四国八十八ヶ所巡り「高知編2023.9.1-4 その2 〜雨上がりのイタリアン料理〜」
現代の四国八十八ヶ所霊場巡りは車やバスツアーが主流のようだ。
自転車やバイクで回っている人々も見かけた。
すごいと思ったのは、それぞれが自由に回れるということ。
四国八十八ヶ所巡りは、日本人が大好きな「〇〇すべし」というルールのようなものが少ないのだ。
歩きお遍路といっても、何も全ての道を歩かなければいけないことはない。
頑張って歩きオンリーの方から、歩きが無理な所は公共交通機関やタクシーを使うわたしのような人もいる。
1〜2度見かけたのは、お寺の門で立ち止まり、般若心経を唱えている年配女性と息子かもしれない若い男性のペア。
様子を伺うと、その後、息子⁈がお寺の階段を登っていき、女性は階段の脇で待っているではないか。
きっと、男性が女性の分も御宝印を授かって戻ってくるのだろう。
考えてみたら、歩けないけれどお遍路したい人もいるのだ。
聞くところによると、八十八ヶ所の土や砂を集めてお参りしても、巡ったことになるという。
そう言えば、一箇所のお寺で八十八ヶ所巡りできるところもいくつかあった。
ストイックな修行でなければならん、という決まりのなさに魅力を感じたから始めたし、実際、とても楽しい。
結願(けちがん、88箇所回り終えること)後、ほとんどの方がまた回りたくなると聞いたが、わかる氣がしてきた今日この頃である。
<1日目 9/1(金)②>
土砂降り中、種間寺か朝倉駅まで送ってくれたタクシー運転手にお礼を言い、駅舎に入ると、雨が上がってきた。(タクシー料金2730円)
高知駅までの切符(電車賃240円)を購入し、ホームで高知行きを待っている時には完全に晴れていた。
晴れ女のわたしが土砂降りに遭うなんて、かなり珍しい。
きっと空海ちゃん(弘法大師様)が、「驕るなかれ。感謝を忘れるでないぞ」とメッセージを授けてくださったのだ。
はりまや橋バスターミナル近くのコインロッカーからカバンを取り出し、高知パレスホテルにチェックイン。
都合上、喫煙部屋を予約したけれど、あんまりタバコ臭がキツくなかったので良しとしよう。
20代初頭、喫煙者だったから、世間の嫌煙者ほど、臭いには厳しくないのだ。
ホテルで数時間休憩して、今年の春にも訪れたレストランへ向かった。
綺麗なブルーの扉が印象的な「クー・ドゥ・バレーヌ」は蓮池町通駅近くにあるイタリアンレストラン。
前回と同じく瓶ビールとコース料理を注文して待っていると、新しいランチョンマットが目を引いた。
搭乗手続きでもたついたり、土砂降りにあったりの1日目だったが、おいしいイタリアンで全てリセットされたような氣持ちになった。
明日は四国八十八ヶ所霊場のいくつかある難所の一つにトライしてみよう、と思ってホテルに戻った。
++++++++++ つづく ++++++++++
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