旅のはじまり
煩悩を滅却する決意をした。
そう、百八式への出場である。といっても、煩悩とともに身体まで消えてしまっては元も子もない。自らの体力・耐力を鑑み、七十二式への出走となった。
そして今日、その大会へ向け、煩悩滅却の旅へ出たわけである。名古屋東京300km、移動には様々な手段が考えられる。家に帰るまでが遠足とはよく聞く話だが、家を出たところから煩悩滅却である。
移動手段は様々
・新幹線
・高速バス
・在来線
・自転車
・徒歩
・籠
と、パッと考えただけでも、いろいろ方法はあるもんだと感心する。自家用車さえ使えれば、東名高速、新東名高速も使用出来る。もちろん下道も。
日本のインフラとは異常に強靭なものでありけり。2027年にはリニアまで開通するんだから、日本人は余程移動が好きなのだろう。
さて、話がそれた。本題は東京までどう移動するか、である。
PROCESS & CHOICE
まず、新幹線は却下。ない。高すぎる。名古屋人はケチと言われているが、みな真面目で倹約家なのだろう。物は言いようである。
続いて、下の3つも却下だろう。むり。辛すぎる。名古屋人はケチと言われているが、さすがに300kmに金をかけない人はいないのでは。そうなってくると、もはや執念である。
籠に関しては、逆に高そう。人生で1度くらいは乗ってみたいものですな。
というわけで、残るは高速バスと在来線である。両者、値段・所要時間ともにほぼ同じで、互角の戦いを繰り広げた。
親の方から「高速バスにするなら~」「~の高速バスは~」などとLINEが届く度に疑問に思うのだが、高速バスの高速ってなんなんだろう。高速道路を使うから高速バスなのか、それとも単に速いから高速バスなのか。はたまた、別の理由があるのか。
そして、私は思うのだ。自らが名前の由来さえ理解していないような交通機関を利用していいのだろうか()、と。今の時代、自己責任である。
ちょっと自分でも何を書いているのか分からなくなってきた。つまらないので、高速の話はここまでとしておく。結局どういう意味なのかは、知らない。
いま、静岡県内を電車は東へ進んでいる。私の選択は、在来線だった。
①電車の方が好き
②分かりやすい
③高速バス横転しそう
④高速バス死にそう
以上が、理由である。名古屋から東京までを自転車で制覇するのは私の夢であるが、在来線で移動するのもそれなりの夢ではあった。達成してもあまり嬉しくない夢である。静岡県長すぎて、すでに心は単調な鼓動を繰り返すのみである。
豊橋途中下車
これは、もともと想定していたことではないが、豊橋で途中下車の旅を楽しむことも出来た。突然呼び出した某後輩(以降、豊橋在住の方)には申し訳なかったが、豊橋の名所をすべて回ることができ、たいへん楽しかった。
なお、豊橋の名所とは
①駅ビル
②路面電車
である。
着いて5秒で制覇した。これで私も豊橋er。
この2ヶ所、わざわざ豊橋在住の方に教えて頂いたポイントなので大きな期待を寄せていた。雨風に負けず建ち続ける駅ビルと、車に煽られつつも走り続ける路面電車に心を動かされた。ということにしておく。
昼食はラーメン。これも豊橋在住の方に勧められた店である。それなりに美味しかった。
寒い、いや暑い?
いま、静岡駅での乗り換えを成功させ、熱海行きに乗り込んだ。旅は今のところ順調である。
冬といえば、電車に乗る度に毎度思うことがあるのだが、車外と車内の温度差激しすぎやしないか。混んでる車内でコートの脱ぎ着は楽でなく、外で寒さを我慢するか、中で暑さを我慢するか、の二択である。なんという不効率さ。もちろん、気温が低ければ低いほど、車内は暑く感じる。
そういえば弱冷房車ってあるけど、弱暖房車もあるんだろうか。導入はよ。
それにしても、外が寒い。ここ数日、特に風が強いようである。百八式は29日開催なわけだが、ここで当日の矢板市の天気を見てみよう。
[Yahoo!天気より]
やば。素直に頭おかしい。これも、百八式及びこの旅の趣旨を考えれば、煩悩滅却日和なのか???
最高気温4度である。日の当たらないテレイン内はアホみたいにキンキンだろう。寒さ対策については、物質面でも精神面でもしっかり意識していきたい。
いま、電車は清水駅を出た。
清水といえばちびまる子ちゃん(たぶん)。ということはこの際どうでもいいのだが、ふと頭に浮かんだと思った時には「ちびまる子ちゃん」と入力していた。怖い怖い。
窓が全部曇っていて、車窓が全く楽しめない。唯一分かるのは、日がかげってきたことである。淡いオレンジ色の光が、瓦の波を煌々と照らしている。
なお、名古屋からここまで、なんとか席を確保し続けてきているので腰や足はなんともない。辛くなってきたのは、心の方である。自らの身体でさえ耐えているのに、それを統率するはずの心が悲鳴をあげているのは何故だろう。そんな心の弱さが、煩悩として1つまた1つと積み重なっていくのだろうか。
まあ、29日にどうせ滅却する身である。煩悩は溜めれるだけ溜めておいて損は無いだろう。
寝ようかな
隣に座った人が寝ている、揺れてる。それも両側。非常に文字の入力がしにくい。が、視線を感じないという意味ではむしろ良いのかもしれない。結構気にしてしまうから。
というか、この車両寝てる人多すぎでは。そもそも、日本人は電車で寝すぎである。家で寝ろ。もっと寝ろ。
そんなことを言っている私自身もちょっと眠い。熱海到着まであと1時間くらい。ここで少し休憩としよう。
熱海着
いつの間にか、人の量が東京。いろいろ東京な感じだ。湯河原と小田原って名前そっくりだな、とか思いながら上野東京ラインに乗車。
こうして、しばらくすれば無事に東京へと到達するのだろう。こうして始まった煩悩滅却の旅は、むしろ新たな煩悩を作りつつ?1日目を終えることとなった。ちなみに、まだ七十二個も煩悩が見つかっていないので、当日までにしっかり貯めておきたい(?)。
明日からは
2日間は煩悩滅却に向けたトレーニング期間と位置づけている。具体的には、NaviTabiアプリを用いて、各所のコースを回ろうと考えている。楽しみだ。どこにするかは、Twitterのアンケートにでもしよう。旅というのは、流れに任せた方がよっぽど楽しくなる気がする。知らんけど。
発見
思えば、これは日記なのかもしれない。こんな感じにnoteを活用するのも良いかもしれないと思った1日だった。車内での単なる暇つぶし目的だったけど、文章を書くのは意外と楽しい。adventerなど、機会と内容があったら挑戦してみたいものだ。
では。当日は、寒さを言い訳に煩悩のお土産を持ち帰らないようにしっかり走ります。頑張ります。
おしまい。ちなみにいま平塚。
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