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雪溶け

いつかの秋の日、ライブ配信でたきくんがおすすめしていたMrs.GREEN APPLEさんのCoffeeという曲の歌詞にこうあった

「僕はさ 誰より僕の幸せを願っているんだ」

初めて聴いた時、
第一に たきくんに似合うなあ と思った
なんとなく、心がじんわりとあたたかくなる感じ

我々ヲタクという生き物は奇妙で
自分よりも推しの幸せを願っている
その誰よりも幸せでいて欲しいと願う推しが
「誰よりも僕の幸せを願っている」という歌詞を綴った音楽を好きでいる事実が、私にとっては凄くありがたく嬉しかった この歌詞の通り、タキがタキの、高山浬希が高山浬希の幸せを、誰よりも願っていて欲しいと願った

秋が過ぎて冬がやって来る頃、
私の中でいよいよタキという存在が大きくなった
私にとっての推しはタキだと認めざるを得なかった



タキが好き


ところで「好き」の種類っていろいろある
私のタキへの「好き」の正体は一体何なのか?
まず私が一番に思い浮かんだのは「憧れ」だった
私はタキという人間に憧れている

私の目に映る彼は、太陽みたいに眩しくて
コンクリートに咲くタンポポのように強い
転んだ人がいれば膝をついて手を差し伸べてくれる優しすぎて心配になる友達みたいな、そんな人
そして愛されることを恐れない人

タキのこと、メロいとかいう流行りの三文字で終わらせたくないよ

タキという人は、私だったら照れ臭くて濁してしまうような言葉もちゃんと口にする、私がマスクも外せず自信なさげに小さな声でボソボソ喋る時、目を逸らさず最後まで聞いてくれる、大きく口を開けて誰よりも楽しそうに笑ってくれる、私だったら 知らねー!で終わらせてしまう実際解決が難しいような問題でも真剣に向き合う、一人一人と話してみたい、一人一人を100%満足させたいって無茶すぎるし優しすぎる我儘を言ったりする

私自身いつも、優しさが足りない、愛嬌が足りない、人への関心が足りないと思いながら生きているのだけれど、タキがそれら全てを持っている
とにかく君から学ぶことが多いよ

君への好きは憧れだった

私がアイドルのヲタクを辞めてしまって
アイドルを推すこの当たり前の毎日が
当たり前で無くなる日が来たとしても
これから先私から出た優しさや誰かに向けた愛が
君から学んだものだったら素敵だなって思った
たかがヲタ活、されどヲタ活
タキからたくさん良い影響を受けて沢山学びたい
最後には意味のあるものだったと思いたい

あっという間に雪明かりが終わってしまった
この冬を過ごしながら得た全ての感情が大切で
全部忘れたくなくて
思わずこのように文章にしてみたけれど
明日の朝起きて読み返してみたら多分恥ずかしくて死ねるだろうね
でもきっと、私が好きなタキは
こういうのを笑わないはずだから
私も自分のこと笑わないでいたいのです
タキのおかげで、私は私のことをほんの少しだけ好きでいられるんだ


雪が溶けても、この気持ちは溶けないでいて

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