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エッセイ(5)ほっぺにシミができた

老いとは悲しいものなのか?
恐ろしいものなのか?

ウォーキングと旅行が大好きなわたしが、歩けなくなることを想像すると、確かに悲しくなる。
日常生活も不自由になるかもしれず、恐ろしくもなる。

動けるし、頭もなんとか通常運転できてそうな状態の今だから思うのかもしれないが、室内で楽しむ趣味を持てばいいのではないのか。
生活が不自由になったら、様々な方面に助けを求めれば、どこかが、誰かが、何かが応答してくれるだろう。

よし、この路線で行こう。

ん?
何か足りない。
そうだ、シミ・しわ問題があるではないか。
老いの一種であるシミ、しわはどう捉えたらよいだろうか。

あまり地上波テレビは見ないけれど、BSやCSテレビはよく見る。
そこで流れるのが、美容関係のCM。
商品使用前の画像では、女性たちが絶望の表情で、シミ・しわを嘆く。

ちょっと待ってくれ。

出演しているエキストラさんの演技力もあるだろうが、わたしは違和感を抱かずにいられない。
モデルさんや芸能人のような、ルックス命の方々ならいざ知らず、一般人がそこまで思い詰めているものなのか。
いやいや、悩みは人それぞれ。
たった一つの小さなシミやしわで、死にたくなる方もいらっしゃるだろう。
それはバカにできないし、笑えない。

実はわたしも、2年前から右頬にシミができた。
直径1cm弱のものが2つほど。
よくよく鏡を覗くと、シミ予備軍がウヨウヨしている。
落ち込んでいるかというと、そうでもない。
シミ・しわは老化現象だから致し方ないし、氣にしてもしょうがない。
それより、こんなことで不安になって、悲しくなってたまるかよ、という氣持ちだ。

わたしの場合、シミができたということは、楽しく野外活動に勤しんだ証なのだ。
シミもわたしのかわいい一部。
長くおつきあいしてあげよう。
元々、若く見られることに興味が向かないし、身だしなみに自分が満足できれば、人々に美しいと賞賛されなくてもかまわない。
若い氣持ちでいること、若々しい動きができることの方が、わたしにとって重要なのだ。
将来は、シミだらけでしわしわだけど、元気で活動的なおばあちゃん、と言われたい。

やっと最近、夫がシミに氣づいた。
2年間も、どこを見てたんだろうか。

ー2024.9.20ー

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
お時間がある時に、またお寄りくださいね。

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