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2024なでしこリーグ1部第20節・2部19節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

朝日インテックラブリッジ名古屋 VS ニッパツ横浜FCシーガルズ

優勝の可能性を残してる両チームの大事な直接対決は点の取り合いとなった。まずはニッパツ、20分にCKから吉田が頭で合わせて先制点を奪うと名古屋も36分に髙島がクロスボールをヘディングで合わせて同点。そこからわずか6分後にはCKの流れから渕上が押し込み名古屋が逆転に成功して前半を折り返す。首位との勝点差を広げられたくないニッパツは後半立ち上がりの49分に河野のゴールで同点へ。追いつかれた名古屋は60分の江﨑ゴールで勝ち越すものの、すぐさま河野の今日2点目で3-3。この取り合いを最後に制したのは名古屋、68分に江﨑が決勝点となる今日2点目を決めて勝負あり。激闘を制した名古屋が4-3でニッパツを倒し優勝への望みを繋げた。


オルカ鴨川FC VS スペランツァ大阪

5試合勝利から遠ざかっているオルカがホームに残留を決めたいスペランツァを迎えての一戦。前半から主導権を握るオルカは2トップを軸に攻撃を展開してチャンスを演出する。押し込まれる時間の続くスペランツァはGK井上を中心に強固な守りでゴールを許さず前半をスコアレスで折り返す。後半に入ってもなかなか攻撃まで持ち込めない時間が続いたスペランツァだったが、68分に武田のシュートが相手選手にあたりそのままゴールの中へ。スペランツァが後半ファーストシュートをものにして先制に成功する。まさかの失点で追いかける展開になってしまったオルカは76分に後ろを交代しパワープレーを仕掛けるも最後までスペランツァゴールをこじ開けることが出来ずにタイムアップ。少ないチャンスをものにしたスペランツァが1-0で勝利し残留を決定させた。


伊賀FCくノ一三重 VS ヴィアマテラス宮崎

前節久しぶりに敗戦を喫した伊賀が前半戦で勝利したヴィアマをホームに迎えての一戦。優勝争いへ踏ん張りどころのヴィアマはキックオフ早々の2分、永野のゴールで電光石火の先制点を奪うと24分には齊藤のゴールで2点差に。さらに33分に齊藤が今日2ゴール目を決めると42分に永野も今日2点目を決めて前半だけで一挙4得点。勝利を大きく引き寄せたヴィアマに対して後半何とか巻き返したい伊賀は65分に常田がPKで1点を返すと70分にオウンゴールで追加点。点差を2点にまで縮めた伊賀だったがその後は得点が繋がらず、ヴィアマが落ち着いた試合運びで時間をしっかり使って試合終了。4-2で勝利したヴィアマは2位ニッパツが引き分けたことにより勝点を5差にまで広げた。これで次節勝利すれば無条件で優勝が決定する。


ASハリマアルビオン VS 日体大SMG横浜

スペランツァが勝利したことにより11位以下が決定してしまったハリマは自動降格回避に向けた戦いに挑む。前半から日体大とのシュートの応戦を見せ迫力のある試合展開となったがスコアが動いたのは前半アディショナルタイム、渡部のFKを朝倉が頭で合わせて日体大が均衡を破り前半をリードして折り返す。後半に入るとペースは日体大に傾き、75分に調子を上げてきた北沢のゴールでリードを広げると後半アディショナルタイムには途中出場の野中のゴールで3-0。3戦負けなしの日体大が4試合連続の複数得点で快勝。一方のハリマはこれで9戦勝ちなしの6連敗。バニーズの結果次第では勝点で並ばれてしまう状態となった。


愛媛FCレディース VS バニーズ群馬FCホワイトスター

自動降格回避には11位で入替戦に挑むしか可能性のないバニーズはハリマが敗れたことによりこの試合勝利すれば勝点が並ぶ大事な一戦。連勝中のバニーズだったが今日は終始劣勢の状況に。ほとんど自陣から出て攻撃を行うチャンスがなく7分に横山のゴールで失点するといきなり追いかける展開に。それでも愛媛の猛攻を耐えて前半を0-1で折り返したバニーズは反撃に出たい後半はボールを保持する時間も増えチャンスが訪れるようになったもののゴールにはつながらず。試合終盤の87分に田子のゴールで2点差とされたバニーズは後半アディショナルタイムにも安齋にダメ押しゴールを奪われ試合終了。勝点で並ぶチャンスを活かせなかったバニーズは3試合ぶりの敗戦となった。


スフィーダ世田谷FC VS 静岡SSUボニータ

4試合勝利から遠ざかっているスフィーダが雨のホームに好調ボニータを迎えての一戦。先制点を奪ったのはアウェイのボニータ。12分、中島のゴールでリードを奪うもののスフィーダは16分に堀江のゴールですぐさま同点に追いつく。前半をこのまま1-1で折り返した両チームは59分、堀江の強烈なゴールでスフィーダがリードを奪うと67分にはオウンゴールからリードを2点に広げる。劣勢にボニータは日野を投入するも試合の流れを変えることはできず、90分には新堀にダメ押しゴールを奪われて万事休す。4-1と久しぶりの快勝となったスフィーダ、順位を6位に上げた。一方の静岡は好守が噛み合わなかった。


吉備国際大学Charme岡山高梁 VS ディオッサ出雲FC

4連勝中の吉備国大と5戦勝利から遠ざかっているディオッサの一戦。前半は両チームシュートの打ち合いを見せる。15分に中村のゴールで吉備国大が先制すると30分に浅海のゴールでディオッサが同点に追いつく。その後も吉備国大は西村を中心に、ディオッサは岩下を中心に積極的にシュートを放つと前半だけで両チーム10本を超えた。1-1で迎えた後半は少し試合が落ち着いてきた中で迎えた60分、古谷のゴールで勝ち越しに成功した吉備国大、5連勝へ向けてディオッサの攻撃を1点に抑えて試合終了。2-1で勝利した吉備国大は5連勝となった。一方のディオッサはこれで6戦勝ちなしとなってしまった。


SEISA OSA レイア湘南FC VS 福岡J・アンクラス

現在最下位で入替戦の危機に瀕してるアンクラスが湘南の地に乗り込んでの一戦。前半からアンクラスが再三湘南ゴールに襲いかかるもののスコアを動かせずにいると、湘南は32分に遠藤の今季2ゴール目で先制に成功する。劣勢だった湘南が前半をリードして後半に折り返すと、あとがないアンクラスは58分に村上のゴールで同点に追いつく。さらに77分には村上が逆転ゴールを決め試合をひっくり返したアンクラス。後半は湘南よりも少ないシュート本数ながら2得点を奪って逆転したアンクラスがそのまま逃げ切り2-1で勝利。残留へ大きな勝点3を獲得した。


つくばFCレディース VS FCふじざくら山梨

アンクラスが勝利した事で負けられなくなったつくばが昇格をかけた山梨を迎えての一戦。試合はシーズンの勢いを持った山梨が10分に脇田のゴールでリードを奪う。今日も先制した山梨がその後もボールを保持しながらつくば陣内でプレーする時間を増やすが、追加点を奪う事ができず前半を1点リードで折り返す。追いかける展開となったつくばは65分にDFの小田川のゴールで同点に追いつくと73分に松原のゴールで一気に逆転に成功。一転してビハインドとなった山梨、失点後に五味を投入して勝負をかけるも最後まで追いつく事が出来ず耐えたつくばが2-1で山梨を破って久しぶりの勝利を手にした。


大和シルフィード VS JFAアカデミー福島

山梨が敗れたことにより2位に近づく可能性が出てきた福島は前半シルフィードゴールに迫るシーンを作るもゴールは生まれず。逆に前半アディショナルタイムに平國にゴールを奪われ追いかける展開となった福島。後半開始早々の48分に板村のゴールで同点に追いつくと62分には木村のゴールで逆転に成功。それでもシルフィードは直後の63分に浜田のゴールですぐさま同点に追いつく。しかしここで諦めなかった福島は83分に木村の2点目が決まり3-2で勝ち越し。結局このゴールが決勝点となった福島は勝点を36に伸ばし山梨と並んだ。一方のシルフィードはこれで3試合未勝利となった。


ヴィアティン三重レディース VS ディアヴォロッソ広島

今季のリーグ戦も残り3試合、ともに中位に位置する今シーズンの最後には皇后杯が控えている。そこに向けての一戦となるこの試合は15分に山崎のゴールで三重が先制して試合が進む。ディアヴォロッソは40分に早くも選手交代が必要となる苦しい状況ながらも0-1で耐えて後半へ。59分に木須を下げて前田を投入したディアヴォロッソは直後の60分、一井のゴールで試合を振り出しに戻す。その後は両チーム選手交代を行いながら得点を狙いに行くもののなかなかゴール前で迫力を出すことが出来ない。結局この後スコアが動くことはなく試合終了。1-1で勝点を分け合う形となった。


FC今治レディース VS 岡山湯郷Belle

優勝を決めた湯郷をホームに迎えた今治。前回対戦時は1-7と大敗しているだけに成長を見せたい一戦は劣勢ながらもゴール前での体を張った守りで湯郷の攻撃を抑える。前半は何とか0-0で抑えきり後半に入ると59分、坂本のゴールで遂に均衡を破ることに成功した湯郷。その後は色々な選手を起用しながらチームと層の厚さを見せる。一方の今治はボールを保持する湯郷に対して効果的なアプローチをかけることができず前にボールを運べない。リスクを負った攻めが出来ない状況のなか試合はこのまま0-1で終了。今治としては前回対戦時よりは成長を見せることができたものの差は依然として大きく、順位も11位に下がってしまい残留争い真っ只中となった。


今節のMVP

江﨑 杏那(朝日インテックラブリッジ名古屋)

勝ち越しゴール、決勝ゴールと大きな得点でチームの勝利に貢献した。

村上 真生(福岡Jアンクラス)

2ゴールの活躍で残留へ大きな勝点3の獲得に貢献した。


得点ランキング

1部では齊藤が2ゴールを追加し首位の土屋に1ゴール差と迫った。

2部では木村が2ゴールを追加し通算9ゴールで4位タイとなった。


アシストランキング

嘉数が1アシストを追加し通算6アシストでチームメイトの齊藤と並んで首位となった。


JWCRランキング

今節の結果、オルカが2ランク、ニッパツが3ランクダウンした。


順位表

1部はヴィアマが優勝へ王手。入替戦以下はハリマとバニーズに決まった。

2部では福島が山梨と勝点で並んだ。

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