(連載小説)秘密の女子化社員養成所㉗~女になるために通る道・その2~
「じゃあ涼子さんの手術も無事終わった事だし、今日からまた”学習発表会”に向けてビシバシやるからそのつもりでね!。」
「は、はい!!。よ、よろしくお願いします!!。」
と女子化研修主任の渚の掛け声で今日もまた一日が始まった。
季節は間もなく春を迎えようとしていた。
まだ2月と云う事もあって気候の比較的温暖なこの島でも朝晩はまだ冷え込んではいたが、それでも日中はところどころ春めいた日差しが差してくる時間帯も徐々に増え始めていたのだった。
館内の花壇や実験農園の植物はどれもつぼみがふくらみ始め、島の景色も段々と春めくのを見て悠子たちは長かったこの女子化研修もそろそろ終了の時期だと云う事を季節の移ろいと併せて実感していた。
そんな中で研修生たちは女子化研修の最後の仕上げ的なものとして行われる恒例の「学習発表会」の準備に余念が無かった。
学習発表会とは半年に1回行われる各部課ごとにこの間の実績や成果について発表やお披露目をする小瀬戸島研修所・研究所の一大イベントの事である。
どこの部下も大半は普通に研究発表を行うのだが、合宿所でトレーニングに励んでいる体育会系の社員がパフォーマンスを披露したり、料飲部からは新作スィーツの発表があったりとイベント色の濃い行事で、何かと単調な島の生活の中でアクセントをつける意味でも重要な日となっていた。
もちろん研修生も教育研修部の一部門として参加して発表もする事になっており、毎年10月入所の研修生は全員振袖を着て優雅に舞台上で舞い踊る通称「振袖蝶々」を披露するのが慣例となっていた。
袂を広げて踊るその姿が蝶々のようだと云う事からいつしかそのように呼ばれる事となったのだが、ほんの数か月前までは冴えない男子社員だったのにこの島に来て女子化研修を受けた事でここまで美しくてどこから見てもちゃんとした女性・女子社員になった事をお披露目すると云う意図もあった。
加えてこの振袖蝶々をちゃんと踊れるかどうかも女子化研修が修了できるかどうかのひとつの基準で、言ってみれば「卒業試験」の一部にもなっているので研修生誰もみな頑張ってこの踊りの稽古に励んでいた。
とは言えやはり慣れない日本舞踊の所作を修得するのはかなり大変で、加えてそれが幾重にも紐や帯で縛られるように着付けられ、結構な重さもある振袖姿で踊るとあっては余計に研修生たちにとって身体的にも心理的にも負担が大きかった。
もちろん会社としては研修生に難題を突き付ける事自体がサディスティックな行為でもあり、また研修生にとっても辛い目をする事はM女・牝犬としての訓練にもなっていた。
その為厳しい稽古ではあったが、これをクリアしないと研修が修了しない事が分かっていたので悠子たちは辛い稽古にM女・牝犬としての性的な興奮も密かに覚えつつ、モチベーションをなんとか保っていた。
それでも日本舞踊や着物の着付けの心得もある穂波はさすがに一日の長もあって割に修得も早かったが、逆に悠子や純子は女子化自体は大分完成の域に近づいていたものの、流石に一般の女性でもそれほど馴染みのない振袖を着て日本舞踊を踊ると云う事でなかなか踊りの方は上達せず、お仕置きに近い形で担当の社員にしょっちゅう指導をされていた。
「ほら純子ちゃんダメでしょ!。何よその手の動きは!!。」
「悠子ちゃん!さっきも言ったでしょ!。あなた扇の使い方が全然なってないわ!。何回言ったら分かるの!!。」
「は、はい・・・・・申し訳ございません・・・・・。」
「ほら!悠子ちゃんと純子ちゃんはこっちに来なさい!。まったくもう・・・・・。でもどうして覚えられないの!。あなたたちにはお仕置きが必要だわ!。ほら裾を捲ってお尻を突き出しなさい!!。」
「は、はい・・・・・。こ、こうでしょうか?・・・・・。」
「そうよ。ほら気合を入れるわよ!!。えい!!。バシッ!!。」
「あん、痛い!!。はうん!!。いやん、恥ずかしい・・・・・。」
「何が恥ずかしいの!。悠子ちゃんは恥ずかしいと言いながらぺ二クリ膨らませてるじゃない!!。」
「あん・・・・・申し訳ございません・・・・・あたし・・・・・は、恥ずかしいですけど・・・・・も、もっとこの恥ずかしい姿を見られたいんですぅ・・・・・。」
今や研修の成果ですっかりM女としての素質を開花させてしまっている悠子たちにとってお仕置きは確かに苦痛ではあるがある意味快楽でもあった。
「そうなの?。悠子ちゃんったらすっかりエッチでどうしようもない淫乱M女になっちゃってるわね。いいわ、もっともっとお仕置きしてあげるから同期のみんなに恥ずかしい姿を晒しなさい!!。ほら!、バシッ!!。」
「あん!!痛い!!・・・・・でも気持ちイイ・・・・・はうん!!。」
「あらあ・・・・・純子ちゃんももっとお仕置きをして欲しいの?。」
そして指導役の社員は悠子の横にいる純子のぺ二クリがやはりお仕置きされている事で興奮して膨張をしているのを見逃さなかったようで今度は純子に矛先を向けた。
「なあにこのぺ二クリは?。随分と膨らんできてるしおつゆまで垂れちゃってるじゃないの・・・・・。まったく悠子ちゃんと言い、純子ちゃんと言い踊りのお稽古そっちのけでM女のお稽古ばっかりしてるわね・・・・・。」
「も、申し訳ございません・・・・・こんな淫らなあたしにもお仕置きをお、お願い致します・・・・・。」
「いいわよ、ほらお尻をもっと付き出しなさい!!。ほら!何よ昼間っからこの淫乱M女は!。恥ずかしいでしょ!。バシッ!!バシッ!!。」
「あん!!・・・・・はうん!!・・・・・。」
「ほら、この淫乱M女!。もっと同期のみんなにこの恥ずかしい自分の姿を見てもらいなさい!!。バシッ!!。」
「あん・・・・・踊りはとっても下手なのにこんなにエッチで淫らなあたしを見て・・・・・。あん、いやん、感じちゃう・・・・・。」
「はうん・・・・・見られると余計に感じるぅ・・・・・痛いけど気持ちイイわ・・・・・あん、ああん・・・・・淫らなあたしを見て・・・・・。」
こんな風にお仕置きを受けながら稽古を重ねていた研修生たちだったが空いた時間には穂波の主導で踊りの自主練習に励んでいた。
上手く踊れなかったらもしかして本当にこのまま島に居残りかも知れないとプレッシャーのかかる中で慣れない着物姿で踊る事はとても大変だったが、それでも研修生たちは時間の許す限り頑張って自主練習を続けていた。
「はあ・・・・・でもこうやって踊りを覚えるのは大変・・・・・。でも研修を終えて女になるためにあたし頑張るわ。」
「そうよ、頑張りましょう。この学習発表会を頑張って乗り切ってみんな一緒にちゃんと女になりましょうね!。」
「うん!あたしも女になるために頑張るわ!。」「あたしもよ!。」
ほんの数か月前、初めて強制的に女装させられてこれから最低半年はこの恰好で女子化のための研修を受けさせられると聞かされた時は落胆し、自分の女装させられた姿を鏡で見ると恥ずかしく、そして惨めで仕方なかった。
もちろん元々がMTFトランスジェンダーの穂波を除いては誰もが自分から女になりたいだなんて思う事はこれっぽっちも無かった。
ところが女子化研修とM女・牝犬調教を進めるうちに今や穂波以外の他の4人の研修生もそれぞれが女になる事に目覚め、いつしか自分は女になりたい、そしてもっともっと女らしくなりたいと思うようになっていた。
それはもう自分は研修を終えて女になるしかこの島を抜け出す手立てが無いと云う事が大きかったのはもちろんある。
ただそれと同じくらい自分たちの心の中にあった女の部分がこの研修で巧妙に仕組まれた女子化プログラムに反応し、女として育成される中で研修生たちは徐々に身も心も女らしくなっていた。
それに加えて一番身近な同期の穂波が綺麗に着飾った振袖姿で絶世の美女とお見合いをし、またそのお見合いがまとまり玉の輿に乗ると云う出来事も女子化願望だけでなく、女性としてお嫁さんになりたいと云う結婚願望も同時に募らせ、研修生たちはより強く女子化を望むようになっていたのだった。
そして振袖蝶々の稽古を終えたある日、渚主任が稽古場にやってきてこう言った。
「みなさんお稽古おつかれさま。そうそう明日は悠子ちゃん、紗絵ちゃん、純子ちゃんの3人は”手術の日”になったからお稽古は穂波さんと涼子ちゃんだけでやるからね。」
「は、はい・・・・・。」
といきなり悠子、紗絵、純子の3人は明日豊胸手術をされると云う事になった。
もうこれでまだ豊胸手術がされてない悠子たち残りの研修生たちもいよいよ髪を切られて胸を付けられる事でぺ二クリ以外は事実上身体はほぼ女そのものとなってしまう。
「よかったね!、これで悠子ちゃんたちもやっと女の身体になれるね!。」
とひと足さきに手術を終えた涼子が嬉しそうに駆け寄ってきてそう言うと今度は穂波が「これで研修生全員揃ってみんな女らしい髪形と身体になるのね・・・・・。」と微笑みながら言った。
次の日の朝、悠子と紗絵と純子の3人は館内にある美容室でカット椅子に並んで座ってケープをかけられ、豊胸手術の前段としてまず地毛を女らしいおかっぱの髪形にされるのを待っていた。
そして美容師たちがやってきておもむろに3人のウィッグを外すとおかっぱに出来る位の長さに伸びた地毛がそれぞれ姿を現わした。
「いよいよあたし・・・・・女らしい髪形になって胸をつけてもらうんだ・・・・・。」
そう緊張の面持ちをした悠子が心の中で呟いていると「じゃあそろそろカット始めるわね。知ってると思うけど研修生のみんなは地毛を最初に切る時はおかっぱにするのが慣例だけどいいわよね?。」と美容師が涼子の時と同様にお決まりのセリフを口にした。
「は、はい・・・・・お、おかっぱにし、してく、ください・・・・・。」
「あたしもお、おかっぱにし、してください・・・・・。」
「あたしもみんなとおんなじでお、おかっぱにお願いします・・・・・。」
と3人はそれぞれこれから地毛をいよいよ女らしい髪形にされてしまうと云うシチュエーションの中で緊張した表情のままうつむき加減でそう言うと美容師たちは霧吹きを手に取ってミスト状の水を髪の毛に吹きかけ、悠子たち研修生の「女子化断髪ショー」が始まった。
「あら、どうしたの?。緊張しちゃってる?。」
「は、はい・・・・・。あたしも・・・・・お、おかっぱが同期の子たちみたいに似合ってればいいなって・・・・・。」
研修が始まってからずっと今日まで最初に女装させられた時に被せられた軽くブラウンにカラーされたセミロングのストレートのウィッグがいわばこれまでの悠子たちの「髪形」だった訳だが、数か月この「髪形」で過ごしてみるとそれに結構馴染んでいたのもまた事実だった。
穂波も涼子もおかっぱにしてみたらとても似合っていたのであんな風になれればいいなと思う反面、地毛を女らしい髪形にされてしまうと云う事やまたセミロングからおかっぱと云うショートの髪形にバッサリとカットされてしまうシチュエーションに不安と緊張が入り混じっていた。
そんな悠子たちの気持ちとは別に霧吹きで湿らせた地毛をおかっぱにカットする作業は着実に、そして軽快に進んでいた。
「ジョキ、ジョキジョキ・・・・・。」
恥ずかしいのと美容師から目をつぶっているように言われたのでそうしていた悠子たちだったがハサミが髪をカットする音や髪にハサミが触れる感触の両方で自分の髪が徐々におかっぱに切られていると云う事を悟っていた。
「あん・・・・・あたし今・・・・・おかっぱに・・・・・それも自分の髪の毛が女の子らしいおかっぱになってるんだ・・・・・。」
そう思っているうちに美容師の手が止まり、ブラシのようなもので髪を掃くような感触が伝わったかと思うと「はい、カット出来上がり。じゃあ目を開けてかわいいおかっぱになった自分を見てみましょうか。」と告げられる。
そして3人はおそるおそる目を開けて鏡に映っている新しい髪形になった自分を見て見る事にした。
「えっ・・・・・これがあ、あたし?・・・・・。」
「やだ・・・・・か、かわいい・・・・・。」
「あたしの髪形が・・・・・お、おかっぱになってる・・・・・。」
そこにはさっぱりとしたおかっぱにカットされたての3人の「女子」が映っていた。
そして3人ともセミロングのウィッグの時よりも地毛をおかっぱにした事で余計に女らしく見えるようになっており、3人は全員キョトンとした表情のまま鏡に映るおかっぱになった自分を見つめていた。
特に紗絵は元々が5人の同期の研修生の中で一番童顔であった事も手伝ってこのおかっぱと云う髪形がとてもフィットしていた。
また未だにお仕置きをされる事が絶えなくてエッジの効いた部分も多い純子は髪形をおかっぱにされた事で逆に女としての初々しさや幼さが強調される感じがするようになっていた。
そして悠子も紗絵ほどではないものの元が比較的童顔であったせいもあっておかっぱがよく似合っていた。
そんなキョトンとしたままの研修生たちはそのままウィッグの時と同じような軽めのブラウンに切りたての地毛をカラーされ、シャンプーとブローを済ませるとケープを外してもらい、3人の「女子化断髪ショー」は終わった。
3人はカット椅子から下りるとお互いをカットしたばかりのおかっぱ頭で恥ずかしそうに見つめていた。
「みんな・・・・・おかっぱになっちゃったね・・・・・。」
「うん・・・・・そうね・・・・・でもみんなよく似合ってるよ。」
「ほんとそうね・・・・・よく似合ってる・・・・・。それにウィッグの時よりずっと女らしくなっちゃった気がする。」
と悠子が言うと他の二人もうなづいていた。
髪形をおかっぱにした事で確かに見た目が「女らしい」と云うよりも「女の子らしい」と云う感じになっており、その初々しさもあって髪を切ってからはウィッグの時よりもずっと女らしくなったと思ったようだった。
美容院での一連の「断髪ショー」が終わるとちょうどお昼時だったので3人は簡単にサンドイッチとジュースで昼食を済ますと、引き続き今度は豊胸手術のために医療棟へと出向いた。
中に入ると3人は渡された手術着に着替え、手術前のヒアリングを看護師と済ませると執刀医でもある島の常駐医師の瀬奈が現れた。
「じゃあまずは時間かかりそうだから森野さんから中に入って。」
「は、はい・・・・・。」
とまず純子の名前が呼ばれ、緊張の面持ちで手術室へと入っていった。
美容室のカット椅子のように何台も手術台がある訳ではないのでこのように一人ずつ豊胸手術を行うのは分かるがなんで純子は「時間が掛かる」のだろう?・・・・・。
とは言えそんな事を手術される方が気にしてもどうなる訳でもなく、そのまま悠子と紗絵は控室で順番を待っていた。
どうやら手術は結構時間が掛かるようで二人は会社から渡されているタブレットで学習発表会で演じる振袖蝶々のレッスン用動画を見ながら踊りのおさらいをしていた。
今日と明日は経過観察も含めこの医療棟で入院なのでで踊りの稽古はお休みだが、かと言って学習発表会も近づいてきている事もあり、できる事はやっておくに越した事はないのでこうして空き時間に熱心に動画を見ていた。
「ふー、なかなかまだ出来てないところもあるわね・・・・・。」
「そうね・・・・・でもなんとか頑張って上手く踊らないと・・・・・。」
とこれからの豊胸手術を控えて不安な心境も相まって、半ばため息交じりで悠子と紗絵は動画を見ていたのだが、そのうち紗絵がふとこう言った。
「でもね・・・・・なんか変なのね・・・・・。」
「変って何が?。」
「だってあたしたち今日こうして髪を地毛でおかっぱにされてこれから胸を付けられるじゃない。それ以前にこれまでも永久脱毛とか瞼を二重にされたりとか整形も結構されてきたわよね。」
「うんうん、そうよ。だからこんなにあたしも紗絵ちゃんも女らしい外見になっちゃったしね。」
「そうなの。その甲斐あってあたしたちだけじゃなくて研修生全員ほんとうに女らしい外見になったと思うけど、ここまでする割にはどうして女性ホルモンを飲まされたり注射されたりはしないのかなって・・・・・。」
そう言われて悠子は確かにこの研修で外見はあちこち整形等でいじられ、また環境面やお仕置きを含めた女になるための躾等あって精神的にも女子化が進んではいるがその反面「内科的処置」がほぼされてない事に気づいた。
「あたし名古屋に居た時には何人かの女装子さんたちと接する機会があったんだけど、彼女たちは女らしい身体になりたいために誰もが結構な割合で女性ホルモンを飲んだりしてたの。でもあたしたちはここまで本格的に女子化させられてるのになぜか女性ホルモンだけは無いのよね・・・・・。どうしてかしら?・・・・・。」
と紗絵はいぶかしがるように言っていたが、そう言えばいつだったか涼子も似たような事を言っていたのを悠子は思い出していた。
涼子は借金を返すために会社に内緒でバーで女装して接客していたのだがその時に同僚の女装キャスト達のうちの何人かは当たり前のように女性ホルモンを飲んだり注射してもらったりしているのを見ていた。
涼子自身は借金を返すのに精一杯でホルモンをやる金銭的な余裕が無かったのでしてなかったのだが、女装自体は最初は趣味の一環だったのに段々とエスカレートしてきてホルモンに手を出す女装子を見て来ていたし、ホルモンをする事で実際に少しずつだけど胸がふくらんできたりお尻の線や体つきが丸みを帯びてきている同僚もいた。
だから強制的に女らしい顔になるよう整形までされてしまう厳しくて本格的な女子化研修なので当たり前のように女性ホルモンも摂取させられるものだと思っていたのにそれがないのはある意味拍子抜けだと涼子は言っていた。
ただ女性ホルモンを過剰に摂取する事が体質的に合わなずに健康を損なう場合もあるらしいし、毎朝「女になるスプレー」なるいい香りのするフレグランススプレーを身体に吹きかけるように言われているので多分それに女性ホルモンに近い成分が入っていたり、食事に予めイソフラボン等女性ホルモンに似た働きをするものやホルモン剤そのものが含まれているのではないかと涼子が推察していたのを思い出し、そう悠子は紗絵に教えてあげた。
「涼子ちゃんもやっぱりおんなじ事感じてたんだ。でも確かに涼子ちゃんの言うように女性ホルモンを無理矢理摂取すると身体のバランスを崩すだけじゃなくて情緒不安定とか精神的なバランスもおかしくなっちゃう人もいるみたいだし、多分スプレーや食事に成分が入ってるんだろうね・・・・・。」
と涼子の意見や感想を聞いた紗絵はその内容に納得しているようだった。
ただ実際のところは会社から研修生たちをぺ二クリ娘と云う生殖機能を備えた女性として商品化するのにあたって大切な部分を損なわないようにするために敢えて女性ホルモンを摂取させずにいたのだった。
そして外見は整形をしたり髪形を整えたりし、内面は厳しく女子としての立ち居振る舞いや言葉遣い・声の出し方に始まり、意識面でも徹底して女子化させているそんな自分たち研修生は実は「商品」として扱われ、ぺ二クリの男性機能を保持する為に女性ホルモンを摂取させられていない事なぞ露ほども知らされていなかった。
そうこうしているうちに純子の豊胸手術が終わったようで今度は紗絵が呼ばれて手術室に入っていった。
純子は直接手術室から入院設備のある病室に行ったようで姿を現わさず、悠子は引き続き独りで順番を待つ事になった。
(つづく)