![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107345313/rectangle_large_type_2_ec61e623747f47ad9622b511d66091da.png?width=1200)
2023なでしこリーグ1部第13節・2部第12節レビュー
今節の対戦カード
![](https://assets.st-note.com/img/1687232310954-feFi2WGkrL.png?width=1200)
試合レビュー
日体大SMG横浜 VS オルカ鴨川FC
前節スコアレスドローに終わった日体大が現在5戦負けなしのオルカとの一戦。試合のペースを握るのはアウェイのオルカ。鈴木を中心に日体大ゴールに迫るオルカはDFの三秋も攻撃に絡み3本のシュートを放つ。対するホームの日体大はベストメンバーが組めないものの、いるメンバーで最善を尽くす。前半をスコアレスで折り返すと後半は両チーム気温の影響もあり足が止まり始める。それでも交代カードを使いながらチャンスを伺う両チームだったが決定機は作ることができず。無得点のまま時間は過ぎて行きそのままタイムアップの笛。暑い中行われた一戦はスコアレスドローに終わり勝点1を分け合う形となった。
朝日インテックラブリッジ名古屋 VS バニーズ群馬FCホワイトスター
現在3連勝中と勢いのある名古屋が前節5得点で快勝したバニーズを迎えての一戦。前半はアウェイのバニーズが積極的にボールを前に運ぶシーンが目立つ。徐々にエリアを増やして行くと伊藤を中心にチャンスを作るがゴールは決まらない。対する名古屋はエースの神谷にマークが徹底されており仕事をさせてもらえない時間が続く。バニーズペースで進んだ前半だったがスコアレスで折り返すと50分。前線のプレスから市原がボールをカットすると神谷へ。神谷は相手DFをかわしシュート。これが決まり劣勢だった名古屋が先制点を奪う。しかし、喜びも束の間の52分、バニーズGK小暮のキックを新田がヘディングで反らすと受けた伊藤がワンタッチでDFと入れ替わり攻め込む。そのまま自らドリブルで持ち込みGKとの1対1を冷静に決めバニーズが同点に追いつく。試合が振り出しに戻ったと思われたが60分、右サイドを突破した平尾のクラスを神谷が頭で合わせ名古屋が再びリードを奪うと、アディショナルタイムには新城にもゴールがうまれ3-1。このまま試合は終了し好調の名古屋が見事4連勝を決めた。
伊賀FCくノ一三重 VS 愛媛FCレディース
連勝を狙う伊賀が愛媛をホームに迎えての一戦。立ち上がりからペースを握ったのはホームの伊賀。優勝へ向けて落とせない一戦、その中で結果を出したのは29分、秦のFKを中で森が左足で合わせホームの伊賀が先制点を奪う。愛媛のシュートを2本に抑えた伊賀がリードして後半に入ると、追いつきたい愛媛は58分。後半から入った平塚のパスを受けた前田の浮き玉のパスを榎谷が受けシュート。これが決まりアウェイの愛媛が後半早々に追いつく。その後は逆転を狙う愛媛が走力で伊賀を上回りチャンスを増やして行く。後半まだ1本もシュートがなかった伊賀だったが85分、パワープレーの競り合いに倒された森がファールを獲得しPKを獲得する。このPKを森自身が左隅に決めて試合終盤に勝ち越す伊賀。この1点で勝負あったか愛媛の猛攻を凌いだ伊賀が辛勝。2連勝とし首位ニッパツに喰らいつく。
ASハリマアルビオン VS 静岡SSUボニータ
前節5失点と今季ワーストの失点を記録したハリマ。4戦勝ちなしのしずおかをホームに迎えての一戦。一進一退の攻防で始まった前半戦は立ち上がり1分。高島のCKを彦坂が頭で合わせて先制点を奪う。リードを奪われたハリマは内田がチャンスに絡むシーンが目立つもゴールを許さない静岡。リードした静岡だったがアクシデントが発生。26分、相手との競り合いで静岡の米田が脚を負傷し交代を余儀なくされる。しかしその後も集中を切らさなかった静岡は前半ラストの44分、彦坂のFKを日野、三輪と繋ぎ最後は梅津が決めて追加点。負傷交代があったものの静岡が前半を2点リードで折り返す。後半に入っても集中して守る静岡に対しハリマは61分に2枚替えを行い変化をつける。しかし堅い守りを崩すことはできず得点が奪えない時間が続くと静岡は選手交代を交えながら時計を進め試合を締める。結局アウェイの静岡が前半の2点を守り切り5試合ぶりの勝利。ハリマは連敗となってしまった。
スフィーダ世田谷FC VS スペランツァ大阪
6戦負けなしながら3戦引き分け中のスフィーダは連勝を目指す大阪を迎えての一戦。試合は立ち上がり早々に動く。4分、左サイドからチャンスを作ると倉富のクロスを大竹がダイレクトで合わせホームのスフィーダが先制に成功する。その後もチャンスを演出するスフィーダに対し防戦一方だった大阪だが23分、中盤から左サイドにボールを送ると走りこんだ櫻田のセンタリングを中でフリーになっていた深澤が頭で合わせ大阪が同点に追いつく。追いつかれたスフィーダだったが慌てることはなく試合を組み立て37分、前線からのプレスで金子がボールを奪うと回収した新堀が落ち着いて流し込みスフィーダが勝ち越しに成功する。後半に入ると再度追いつきたい大阪はハーフタイムに相模原から加入した浜田を投入。60分には一気に3枚替えを行い攻勢を仕掛けると浜田は積極的にシュートを打ち後半だけで5本を記録する。しかし後半は互いにゴールは生まれず試合終了。2-1でスフィーダが逃げ切り勝点3を獲得した。
大和シルフィード VS ニッパツ横浜FCシーガルズ
残留へ向けて勝利が欲しいシルフィードと首位キープのために負けられないニッパツの一戦。試合の展開を握るのは首位のニッパツ。片山、櫻井を中心にシルフィードゴールを脅かす。耐えるシルフィードは前半を無失点で折り返したかったが終盤の44分、パスカットから攻めるニッパツ。一度は攻撃を跳ね返すもののこぼれ球を回収され蔵田のクロスを櫻井が決めてニッパツが先制する。前半をリードして終えたニッパツは後半立ち上がりから攻める。48分、松本のCKを一度はシルフィードGK水口がクリアするもそのボールを中居が頭で押し込みニッパツが追加点。2点リードされ試合を難しくしてしまったシルフィードは攻撃のチャンスが作れず。72分には中央を突破した片山のパスを吉田が決めて3-0。アディショナルタイムには松本がペナルティエリア内で倒されPKを獲得すると、キッカーは倒された松本。これを落ち着いて決めて4点差をして試合終了。1000人以上が駆け付けたこの一戦は首位のニッパツは4発快勝となった。
吉備国際大学Charme岡山高梁 VS ノルディーア北海道
連勝がまだない吉備国大は前節今季初勝利を獲得したノルディーアとの一戦。試合を優位に進めたのはホームの吉備国大。13分、中村のゴールで幸先よく先制点を獲得するとその後もチャンスが増える。しかしこの展開を返したのはノルディーア。25分、大沼のゴールで同点に追いつく。試合は振り出しに戻ったが吉備国大の優勢は変わらず、前半終盤の43分、根本のゴールで勝ち越す。前半を2-1で吉備国大がリードして後半に入るが形勢は変わらず。73分には人見のゴールで吉備国大がリードを広げる。対するノルディーアはアディショナルタイムに鈴木のゴールで1点を返すものの一歩及ばず。ホームの吉備国大が3-2で競り勝った。敗れたノルディーアは連勝とはならなかった。
ヴィアティン三重レディース VS FCふじざくら山梨
波に乗れない両チーム。このまま下がるか上に喰らいつくか明暗を分ける試合はアウェイの山梨が最初にチャンスを作る。7分、脇田のゴールで先制点を奪う。その後も追加点を狙う山梨が三重ゴールに迫る展開が続く。耐える時間が続いた三重はバイタルエリア内への侵入がなかなかできず遠目からのシュートが増える。前半を山梨のリードで後半に折り返すと両チームオープンな展開になる。チャンスが少しずつ増え始めたホームの三重は終盤の89分、片野田のゴールで遂に同点に追いつくと、その勢いのまま攻める三重。アディショナルタイムに入り一転して攻められる山梨。そしてこのチャンスを最後はエースが仕留める。92分、またしても片野田のゴールで三重が逆転すると最後の山梨の攻撃を守りきり試合終了。土壇場で2点を奪った三重が劇的な勝利で勝点3を手にした。対する山梨は勝利を目前にしてまさかの2失点敗北。メンタル的にも厳しい敗戦となってしまった。
つくばFCレディース VS ヴィアマテラス宮崎
つくばのホームで行われたこの試合。現在3連敗中のつくばとしては首位ヴィアマ相手に勝って流れを断ち切りたいところだったが、ペースを握るのはヴィアマ。前節こそ1点に留まった攻撃陣が前半から積極的にチャンスを作る。キャプテン永野を中心にゴールに迫るも硬い守備で耐えるつくば。しかし42分、チャンスを何度も作っていた永野にゴールを決められ前半を1点ビハインドで折り返す。後半に入るとパスワークからチャンスを演出するつくばに対しロングボールを多用するヴィアマの構図に。終盤には崩しから何度か決定機を作るも1点が遠いつくば。ヴィアマは背後へのボールを徹底して送りセカンドボールを拾って試合を握る。最後まで攻めたつくばだったがヴィアマゴールは破らず試合終了。つくばは善戦したものの勝点を手にすることはできなかった。
福岡J・アンクラス VS JFAアカデミー福島
昇格へ向けての直接対決。負けられないアンクラスだったが今季得点が増えないチームの課題は解決できず前半はシュートチャンスが作れない。対する福島は40分に板村が今季10点目となるゴールを記録し先制。前半をそのままリードして折り返すと69分には木村のゴールで追加点。勢い止まらず3分後には福島のゴールで点差を3に広げるとたまらずアンクラスは選手交代で打開を図る。しかし集中力の切れなかった福島はアンクラスの攻撃を完全にシャットアウト。結局アンクラスは後半に藤が放ったシュートが今日の唯一のシュートとなってしまい完敗。昇格を争う大事な一戦は好守で完璧な試合展開を披露した福島が3-0で完勝し2位をキープ。敗れたアンクラスはこれで3連敗と昇格へ向けて厳しい敗戦となってしまった。
ディアヴォロッソ広島 VS 岡山湯郷Belle
600人以上の観衆で迎えた一戦。入替戦回避のため勝利が欲しいディアヴォロッソと昇格へ向けて順位を上げたい湯郷。最初のチャンスを活かしたのはホームのディアヴォロッソ。3分、伊藤の今季初ゴールで先制点を奪う。試合の入りに失敗した湯郷だったが落ち着きを取り戻し徐々に攻勢を強め32分、横山のゴールで同点に追いつくと39分にはまたしても横山のゴールで逆転に成功。一転してリードされる展開となったディアヴォロッソだったが勢いに乗った湯郷の攻撃陣を抑えることで精一杯。攻撃に転じるチャンスが作れず74分には横山にハットトリックを決められ万事休す。攻撃力で圧倒した湯郷がエース横山の活躍で逆転勝利。チームも3連勝としアンクラスを抜いて3位に浮上した。
今節のMVP
鈴木陽(オルカ鴨川FC)
2ゴールの活躍で勝利に貢献。今回の勝利により首位ニッパツとの勝点差を縮めた。
片野田 朱珠(ヴィアティン三重レディース)
終盤の2得点で劇的な逆転勝利の立役者に。チームも3試合ぶりの勝利を手にした。
得点ランキング
1部では今節片山がゴールを決め10ゴールで二桁に。2位は内田が9ゴール。新堀、神谷が8ゴールで3位タイとなっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1687086272647-OUAAfEjlOz.png)
2部では齊藤が18ゴールで首位。ハットトリックを達成した横山も15ゴールとし齊藤を射程圏内に捉えた。
![](https://assets.st-note.com/img/1687086394383-vP9YoZAAAd.png)
アシストランキング
今節は江崎が1アシストを記録し4アシストで浦島と並んで2位タイになった。首位は5アシストで室井。
![](https://assets.st-note.com/img/1687086476849-wtpa7PH3ZZ.png?width=1200)
JWCRランキング
今節の結果により多くのチームで順位の変動がみられた。なかでもオルカは2ランクダウンとなった。
![](https://assets.st-note.com/img/1687086562547-lEUJpVr8sR.png)
順位表
1部ではニッパツが首位キープ。2位に名古屋が上がってきておりスフィーダまでの5チームが優勝争いになっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1687232330173-H6fGzgamcf.jpg?width=1200)
2部ではヴィアマが首位を走る。2位に福島がつけ、3位湯郷、4位アンクラスまでは入替戦を含めて十分に可能性がある。
![](https://assets.st-note.com/img/1687232330230-lZNhZaCj7f.jpg?width=1200)