【漫画】手塚治虫先生:個人的傑作選
漫画の神様:手塚治虫先生
「鉄腕アトム」「ブラックジャック」「火の鳥」「アドルフに告ぐ」といった有名作品においては皆様も大変ご存じだと思いますが、本日は私がこれまで読んだ手塚作品の中で世間的にはあまり知られていませんが、私なりの手塚先生傑作選を紹介したいと思います
①MW(ムウ)
ピカレスクロマン的な作品ですが、一言で言ってしまうには非常に勿体ない作品です
特に賀来と結城の関係性に注目していただきたくて、不良時代の賀来は結城を支配していましたが、今では結城が賀来を支配しており、神父である賀来が結城を手助けしたり匿ったり、肉体関係を持ったりと「賀来の葛藤」もこの作品の魅力です
結末はもしかすると「エイリアン・コビナント」かもしれません…
②くろい宇宙線
日本のSFの最高傑作と言ってもよいでしょう
今から約65年前(昭和31~32年頃)にこのような優れたSF作品を文章ではなく漫画という形で表現されたことにも驚きです
子供向けの雑誌に連載されていましたが、大人が読んでも読み応えがある作品です
手塚先生初期のSF作品は「複眼魔人」「白骨船長」「狂った国境」と云った名作もあり、おすすめです
③おけさのひょう六
手塚先生的な日本の寓話といったところでしょうか
真実を知らぬまま亡くなったひょう六(と猫ちゃん)が、ある意味幸せだったのかもしれません
因みにこの作品がある意味きっかけとなり、「三つ目がとおる」の連載へと繋がります
④安達が原
福島県二本松市の「安達ヶ原の鬼婆物語」を題材にしたSFミステリーです
ユーケイは、かつては革命戦士で革命成功後は独裁者の手先となり、反逆者を粛正しに宇宙を飛び回っている
そのようなユーケイに老婆は何を思ったか…
手塚作品にはユーケイに似た人物がおり、それが火の鳥シリーズに出てくる「牧村」
永遠に終わることのない罪を背負いますが、なぜか女性に愛されます
ユーケイも牧村と似た運命をたどるのかな
⑤ゴッドファーザーの息子
戦時中の893の息子と手塚先生のある意味「絆」を描いた作品
根本は「反戦」がテーマです
手塚先生は明石とこれからもずっと親友でいたかったはずですし、特攻という非人道的な行為はあってはならないです
手塚先生の作品はこれだけではないので、皆様もぜひ様々な作品を読んでいただきたいです
また、手塚先生は漫画の枠にとらわれず、アニメにも積極的に挑戦されました
そのような「いつまでも挑戦」する姿勢を見習いたいです