10席の小さなお店を始めて4ヶ月がたちました
今年の8月に「Niru」をオープンしてから4ヶ月たちました。
オープン準備からここまで無我夢中で駆け抜けてきましたが(その経緯は「32歳の料理人が東京で自分の店を開くまでの日記」にまとめています)やっと落ち着いたので、ここで一度、売上のこととか、働きかたの変化などについて振り返ってみようと思います。
・お金の話
・お客さまの話
・僕の労働時間の変化
・売上アップのためにおこなった施策
・今後の展望
・お金の話
1ヶ月100万円の売上があれば、家賃や光熱費や食材費等を差し引いて、僕の手元に残るお金は約30万円です。毎月30万円あれば、初期費用約600万を2年半以内に回収して黒字化できます。(生活費等を除いてるので、ざっくりです。)
そう考えて、オープン当初から月100万の売上を目指しました。お客さま1人あたりの単価が5000円だとすると、月に200人(=1週間に50人、=1日に8〜9人)来てくれたら100万円達成です。
実際にどうだったかというと………。
8月 → 85万
9月 → 70万
10月 → 75万
目標達成できず…!
ちなみに8月が一番売上が多かったのは、いわゆるご祝儀来店があったためです。友人や知人が、オープンのお祝いにたくさん来てくれました。ありがたい!
しかし、9月にはそれも一段落。
そこで、10月初旬に、新しいお客さまやリピートしてくれるお客さまを増やすために、施策を練ることにしました(後述)。
その結果、10月はリピートのお客さまが若干増え、少し盛り返した、という感じです。
それでも赤字は赤字。今後、新しい施策をいろいろ試してみて、売上目標に近づけていきたいと思います。
・お客さまの話
この4ヶ月、さまざまなお客さまが来てくれました。僕の友人や知人、通りすがりにふらっと入ってきてくれた人、noteを読んで来てくれた人、インスタを見て来てくれた人、雑誌で紹介された記事を見て来てくれた人etc…。
年齢層はわりと高めで、30代〜40代の方が多い印象でした。男女比は半々というところでしょうか。おひとり、カップル、女性2人組、会社の同僚4人組など、人数はさまざまでした。
お客さまが来てくれるだけで嬉しかったのですが、特に僕が大きな喜びを感じたのは、お客さまが2回目に来店してくれたときでした。僕の料理や店を気に入ってくれたんだな、というのがはっきりと実感できて、すごく嬉しかった。
さらには、友人や同僚を連れてきてくれる方もいて、「人におすすめしたい店」と思ってもらえたことも、大きな喜びでした。
・僕の労働時間について
Niruの営業時間は18時から23時ですが、この4ヶ月、14時前にはNiruに行き、掃除や仕込みなどの準備をしていました。帰宅するのはだいたい24時過ぎ。
平均して1日10時間、月250時間ほど働いていたことになります。
家に帰ってからもnoteを書いたり、事務作業したりしていたので実質はほとんど店のことを考えてる毎日でした。
組織に属していたときには、月の労働時間は220時間ほどだったので、独立後のほうがたくさん働いていることになります。しかも前述のとおり、収入はマイナス。
それでも、独立してよかった!!というのが振り返っての正直な気持ちです。自分ですべてを決めることができて、僕の料理を美味しいといってくれるお客さまが来てくれて、こんな幸せなことはないなぁ、と思います。
ちなみに、この4ヶ月で一番つらかったのは、お客さまがゼロだった日が2回あったこと……。座ってマンガを読んでいるわけにもいかないし、ひたすらお客さまを待ち続け、閉店時には廃人と化していました。忙しすぎるのも辛いけれど、暇なのはそれ以上に辛いことなんだな、と身にしみて感じました。
さて、ここからは、9月に売上が落ちたときにおこなった具体的な施策について書いていきます。
・売上アップのためにおこなった施策
1、お客さまの顔と名前を覚えるようにした
ある程度会話したお客さまにはお名前を伺うようにしました。忘れないように、メモ帳にお名前とその日話したことを書き込み、次に来てくれたときには、その方のお名前で呼ぶようにしました。
すると、お客さまのほうから名刺をくださったり、フェイスブックでつながることが増えました。そこから、「○○○○という雑誌のライターさんと知り合いだから、おすすめの店として紹介するね」とおっしゃってくださることも(そのご縁で、「GINZA」で紹介してもらえました!一度雑誌に載ると、他のメディアの方たちも興味を持ってくれる傾向があるようで、その後、別の3誌からさらに掲載依頼をいただきました)。
2、メニューを毎週変えることにした
料理のメニューは25種類くらいなのですが、1週間同じメニューが続くことはないようにしました。
すると、「また来週も来たい!」と言ってくるお客さまが増え、結果的にリピート客が増えました。僕としても、インスタ投稿のネタ切れ防止になるし、飽きることなく新しい料理ができるので、一石二鳥です。
3、インスタ投稿を毎日することにした
インスタに、料理写真を毎日投稿することにしました。
インスタは効果抜群でした!印象的だったのは、東京観光に来ていた女性がインスタを見て来店してくれたこと。それも1日に2組も!
その女性たちは、ご友人がNiruのインスタをフォローしていたことから、興味をもってくれたようです。
4、note仕事依頼を作成した
下の記事を書いたのをきっかけに出張料理1件、定休日のイベント1件を11月にいただきました!
今後の展望
これからの5年間は、持てる限りの時間と体力をすべてNiruに注ごうと思っています。Niruを始めてなければ出会えていなかった人、経験はすでにたくさんあるし、なにより、たくさんの人に自分の料理を食べてもらいたい。
今のところ、サラリーマンの時に比べて楽しさ2倍、大変さ3倍ですが、32歳でスタートできたのは良かったです。もし失敗したとしても、いくらでも挽回できるはず!
とりあえず2年半以内には黒字化、2020年高橋幸宏来店(僕は高橋幸宏さんの大ファンなのです)、2021年レシピ本発売を目指し、毎日楽しく頑張ります!
インスタはこちら→
https://instagram.com/niru_shibuya?igshid=1t6s0ux1wi8t5
毎日投稿してます、ぜひ見てください!