を手にした名古屋が良い形でシーズンを終えることができた。


伊賀FCくノ一三重 VS ASハリマアルビオン

引き分け以上で事実上の自動降格回避が決まるハリマは伊賀相手に一歩も引かないゲームを見せる。それでも立ち上がりを制した伊賀は17分、渡邊のゴールで先制点を奪うと直後の18分には山岸のロングボールを千葉がダイレクトで合わせてハリマがすぐさま同点に追いつく。振り出しに戻った試合はその後膠着状態となり前半を1-1で折り返すと後半はホームの伊賀が意地を見せてハリマゴールに襲い掛かる。それでもこのまま逃げ切れば入替戦以上が決まるハリマはチーム全員が体を張った守りを見せて伊賀に勝ち越しゴールを許さない。攻撃では亀井、川﨑が奮闘したハリマは最後まで逆転ゴールこそ奪えなかったもののゴールを許すことなく試合終了。1-1の引き分けに終わったことによりハリマが入替戦以上をほぼ決定させた。


スフィーダ世田谷FC VS ヴィアマテラス宮崎

スフィーダとしてはヴィアマとの勝負に決着をつけるシーズン最終戦。前半からヴィアマに対して圧倒した強さを見せたスフィーダは新堀が攻撃を牽引し再三チャンスを作る。それでもヴィアマはコンパクトな守備で対応し前半をスコアレスで折り返す。後半に入っても勢いの落ちないスフィーダは58分、新堀のシュートがポストに当たると跳ね返りを堀江が押し込んでスフィーダが先制する。リードを許したヴィアマは齊藤の得点王もかかっておりボールを集めるものの徹底したマークでシュートを打たせないスフィーダDF。結局試合を通して1本もシュートを打てなかった齋藤に対してスフィーダは完璧な作戦で逃げ切りに成功。ホーム最終戦を1-0で勝利しリーグを終えた。


日体大SMG横浜 VS バニーズ群馬FCホワイトスター

ハリマが引き分けたことにより大量得点での勝利しか道が残っていないバニーズだったが前半23分に北沢にゴールを許し早くも追いかける展開に。それでも攻めるしかないバニーズは塩谷、佐藤が何とかシュートまで持ち込むもののゴールは奪えず。前半を日体大が1点リードで折り返すと後半も双方シュートチャンスを作るが得点には結びつかず。日体大は前線の選手を総入れ替えすると81分に北沢の今日2ゴール目が決まってリードを広げる。苦しくなったバニーズは最後まで諦めることなく戦い抜いたもののゴールを奪うことができずに終戦。苦しいチーム状況の中1年間戦ってきたバニーズだったが最終戦も勝利で終えることが出来ず今季の最下位が決定し来季のなでしこリーグ2部への降格が決まった。


ニッパツ横浜FCシーガルズ VS スペランツァ大阪

優勝へあと1歩届かなかったニッパツがリーグ最終戦をホームで迎えた。最後は勝利で締めくくりたいニッパツだったがスペランツァ相手に攻撃が噛み合わずなかなかチャンスが作れない。それでもエースの河野にボールを集めたニッパツだったが前半をスコアレスで折り返すと後半も攻撃は続く。一方のスぺランツァはゴール前までボールを運ぶシーンがほとんど見られず苦しい後半の内容に。失点はせず耐えていたスペランツァだったが64分、小須田のシュートのこぼれ球を河野が押し込みニッパツが待望の先制点を獲得する。その後も終始ゲームを支配したニッパツが危なげなく勝利し勝点3を積み重ねてシーズンを終えた。


つくばFCレディース VS 岡山湯郷Belle

勝利すれば残留が決定的となるつくばが今季無敗の湯郷をホームに迎えてのホーム最終戦。集中したい立ち上がりだったものの開始5分、横山に先制ゴールを許してしまったつくばは39分にGK伊東の決定機阻止により一発退場となり前半で一人少ない状況となってしまう。何とかこのまま終えたかった前半だったがアディショナルタイムに谷口のゴールで追加点を奪った湯郷が2点リードでハーフタイムを迎える。後半勝負に出る必要があるつくばだったがなかなか攻撃の形を作ることができず、人数的にも劣勢の状況の中でなんとか湯郷を攻撃を耐え凌ぐと後半アディショナルタイムに途中出場の古寺のゴールで1点を返すが反撃は遅く。首位の湯郷が2-1で勝利し無敗継続となった。


SEISA OSA レイア湘南FC VS JFAアカデミー福島

連敗中の湘南が2位の福島を迎えてのホーム最終戦。立ち上がりからボールを保持し押し込む時間が目立った湘南は17分、夏目の今季初ゴールで先制に成功する。その後も福島の連携が揃わない状況を利用してカウンターの形を作る湘南が前半をリードして折り返す。後半に入っても福島相手に互角の戦いを続ける湘南、相手のエース板村を封じ込めてチャンスを作らせない戦い方で時間を上手く使う。落ち着いた試合運びを見せた湘南はチーム全員で1点を守りきり試合終了。久しく勝利がなかったチームがホーム最終戦を勝利で飾った。一方の福島は前節に続いて2試合勝利のない状態で最終戦を迎えることになった。


ディオッサ出雲FC VS 大和シルフィード

昇格も降格もない状態となっている両チーム。皇后杯の組み合わせも決まり照準をそこに合わせて迎えたこの一戦、最初にスコアを動かしたのはアウェイのシルフィード。38分に浜田がPKをしっかりと決めて先制点を奪い優位に試合を進める。一方のオルカは山本、岩下にボールを集めゴール前まで運ぶものの決めきることができず前半を1点ビハインドで折り返す。後半に入っても拮抗した戦いを見せる両チーム、それでも70分に小川のゴールでシルフィードが追加点を奪い形勢を大きく傾かせる。ホーム最終戦のディオッサはこのままでは終われず、79分にチームの得点王である岩下のゴールで1点差に縮めるものの反撃はあと一歩及ばず。シルフィードがアウェイでしっかりと勝利し勝点3を追加しホームでの最終戦に挑む。


FCふじざくら山梨 VS 福岡J・アンクラス

引き分け以上で2位に浮上する山梨は負ければ入替戦が決まってしまうアンクラスとの一戦。両チーム1点の重みが伝わってくる引き締まった立ち上がりを見せて攻撃がナイーヴに。それでも少しずつ山梨がリズムを掴んでくると前半42分に山本のゴールで先制点を奪う。リードを許したアンクラスは前に出るしかなくなったこともあり後半に入ると一気に3枚替えを行い勝負に出る。しかしその裏のスペースを突こうとする山梨が逆に攻撃の回数を増やしていくとアンクラスは攻撃が停滞し1点が遠い状況に。追加点こそ許さなかったアンクラスだったが攻撃は最後までゴールを奪うことが出来ずにタイムアップの笛を迎えた。山梨が前半の決勝点で勝利し福島を抜いて再度2位に浮上した。一方のアンクラスは今日敗れたことにより入替戦に回ることが決定となった。


ディアヴォロッソ広島 VS 吉備国際大学Charme岡山高梁

この数試合で今治、つくばとの差が縮まってしまったディアヴォロッソ。残留はほぼ決定しているものの最後のホームゲームは良い形で終わりたいこの試合は絶好調の吉備国大に引けをとらない試合を見せて前半は互角の内容に。それでも徐々に力の差を見せつけられると吉備国大にチャンスを作られるシーンが増える。それでも前半は0-0で折り返したディアヴォロッソ、後半に得点が欲しい状態だったが先制したのはアウェイの吉備国大。54分に西村のゴールでリードを奪った吉備国大にとっては1点あれば十分であった。6連勝中のチームはその自身と安定した試合運びでディアヴォロッソのシュートを後半0に抑え1-0で勝利。リーグ戦7連勝としてわずかながら昇格の可能性を残した。


FC今治レディース VS ヴィアティン三重レディース

入替戦回避には勝利が絶対に欲しい今治はホームに三重を迎えての一戦。前半主導権を握ったのはホームの今治。22分に池崎のゴールで先制すると32分には安河内のゴールでリードを広げた今治。そのまま前半をリードして後半に入ると69分にはチームの得点王である首藤のゴールで3-0とした今治は勝利を大きく引き寄せる。一方の三重も88分に長谷川がPKを決めて1点を返したものの反撃はそこまで。前半から圧倒した試合を見せた今治が3-1で三重を破り4試合ぶりの勝利。勝点を18に伸ばし得失点差で10位に浮上した。


今節のMVP

加藤 ゆあ(朝日インテックラブリッジ名古屋)

1ゴール1アシストの活躍を見せアディショナルタイムの勝ち越しゴールで勝利に貢献した。

夏目 萌由(SEISA OSAレイア湘南FC)

2位の福島から決勝ゴールを奪いチームの連敗脱出に貢献した。


得点ランキング

1部では土屋が22ゴールで初の得点王に輝いた。

2部では横山が31ゴールで独走。


アシストランキング

松尾が7アシストで今季のアシスト王に輝いた。


JWCRランキング

今節の結果、敗れたヴィアマが2ランクダウンとなった。


順位表

1部はヴィアマの優勝、バニーズの降格、ハリマの入替戦で幕を閉じた。

2部では山梨が昇格をかけた最終戦で無敗優勝を狙う湯郷と対決する。

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