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2021-2023 UEFA U-21欧州選手権予選ラウンド グループC スペイン代表対北アイルランド代表

Estadio Olímpico de la Cartujaでの一戦。U21代表は皆ピタッと止めてばしばし回せて面白い。9月3日のロシア戦で出ていたY.ピノとB.ヒルネーションズリーグに帯同していた。何者なんだろうね、ほんと。。ガビやペドリも年齢的にはこっち。

◇先発紹介

A代表ヒルピノがいないけど十分豪華。4日前のスロバキア戦からの入れ替えは3人。内訳は、右SB:ビクトール・ゴメス、左CB:フォンタン←ギジャモン、左WG:ガスパールカンポス←ニコ・ウィリアムス。北アイルランドは全員わかんなくてごめんなさい。

◇交代

スペイン
’59 
①#19ガスパールカンポスOUT、#12ニコ・ゴンサレスIN
②#8トゥリエンテスOUT、#11ニコ・ウィリアムスIN
2525。ニコ(バルサ)がアンカーに代わるかな?と思ったがベンセドールがアンカーそのまま、トゥリのやってた右IHに入る。ウィリアムス弟は右WGに入り、S.ゴメスが左WGに。

’71
③#6ベンセドールOUT、#7フェル・ニーニョIN
④#10ロドリOUT、#14アントニオ・ブランコIN
この2枚替えで4-4-2に変更。最前線がニーニョ、アベル。ドブレピボーテがニコ、ブランコ。今日もシャツIN。
ロドリOUT、スタンド大喝采。当たり前だよなあ。立ち上がってさえいた。

’76
⑤#3J.ミランダOUT、#22ミゲル・グティエレスIN
ミランダもスタンドの喝采を浴びる。攻撃参加が素晴らしかった。クロスの精度も120点。マドリーのグティエレスは当然左SBに。プリメーラで出てる選手が交代で出てくるの凄い。育成大国スペイン。

北アイルランド

’後半開始
①#17C.Conn-Clarke OUT、#20Oisin SmythIN
②#7J. Scott OUT OUT、#15Finn Cousin-DawsonIN
トップ下と左WBの選手が交代。左WBに2番が移り、15番Dawsonが右WBに。7番Scott選手は若干守備対応に苦しんでた印象。
多分だけど20番Smythがアンカーに入って8番、6番が一列上がって3-1-4-2に変わっとると思う。

’66
③#21P.Lane OUT、#14J.Mcgovern IN
④#19R.Walde OUT、#9P.O'Neill IN
⑤#4K.Balmer OUT、#13D.McClelland IN
3枚替え(triple cambio)ktkr。O'Neillは右FW、14番Mcgovernが左WG、13番McClellandは右HVに入る。

プレースキック

スペイン
右CK:S.ゴメス、ベンセドール、A.ブランコ
左CK:ベンセドール、S.ゴメス、M.グティエレス
SFK:S.ゴメス(右寄り)
PK:セルヒオ・ゴメス(1/1)
S.ゴメスのボールはボールスピードもカーブのキレも良い感じ。言わずもがな武器の一つになっていた。また、前半25分に彼のやたら助走の長いPKから先制。

北アイルランド
右CK:E.Galbraith(レフティー、インスイング)
左CK:ベンセドール
SFK:S.ゴメス(右寄り)

◇攻撃

北アイルランドの1stラインはFW2枚。スペイン2CBがボールを持っても基本寄せない。CBーSBを両方見る中間守備。この2枚はサボらず時にはサイド深くまで守り、WBらと協力してスペインのサイド攻撃を防ぎにかかる。
トップ下の17番クラークは基本マンツーマン気味にアンカー番。CBはベンセドールに直には出せないが、一旦彼がCBのところまで退くとクラークはそこまでついてこないので、一旦退いてまた前に出ていくことで上手くフリーになっていた。細かいけどうまいわ。そしてピッタリつかれてなければ2タッチ目には局面を変える大きな展開のキックが蹴れてしまうのが彼。 時にはDFラインに落ちて後ろ3枚にする時間もあった。
スペインはCBや中盤からの対角の速いロングパスで逆サイドに展開し、攻撃の起点を作る。足元上手い選手がいっぱいなのでビシっと届く。見ていて気持ちが良い。
または外回りで素早く回し、そこにインテリオールが再度に流れて絡む事で一工夫加え、相手の読みを鈍らせる。
後半北アイルランドは中盤が逆三角形に変わるも、スペインが後ろで回す時のトップ下へのプレスは20番のアンカーが前に出て行う。中盤を越されるとDFラインの前に戻る。

◇守備

ロドリかトゥリエンテスがアベルに並ぶ4-4-2ブロック。相手が右で持つときはトゥリが、左で持つときはロドリが中盤ラインから1列前に動く。
北アイルランドは基本早い段階で再度に流れた2トップとかに蹴ってくる。ショートパスで組み立てるときは後ろ3枚+ボランチ2枚で繋ぐ。スペインが前2枚なので、パスを繋いでいるうちにHVが空いてそこを起点にする。
ボールへのプレッシャーを厳しくいくのがこのチームの信条か。一の矢でボールホルダーの自由を奪い、二の矢で奪いにかかる。
#4 Balmer選手のロングスローは悠々ゴール前中央まで届いていた。凄い。一つそういう飛び道具があると、助かりますね。
3-0になってからも前からプレスをかけていた。この試合を勝つというよりは先を見据えた戦いをしているように見受けられる。交代してない選手ばかりじゃないのに凄いや。越された後しっかりプレスバックに戻るFWも偉い。

◇得点

’25 ⚽ESP 1-0 NIR セルヒオ・ゴメス(PK)
クロス対応で、クロッサーのカレイラについていた左WBスコットさんが腕を上げてそこに当たってしまい、PK。

’31 ⚽ESP 2-0 NIR セルヒオ・ゴメス(アシスト:ロドリ)
北アイルランドがハイプレスにきて回避からの流れ。北アイルランドは、スペインのGK→フランセスまでの繋ぎはハメるも、SBに出した時に今までFWに任せていたせいか左WBのマークが遅れ、そこからカレイラ→ベンセドール→S.ゴメス→A.ルイス→ロドリ→S.ゴメスと外、内、外、内→外と素早く繋がれ万事休す。
ロドリのとこまでダイレクトで繋ぎ、ロドリのとこで溜めを作って大外のS.ゴメスの上がりの時間を作りスルーパスという流れも素晴らしく淀みない。

’55 ⚽ESP 2-0 NIR アベル・ルイス(アシスト:ベンセドール)
我らが9番に待望のゴール。ロドリ+S.ゴメスが外に張り、左大外に敵の注意を引き付ける→エリアより手前、ハーフレーンにフリーで立つベンセドールに斜めに下げる→彼のアーリー気味クロスに巧く合わせて一発。
しっかりDFの前入ったし、前半にもヘッドで惜しい場面あったんで空中戦強いんだなって。

◇所感

・J.アギレサバラ
あんま危ない場面は迎えず。GKから繋ぐ意識は素晴らしい。アトレティック・クルブのGK排出力はどうかしている。

・S.カレイラ
タイミングの良い上がりと捌きの上手さで右サイドを活性化。右サイドの相方、S.ゴメスが大外に張ることが多いので、時に彼の内側を駆け上がった。内側のレーンでも見劣りしないのは足元の技術がしっかりしているからこそ。中々良いコンビだった。

・A.フランセス
運んで良し、縦に入れて良し。サラッとインテリオールに入れるダイアゴナルな縦パスたまらない。守備も堅い。

・フォンタン
組立て能力を見せた。守備は怪しい場面がちらほら。

ミラン
DFーGK間にわや鋭いクロスを蹴っていた。キック力を生かしていますね。速いクロスが蹴れるSBがいると面白い。

・ベンセドール
前半7分アベルに見事なタッチダウンパスを入れた。ガチでロングフィードが上手い。アロンソかな?ボールスピードも速くて惚れ惚れ。彼のロングパスと味方の巧いトラップで成功するボール出しがいくつもあった。

・ロドリ
この試合一番のファンタジスタ。ハーフスペースでの彼は基本敵無し。タッチが細かくシンプルなフェイントながらキレが半端ない。翻弄した後瞬発力でぶち抜く様は悪魔か。パスも嫌らしいところに出すし文字通りの10番でした。前半13分にマークを軽々外してエリア内で放ったシュートはWG顔負けで最早引いた。控えめに言って化け物だと思う。ドリブルだけじゃなく、パスにも意外性がある。脚思いクソ振ってえげつないスルーパスを出す。相手は死ぬ。 流れたけどバックスピンで球足死ぬボールも蹴ってた。なんなんすか彼、、
ファイナルサードの部分ばかり書いたが、ビルド隊からの受けも非常に上手く、狭い所で受けても吸い付くボールタッチと相手の寄せにくいところに止める技術をもってその場を制し、そのまま中央からの崩しを敢行する。いや、怪物ですよほんと...

・トゥリエンテス
隣のロドリに比べて目立たないけど、シンプルな捌きと巧みなポジショニングで攻撃に貢献。
ミランダが上がった時は、サイドよりの低めの位置でパス攻撃をサポートして、ネガトラに備えるなど、気が利くプレーも見せた。彼は前めでプレーするよりこういういぶし銀的タスクが得意な気がする。捌きは速くて正確だし相手の速攻はしっかり潰す。渋良い。

・S.ゴメス
サイドに張ってボールを受け、はたく。ウィンガーながら球離れが良く、ドリブルもマーカーとの勝負より運ぶことを意識している感じ、キープ力も十分。シンプルisベストですな。受け直して上げるクロスの精度も高い。頻繁に走るランニングも効果的で、敵を動かして味方にスペースを提供する。仕事人!
バルサ、右WG要員に彼を呼び戻しては?

・A.ルイス
れっきとした9番だった。中盤にスッと引いてのポストプレー、ヘディングの強さ、相手DFの背後を取る斜めの抜け出し、色々見せたが決められなかった。多分決まってたらもっと騒がれていた。後半、3点目をヘッドで叩き込む!やったぜ。他のポジションならこんなにうるさく言わないんだが、9番だからね。 マシアで騒がれ、世代別代表に脈々と選ばれてきた理由が良く分かった。

・ガスピ
飛び出しうまい!使われるのが上手いアタッカー。彼のところでチャンスをいくつも迎えた。だが決められなかった。正直シュートのパンチ力もあって、ドリブラー型のB.ヒルより好きかもしれん。ここまで繋げるチームだからこそというのもあるけど。次は決めてくれ!!
またこのチームはかなりSBを上げるので、中のレーンでプレーできる時間も多かった。パンチの効いたミドルが印象的だった。

(途中出場)
・ニコ(ゴンサレス
寄せの速さ、配給の非凡さを見せた。彼の大柄な体格はピッチ上ですぐに見つけられた。スペイン陣営ではCBよりごついw

・ニコ(ウィリアムス)
速い。縦の速さだけじゃなくクイックネスも凄い。ドリブルのボールタッチも巧いがもう一つで、決まってれば一点という場面があった。サイドでの1vs1はキレキレのまたぎで大体制する気持ちが良いウィンガー。縦だけじゃなくて、ゴール方向に斜めに仕掛けるのが良い。

・ニーニョ
背負ってても前を向く巧さ、強さやフォアチェックで貢献。2トップなのでアベルと2人で動き回って楽しみそうだった。

・ブランコ
良い潰し屋。小気味良い捌き。豊富な運動量、球際の激しさなど少し、ボランチ時代のM.ジョレンテを思い出す。捌きはこのブランコの方がテクいかもしれない。

・ミゲル(グティエレス
彼が出た時は既にシステムが4-4-2に変わっていた。基本前2枚に当てて前4枚のコンビネーションで攻めていくのでSBの上がりは限定的に見えるが、彼はハーフレーンを持ち上がることで、ボールサイドのSH、FWとの3角形を形成しながらじわじわ上がっていった。昨季含め結構トップで試合に出ているようだが、その理由の一端がよく分かった。


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