四国八十八ヶ所巡り「高知編2022.9.9-9.12その8 〜本鰹ワラ焼きたたきには鯨酔〜」
職場の同僚と、夏と冬とどっちが好きかという話題になり、寒さと乾燥に弱いので、夏が好きだと答えた。
同僚は、寒けりゃ服を重ね着すればいいけれど、暑い時は裸以上脱げないじゃん、と言い捨てて笑った。
確かに、暑さはエアコンや扇風機などの電気機器に頼らないと解消できない。
東北地方で生まれ育ち、横浜に移り住んで30数年。
街の暑さにすっかり慣れてしまった。
東北の寒さは、日本海側と太平洋側では性質が違うと思うが、常に地面からの寒さ、いわゆる底冷えがあり、加えて吹雪くと刺すように痛い。
方言で「寒い・冷える」を「すばれる(凍れる)」と表現するのも納得できる。
そんな冬の時期に、帰省しようと思わないのは、寒さが怖いからだ。
北極に行くわけでもなかろうに、死ぬかもしれない、と本気で思っている。
11月に東北方面へ旅する予定だが、きっと着膨れして出かけるんだろうな。
<3日目 9/11(日)後編>
この日の道中は長く、高知から徳島の鯖瀬までの往復だった。
日曜の夜だからと期待せずに、居酒屋を探した。
午後8時過ぎの飲み屋街は、意外にも賑わっていた。
小雨が降っていて、おなかもすいていたのにかなり歩き回り、やっと見つけたお店は、1日目の夜に素通りした場所だった。
入店すると、元気な掛け声が迎えてくれた。板さんの目の前のカウンターに座った。
生ビールの次は利き酒セットを注文。瀧嵐、土佐鶴、酔鯨をチョイス。
白ワインだ、〇〇サワーだ、など、人の好みは様々でいい。
しかし、魚料理には日本酒が最適なのだ。
散々、土佐の日本酒は辛くないと言ってたくせに、鰹のたたきに合うのがちょっと甘めの酔鯨とわかって、合点がいった。
その土地の食べ物には、その土地の酒が合うんだね。
お店を出てホテルへ帰ろうとして驚いた。
ものすごく近かった。2分ほど歩いて着いてしまった。
灯台下暗し、という諺を思い出した。
++++++++++ つづく ++++++++++