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スタートライン


友達が泣いていた。
そんなの見たことがないからとても戸惑った。
いつもにこにこしている子が泣いた。

そもそも私はスタートラインにも立てないの。

そんなことないよ。
そんなの立っちゃだめだよ。スタートライン廃止してくれって思いながら抹茶を啜った。
この日は和カフェにいた。

生まれたところがスタートラインとして、私は転んで休んで違う方向に走ってばっかり。
その子はきちんと前を向いて走っていたのだ。

きつい道のりを私は休んだり止まったり座ってみたりとどう逃げるか試していた。
その子は前を向いてみんなと同じを目指していたのか。それはわからないけど。

みんなと同じなんてことないよと私は言ったけどきっと今悲しいあの子には何も届かない。
私もなんて言ったら元気づけられるか笑ってくれるかわからない。

悲しい時はいっぱい悲しんで
楽しい時はいっぱい楽しんで
だらだらしたりしてもいいと思う。
嫌な事、辛い事しない。
気を張れるのもいいと思うけど、ひとつひとつ重いものを下ろしてみたりそれに向き合うのもいい。
時間が解決するのかな。

じゃあスタートラインに立たない私をどうみてるの?と聞こうと思ったけどそれは人それぞれだと言われるのをわかっていたから言わなかった。

人それぞれみんな一緒のことなんてありえないんだよ。顔だってみんな違うし色んな性格の人がいる。私にとっての常識は他人にとって非常識。

そういうものだと思って生きていくと私は決めている。
あの子に寄り添ってあげようそれだけを決める。

私は性格が悪いと言い始めた。
じゃあ私はどうなるの?
性格が悪くてもいいじゃない。それが自分だと思って受け入れたら楽になると思っている。

私があの子と一緒の立場だったらどう思うかと考える。
難しい。

やっぱり好きに生きていく事がいい気がする。
休みの日はずーっと寝たり散歩したり携帯から離れてみたら自分を大切にする事も大切。

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