「虚構侵蝕TRPG」を遊んでみよう!

こんにちは。しえるんと申します。
今回は、卓すきのアドベントカレンダー企画にノリと勢いで「"虚構侵蝕TRPG"大好き芸人によるシステム紹介」を申し込んだので、普段から方々で触れまわっている「虚構侵蝕はいいぞ」な話を改めてしていこうと思います。

(卓すきの企画なので、)今回は「TRPG」って何?というそもそものお話については割愛させていただきます。


「虚構侵蝕TRPG」とは?

【「虚構侵蝕」について】

「虚構侵蝕」とは、「フィクション(映画)が現実を上書きする」現象です。これが起こると、一般の人々は「そのフィクションを現実として受け入れ」てしまいます。
たとえば、「空を飛ぶサメ映画」が現実を上書きしてしまった場合、一般の人々は「サメが空飛んでるけど、よくあることだよね」ぐらいの認識になる、というような具合です。
しかし、これを「異常なこと」として認識できるのが、「観測者」と呼ばれる人々です。
プレイヤーは、観測者としてこの虚構侵蝕を解除する(現実を取り戻す)か、受け入れる(虚構を受け入れる)必要があります。

【世界観】

基本の世界観は私たちが今生活する現代日本です。
しかし、「虚構侵蝕」という現象によって、少しずつ書き換えが起こっているため、「墨東区」という架空の街が形成されています。その中には、現実では失われている「浅草十二階」の名前で親しまれている凌雲閣が現存していたりと、少しずつ私たちの「現実」とは異なる世界が作られています。

また、この世界には「VER-TH」というサービスがあります。私たちの世界で言うと、「Google」「Twitter(X)」「YouTube」「5ちゃんねる」などのサービスを総括的に行っているソーシャルプラットフォームです。なかなかに治安が悪そうですね。
VER-THでは虚構侵蝕に関する都市伝説のスレが立っていたりします。なので、観測者たちは「虚構侵蝕」に関する知識が多かれ少なかれあります。
「分からないから対処の仕様がない」ではなく「これが噂に聞く虚構侵蝕」という認識を持てるのは、事件に関わっていく上でひとつのハードルを越えやすくなっていると思います。

【映画とか詳しくなくても大丈夫?】

大丈夫です!実際、私は虚構侵蝕に出会うまでは(登場人物の名前が覚えられないから)洋画は苦手でしたし、映画館へ行って映画を観る習慣もありませんでした。
そんな私でも、知らない題材映画のシナリオを遊ばせていただきました。GMとして遊んだこともあります。プレイヤーで来てくださった方の中には、「シナリオが面白かったから後から映画を観る」という方もみえました。
虚構侵蝕TRPGは「題材となる映画」はありますが、ストーリーを真似させることを目的としていないので、そこは安心して頂いて大丈夫でしょう!
(もちろん、知っていたらニヤッとできるオマージュはちりばめられています)

【「虚構侵蝕TRPG」は難しくない!】

「虚構侵蝕」と難しい漢字を使っているので、どんなハイレベルなシステムだろうと腰が引けるかもしれませんが、上記の世界観とシステムなので、難しいのは漢字だけです!公式アカウントでも早々に誤字をしているぐらいなので安心してください!

システムの特徴は?

【ダイス(サイコロ)について】

虚構侵蝕TRPGにおいて使用するダイスは、4面、6面、8面、10面、12面、20面ダイスを使用します。
どのダイスをいくつ振ることになるのかは、キャラクターの能力によって左右されます。キャラクターの能力に関しては、今回は割愛しますが、公式サイトには魅力的なサンプルキャラクターも揃っているので、そちらをご覧いただければと思います。

【クリティカルとファンブルについて】

クリティカルとファンブル、どんな処理になるか気になりますよね。
クリティカルは「振ったダイスの最大の出目が出たとき」(D6を振って6が出たとき)、ファンブルは「1が出たとき」です。
クリティカル時の恩恵は、後で説明する「フィクションカードの交換」が任意でできます。「このカード弱いから交換したい」なんて時に使えます。また、アクションシーン(戦闘)中は、最大ダメージが出せます。
ファンブル時の不利益は、そのとき振ったダイスを再度振り、その出目だけ侵蝕度が上昇します。例えば、D6を振って1が出てファンブルになってしまったら、もう一度D6を振って、その出目だけ侵蝕度が上昇します。

【フィクションカード(トランプ)について】

虚構侵蝕TRPGにおいて特徴的なのは「トランプを使う」ことにあります。これは「フィクションカード」と呼び、シナリオ導入にて「虚構侵蝕の始まりを観測する」と得られるカードになります。
このフィクションカードができる内容としては、①「現象の上書き」と呼ばれる、「現在の出目をトランプの数字に書き換える」ことができます。
なので、自分が失敗してしまってもフィクションカードの力を使えば成功の値に書き換えることができるのです。もちろん、エネミーがクリティカルした!まずい!という状況において、低い数字のカードを出せば失敗まで追い込むことができます。
「現象の歪曲」という使い方もできます。これは、本来振ることができるダイスが6面で、目標が8以上の場合、6面では絶対失敗しか起こりません。しかし、ここでフィクションカードを(好きなものを)1枚出すことによって、ダイスを1つ大きくすることができます。すると、8面ダイスを使うことができるので、成功する可能性が見えるわけです。

【フィクションパワー】

観測者が虚構世界でのみ使える特殊な能力、フィクションパワー。
現実では空を飛ぶことができなくても、フィクションパワーで空を飛ぶことができたり、生身の人間以上の速さで走ることができたり。
そんな「不可能」なことをフィクションパワーは「可能」にしてくれます。
回数に制限のあるフィクションパワーもあるので、確実に決めたいときに使うといいでしょう。

【侵蝕度】

「侵蝕度」というものが存在します。こちらは個人で管理するものではなく、全体で管理するステータスです。
セッション中、「虚構侵蝕の始まりを観測した」ことによる「観測ロール」があります。こちらは参加者全員にダイスロールを振った上で、最も高い値を採用します。
以降は、フィクションカードの使用や、フィクションパワーの使用、途中に入る観測ロール等で上昇を続けるものになります。
ゲームとしては、侵蝕度が100を超えた状態で終わってしまうと、「虚構が現実に定着する」という結末を迎える可能性もありますが、悪いことばかりではありません。途中途中に手札を追加で引くことができるポイントがあるので、ほどほどに上げつつ、恩恵を受けながら侵蝕度が上がる様子を楽しんでいただきたいです。
無事に虚構侵蝕を収束(解決)させることができたら、[虚構の収束ロール]で、侵蝕度を下げることができます。この時点で100を超えていると、虚構の一部が現実に定着してしまうわけです。
先に出した「空飛ぶサメ」の例を使うと、「サメが空飛んでいることもある」という現実が爆誕するわけです。

広がる虚構侵蝕の世界

虚構侵蝕TRPGは今年(2024年)で2周年でした。
最初は「実写映画」で出たルールでしたが、今では「アニメソースブック」「神話ソースブック」も追加されたので、虚構侵蝕の題材となるものがより広くなりました。

2024年には、第二回シナリオコンテストも開催されたので、おそらく2025年中には受賞作と公式が書き下ろしたシナリオ(いつものパターンだとキャンペーン)が収録されたシナリオ集も出るのではないかと予想しています。
2024年は個人的にも、初めて虚構侵蝕を遊ぶという方へのGMや、興味を持たれた方がルールブックを買う最後の一押しをしたりと、たくさん関わることができたシステムです。

みんな、虚構侵蝕はいいぞ!
日程が許す限り、いつでもGMします。いつでもお声がけください。

2024.12.25.
(担当の19日に遅れた)しえるん

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