
赤咲ザクロのハンドアウト
アビリティ:ゴースト
もともと年末開催を予定されていたイノハナですが、PLのリアル事情により参加は絶望的でした。しかし(僕にとっては)幸いなことに、イノハナの開催は2月中旬までズレ込んだ為、奇跡的に参加が可能となりました。
但し、三日間だけ。
正確には準備期間の0日目~2日目までです。それが、僕の用意できるイノハナプレイ時間でした。セルフゴーストじゃねえか。参加はしたいし、何かしら爪痕を遺したい。けれどプレイ時間は限られている。そうなると、選択肢は限られてきます。
「ブーケ脱出を狙う」か、「キラーとして暴れまわる」か、です。
ブーケ脱出は、前回までの仕様からすると、比較的容易に思えました。というか簡単過ぎると思いました。一人で島を駆けまわるだけでも達成できるし、せっかくのイノハナでそれをする意義は薄いと感じました。
(実際には、イノハナでのブーケ脱出は高難易度だったようですね。)
となると、残る選択肢はキラーです。とはいえ、僕はフタハナの戦闘経験が浅く、過去三回の参加では、「ほぼ無戦闘」が二回、「ほぼバディ任せ」が一回でした。
一方でイノハナは武器集めや合成の要素がなく、強力な異能さえ引ければステータスを笠にひと暴れできる可能性がありました。初心者の僕にとっては願ったり叶ったりの仕様です。
というわけで、強力な異能を引ける保証もないのに、殺戮者キャラを作ることになりました。2日目まで目一杯暴れて、暴れて、その果てで死ぬんだという覚悟を決めて。
赤咲ザクロ、生まれる。
ドレスコード「一般人」のイノハナに於いて、日本人(特に学生)が多数を占めることは予想できました。
ここで逆張りして外国人キャラを作成しても良かったのですが、僕自身、日本人キャラを作ってみたかったので、日本の高校生を用意することにしました。ちなみに藤科高のことは知りませんでした。知ってても参加したかは分かりません。
次に決めたのはイメージカラーでした。ここは安直に「キラーといえば赤だろう」という僕の美学に従います。日本人なのに赤目赤髪なのは気にしない。
そして別ゲーの「柘榴石」というアイテムから、「ザクロ」という名前を思いつきます。火纏35の凄いやつです。苗字はザクロから連想する文字を連ねて「赤咲」になりました。
バックグラウンドを考えます。少し斜に構えた、ごく普通の高校生。年の離れた妹を可愛がっています。自分なりに「正しいこと」は何か、いつも考えています。単独行動が好きですが、その場その場で、自分に求められるであろう役割を遂行することに疑念を抱きません。
なんでもそつなくこなせてしまうので、何事にも熱くなれず、飄々としています。その分、楽しいことを見つけると熱中します。
それ以上は、特に設定しませんでした。
小噺:シュレーディンガーの性別
フタハナのプロフィール欄には、デフォルトでsexを記入する欄がありますが、ザクロの性別欄は????となっています。
ザクロは中性的な、男性とも女性とも取れる容姿を備えており、島でもザクロを男性として扱うPC、女性として扱うPCの両方がいました。
では実際の性別はどうかと言うと、答えは「未設定」です。飽くまで一般人なので無性というワケではないですが、どちらとも取れるようにしています。
本当は、恋仲になるようなバディが出来た時、バディと逆の性別で確定する予定でした。なのでバディが出来ないまま退場した赤咲ザクロの性別は、永遠に箱の中です。
【0日目】島に降り立つ。
12日の昼頃、島に降り立ちました。初期地点はけっこう重要ですが、廃墟か森で迷った結果、廃墟にしました。何といっても移動力の安さが良い。
この段階で絵もアイコンも出来ていないので、急ぎ描きます。この日は、絵とアイコンを完成させて、あとは少しロールを回して終了。
残り二日。大丈夫か?
【1日目】アビリティ:赤い星
13日の朝、配られたアビリティを確認します。
は?強くね?
赤咲ザクロが引いたのは、「星光」という異能でした。
高Power、高Range。赤と青の大技。そして、「遠隔5000ダメージ」アビリティ。
まさに殺戮にお誂え向きの異能。神引きです。
「ちょっと遊んで帰る」のに変わりはないですが、これは思いがけず楽しい「遊び」が出来そうです。
さて、異能は名前変更が可能です。全く関係のない名前にするのもアリですが、せっかくなので星に因む名前を付けようと思いました。ザクロのイメージカラーは「赤」です。さて……。
付けた名前は「赤い星」。赤と青の大技には「ライヂングスター」と名付けました。
ぽれん8に参加した方々は当然ご存知でしょうが、ぽれん8で最高勝率を叩き出した固定リージョン「あかいほし」と、そのキメ技から持ってきました。パクッテゴメンネ。
そして、何の因果でしょうか。
最終的に赤咲ザクロは「あかいほし」の中の人のキャラと、熾烈な殺し合いを演じることになるのです。
情報収集
フタハナには疎い僕ですが、イノハナとなればスタート地点は皆一緒です。つまり、先ずは情報収集合戦から始まるワケです。
とりあえずは目ぼしいキラーに声を掛け、緩やかな協調関係を結びます。
ENo102のヨルベさんから声を掛けられ、キラー専用chに招待されたりもしました。
強力な異能を手にしましたが、肝心なのはそれが「全体でどの位置にいるのか」でした。例えば、周りがもっととんでもない異能を手にしていれば、殺戮なんて出来ません。大事なのは相対的な強さなのです。
ということで、先ずは戦闘ログの監視から始まりました。幸い、ENo7のネムさんなどが開幕から大暴れしてくれたので、そのログからPCたちの平均的な強さを割り出します。
ネムさんはやはり強かった。やり合って無事でいられる保証はありませんが、幸い協調関係にあります。そして他のPCの平均ステータスはそれより遥かに低い。もちろん、ネムさんやザクロ並み、或いはそれ以上に強い異能者もいることでしょう。ですが、そういう手合いは極力相手しなければいい。いざとなれば遠隔攻撃もあります。
赤咲ザクロ、殺戮者、イケそうです!
APは主に薬箱に費やします。しかし、MPが心許なかった為、廃墟を横断し西の森へ移動。キノコを採り始めます。いま思えば、人から奪ったほうが良かった。はい。
この辺りで、Eno60アルカさんとも邂逅します。まだ人を殺していないザクロ。「何かあったら頼ってくれ」と言い残すなど、友好的な雰囲気のまま、その場を後にしました。
その後雌伏の時を過ごします。キラーになるにはAPが大事であることに気付いたからですね。それに、遠隔攻撃にはAPが50も必要です。幾らあっても足りない。
【2日目】行動開始
一日目を丸々様子見に費やした為、ついに0時を跨ぎ二日目となりました。
セルフゴーストのザクロ、最終日です。
はえーよ。
じつはザクロが大暴れしたの、この二日目だけなんですね。
しかし、自惚れと確信を持って言えますが、この二日目、間違いなく台風の目となっていたのはザクロでしょう。
深夜、キラーとしての活動を開始します。襲撃者リストを眺め、プロフィールにバトルログがある者。そして極力足の遅そうな人を見つけて襲います。しかし。
すぐ逃げられる!なんだこれ!
AG-150程度のザクロ。AG-220相手にも逃走を許す。幾ら力があっても、そもそも戦えないんじゃ意味がない……!
平均的にステータスの高いネムさんが羨ましくなりました。
その後も何人か襲撃しますが、致命傷を与えられないまま、就寝することになりました。ちなみにここで襲ったENo16みおさん。めちゃくちゃ可愛い。好みです。
物陰に隠れてる様子が可愛い。
初めての
10時過ぎに起床。早速活動を開始します。
この頃、少しでもAGを上げる為、キルをして「願いを奪う」ことを考えます。願いとは願い武器のことで、全員に最初に配られる武器のことです。少しですがステータスの底上げになります。
しかし前述のとおり、ザクロは足が遅い。なので、逃げないでダンスしてくれる相手が必要です。その為、逃走染めしていないキャラを探すことになりました。そして見つけたのは……。
ENo52のアイドル、アカネさんです。自動詠唱で常に居場所を晒しており、さらにポリシーなのか、はたまた諦観なのか、逃げません。
こんなカワイイ子を手に掛けていいのか……。イイに決まっています。
一戦目はライヂングスターが発動せずドローに終わりますが、なんとアンコールも受け付けてくれます。ファンサービスがしっかりしている。天使か?
二戦目は気前よくライヂングスターが決まり、
ほぼお膳立てされるような形で、初キルが決まりました。赤咲ザクロが「キラー」となった瞬間です。初体験はアカネたん。
しかしアカネさんは初日にネムさんからキルされていた為、願いは既に失われていました。なので、当初の「願いを奪う」という目的は達成できずじまいでした。
次に目を付けたのは、ENo13の千夜さんです。ポニテが可愛らしい、17歳の同い年です。比較的距離が近く、そして自身から逃走したログがない。
彼女もまた、逃げずに応戦してきました。アカネさん同様、1戦目はドローに。しかし2戦目、ついに赤い星が彼女を捉えました。
そして念願の「願いを奪う」ことに成功します。この願いを奪い、そして失うシステム。本当に残酷で、素敵です。
キラーとして認知され始める
立て続けに二人殺し、さらに見境なく周囲を襲っていた為、次第に「キラー」として認識され始めます。千夜さんが亡くなったことでネムさんが赤ん坊を襲いにいったり、そこから新たな攻防が発生したりと、キラー勢力が勢いづく展開となりました。
ついに報道までされます。キラーとしては名誉です。ちなみにザクロに言及した人たちは後で殺すリストに載せてありました。
そしてスタイルの表明。人を殺すのに理由はいらない。なぜなら、この島がデスゲーム会場だから。
葛藤を抱く悪役も好きですが、僕がザクロに望んだのは、舞台装置として殺人を遂行することです。
七日間戦い続ける、生き続ける前提なら、改心のタイミングも与えられたかもしれませんが、あと半日足らずで終わりを迎えるキャラに、アレコレ用意してあげる余裕はありませんでした。
この後、頼りのキラーであるネムさんが殺される事態に。
相手は226の辻さん。命を捧げる代わり、誰よりも強大なステータスを得ることができる異能です。しかも本人は食いしばりでHPを1残しています。
はっきり言って脅威です。タイミング的にも、PKKの可能性が高い。他人事ではありません。ここでザクロは初の異能発動を決意しました。幸い視界内に辻さんは映っています。急げば、回復する前に堕とせるはず――!!
「赤い星よ、災禍の星よ。
地上に一つ、赤い華を咲かせよ。」
キメ台詞まで入れて、異能発動!
ところが。
Software error:
Undefined subroutine &main::selectrow_array called at mazic_action.cgi line 1400.
For help, please send mail to the webmaster ([no address given]), giving this error message and the time and date of the error.
は?ナニコレ?
なんと、バグにより異能は発動しませんでした。
早速フタハナ運営にDMする(素早い対応で、一時間以内に修正の報告が来ました。)と共に、現状をどうするかを考えます。
辻さんに直接対決を挑む気にはなりませんでした。ザクロは大技狙いの長期戦型ですが、防御面に難があり、辻さんの火力を受けて1ターンでも持つ保証はありません。
ネムさんの死は、明らかにキラーにとっては逆風。流れ自体が変わる可能性もあります。ここはひとつ手を打って、勢いを取り戻さないといけません。
そこで始まったのは、花びらをすべて失ったアカネさんのラストライブ。
一般人側の希望となり得るライブです。実際、「ネムさんが死んだのでこの歌を邪魔する者はいないのでは」という発言まで見受けられました。
――阻止、しなければ。
とはいえ、流石に殺すには至らないだろうと思っていました。
さすがに最後の命です。大事を取って逃走染めにしていると思ったからです。
しかし、アカネさんは最後まで逃げなかった。アカネさんは血を吐きながらも最後の力を振り絞って歌いきり、大勢のファンに看取られて、その命を散らしました。
ぶっちゃけ、やっちまったと思いました。観客の言う通り、最後はもっと歌わせてあげるべきだった。最後の見せ場を奪ってしまったのは、完全に失敗でした。ここが一番の反省点でした。
ですが、ザクロにそういう台詞を吐かせるわけにはいきません。なぜならザクロにはザクロの、「悪」としての役目があるからです。
そろそろ誰か殺しに来てくれ。
花泥棒
廃墟をうろついていると、花を探している女の子がいました。
兎っ娘みたいな見た目の、ENo43兎乃子さんです。可愛いね……。
そういえば今回は花、一度も見かけていません。そこまで熱心に探索はしてないですが、通り道のアイテムくらいは全部チェックしています。
奪おう、と思いました。花を持っていれば、強者がザクロを殺しに来る動機にもなるはずです。
彼女も逃げずに応戦してきました。しかも、人狼っぽい能力を発動させています。兎じゃなくて狼だったようです。
それでも彼女を赤い花にしてあげることが出来ました。
その後彼女は血を啜っている?ような描写をしています。人狼であることを示唆しているのでしょうか。この辺りのロールの機転、うまいですね。
そして周りには、「ザクロは花を集めている」と誤認させることにも成功します。さぁ、奪いに来い……!
再びの報道。こっちから遊びに行こうかとも思いましたが、やめておきました。目立ち始めたのか、被襲撃が増えてきます。見えない襲撃者にも襲われました。
一度目の死
ENo25鳴海さんは、二日目の夜に襲撃して以来、執拗なヒット&アウェイ(襲撃&逃走)を仕掛けて来ました。
食糧を僅かに奪われるだけだったので放置していましたが、次第に積極的な攻撃を仕掛けるようになり、無視できない存在になります。何より精神衛生上よろしくない。
鳴海さんの襲撃にカウンターする形で襲撃を仕掛け、キルに成功します。この辺りで、ザクロの食糧は1300を数えました。
普段の鳴海さんは元気いっぱいで憎めない系お転婆娘ですが、この時ばかりは少し煽情的な表情を見せてくれました。イイ顔だぜ……。
一度の死も迎えないまま、夕方になってしまいました。
そろそろ、こちらから仕掛ける必要があるかも知れない、と考え始めます。
モフモフ城は多くのキャラクターを匿う、砦のような存在でした。どうにかして落とせれば、中にいる大量の獲物を襲うことができます。しかし、防衛を担当しているENo38のヒガサさんは足が速く、とてもキルできそうにありません。
ならば、一歩も外に出れないよう、その周囲を張っていよう、と思い立ちます。ついでにもふもふ城にはザクロも出入りできた為、拠点内の会話を盗み聞きしながら、彼らの精神的支柱を襲う算段を立てました。
定まった標的はENo159アズさんでした。年長であり、医者であり、人格者であり、戦闘力もあり、色んなキャラに頼られている支柱です。彼が死ねば、更なる混乱と絶望を引き起こすことができるでしょう。
結果的に、ザクロにとって死神となる男でした。
赤いライヂングスターを二度発動させて尚、アズさんは耐え抜き、反対にザクロは凶撃に倒れました。彼の攻撃は、その一つ一つがライヂングスター並みのダメージを叩き出してきたのです。
ザクロの防御面の弱さ、大技以外の弱さが露呈した戦闘となりました。
小休止。ここから数時間眠ることになります。
だ、誰も起こしてくれなかった訳じゃないんだからな!
微睡みながら
さて、アズさんに敗北し、一回目の死を体験したザクロ。
反省点は色々ありますが、正直戦闘で工夫出来ること、殆どありません。
基本的にザクロに出来ることは、赤と青、二つのライヂングスターを切り替えるだけです。ライヂングスターの色がバレた後は、相手が青染めしてくることが予想できた為、緑を多めにするくらいはしていますが、それで趨勢が変わるようなことはありません。
特にアズさんに対しては、「事前に遠隔攻撃で5000ダメージ与える」以外に勝ち筋はないように思えました。
ですが、そもそもアズさんに対してリベンジする、という気にはなりませんでした。仕掛けたのはこっちだし。
僕としてはなるべく多くの人と戦い、「キラー」としての役割を果たしたかったので、APは温存したかったのがひとつ。
そして死亡リスクの高いアズさんとの戦闘は避けたかったのです。
退屈で仕方ないザクロは、誰か起こしてくれないかと周囲に語り掛けます。
それに反応したのは、アルカさんでした。
交渉決裂。
21時過ぎ、アズさんからメッセージが届きます。
話の成り行きから、「蘇生してもらう代わりに花を一本渡す」という交渉が成立しました。二本持っていましたが、もう一本はある人に渡す約束をしていたので、断りました。
斯くして、復活を果たすザクロ。奇しくも集団暴走の異能で皆が混乱している真っ最中でした。
火薬庫、爆発する。
寝覚めの一発と言わんばかりに、ENo32の赤ちゃんを襲います。「使用済み大人のおもちゃ」をザクロの死体にポイ捨てしてきたので、その復讐です。
次いで、隣で不穏ロールしてるENo10リムナさんを襲撃。どちらも致命傷を与えるには至りませんでした。
このリムナさん、以前から不穏な発言が目立っていた為、一度叩いておきたかったんですね。
誰もが疑心暗鬼になり、意思関係なく近くにいる人を襲ってしまう状況。
ザクロもこの混沌とした状況にご満悦の様子。
そしてお次は、暴走を止める薬を手渡そうと奔走するENo50ミナコさんに狙いを定めます。楽しい祭りの邪魔をするな、と言わんばかりに。
ミナコさんは足が速く、すぐ逃がしてしまうわけですが、
結果的にこの襲撃が、「最後の戦い」に至る一連の流れの引き金となりました。
友人を何人もザクロに殺されていたミナコさんの怒りも、いよいよ爆発します。
人を救う為に奔走するミナコさんと、それを阻止するザクロ。
両者はあまりに隔絶した思想を抱いていました。
そして、ミナコさんが襲われたことで怒りを爆発させた者がもう一人。
ミナコさんのバディ、アルカさんでした。
両者の間に割って入るように、アルカさんが単身でザクロに仕掛けます。赤いライヂングスターを読んできたアルカさんは青を多く用意しており、奇しくも両者のイメージカラー同士の戦いにもなりました。
結果、ザクロ劣勢のまま戦闘はドロー。お互い重傷を負います。
意思の強さとは裏腹に、貰った異能の力に差がある両者。
アルカさんは本来ならザクロとやり合えるスペックをしていません。
一旦距離を取るアルカさんを追跡し、索敵。今度はこちらから襲撃します。
間を置かず再戦。
お互い回復していますが、残HPはザクロの方が上回る展開。しかしこの時点で手持ちの回復アイテムをほぼ使い果たしてしまいます。
そして。
今度の戦いはザクロの勝利に終わります。
配られた手札の、キメ技の有無がそのまま結果に結びついた形でした。
最早、不倶戴天の仲となりました。彼女たちは必ず殺しにやって来るでしょう。
それに人望のある人たちを襲い続けたザクロは、誰から恨まれているか分かったものじゃありません。いつ何処で誰に襲撃を受けるか、分からない状況です。
それまでに準備しなければなりません。まずは回復アイテムを集めなければ。もふもふ城に戻ると、中にある包帯や薬箱をかたっぱしから使用します。こういうことがあるんで、拠点はキラーは拒否したほうがいいですね。
そして、アルカさんを庇うENo146イトハさんにも一発襲撃を入れた(逃げられました)ときでした。
やつが来ました。
待て待て待て、お前はお呼びじゃねーんだよおおおお!!!
リアルに叫びたくなりました。
どうやらアルカさんが殺された〝責任〟を果たしにきた様子。そんなの本人の自主性に任せればいいんだよ~~~!!!
ダッシュで近づいてくるアズさん。もふもふ城の近くで停止します。
このままやり合えば確実に死ぬ……。先制してアビリティ使用の準備を始めます。しかし、ENo、座標を入力し、マップで最終確認する作業に思いのほか手こずり、アビリティを使ったときにはもう被襲撃が発生しており、HPは0になっていました。
強すぎるんだよコイツ~~~~~!ベロ出してんじゃね~~~!!!
この時ばかりはPLとPCの思考が完全合致しました。
しかし思いのほか善戦してたので、本当に、アビリティさえ間に合ってたら勝ってたんだろうな……というのが凄く後悔として残りました。
最終決戦
二度目の死を、またしてもアズさんの手で迎えたザクロ。
そして、致命的な勘違いを僕はしてしまいます。
次が、最期の命か……。
なんと残機を勘違いしており、次がラストと思い込んでいたのです。
その命をどう使うか。じつはネムさんとラストダンスを踊る約束をしていましたが、多分無理だなあと思いました。ネムさんまだ寝てたし。
とりあえずまたアズさんに殺されるのはご免なので、暫く様子見るか? いやでも時間もないしな……とか考えていた時。
ミナコさんからキスをもらって復活したアルカさんが、来てくれたではありませんか。中の人に何となくアタリを付けていた僕は、「あの人なら、何かしら解を用意してきたに違いない」と思い、彼女たちとラストダンスを踊る決意を固めました。
キラーが全体chで蘇生させてくれとお願いするなど、僕からしたらあり得ない行為です。でも時間がなかったし、何よりもこのままの勢いでラストダンスへ望みたかったので、ストレートに発言しました。
ザクロ的に「時間がない」のが何を意味するのかは、僕にも分かりません。ここだけはPLとして発言してしまった気がします。
でもこれをザクロの発言として捉えるならば、彼なりに「一刻も早くアルカたちとの戦いに向かいたい」ということになるのでしょう。
幸いなことにかつてないほどの量の、蘇生請け合いのメッセージが飛んできました。とにかく、あまりにも量が多かったので、半分以上返事を返せずじまいになってしまいました。すみませんでした。
その中には、「じつは蘇らせてナイフで刺し殺すつもりだった」方もいたようで鳥肌ですが、その場合は本当のラスト一機を使うことになっていたでしょう。
あ、結果的にキスは、一番メッセージが早かった可愛い子にしてもらいました。
蘇り、バディが切れた瞬間、アルカさんとミナコさんがバディを組んだ状態で襲ってきます。ダブルキルというリスクを抱えて、決死の思いで。
この戦いは、青いライヂングスターに切り替えたザクロがアルカさんを落とし、勝利しました。
しかしAGで劣るザクロも二人から手数で押され、HPが4000に、DFがマイナスになってしまいます。
戦闘後、緊急回復をおこないますが、HP7000で物資が尽きました。
ここで思い出したように孤高エンゲージを切ります。これが、結果的に最悪手となりました。残機1だったのが、残機0になりましたからね。
そうこうしているうちに新手からの奇襲を受けました。
またしても二人組です。ENo251沙羅さんとENo162千重さんです。可愛いね。しかしお互いに削れないまま、戦いはドローに。
そして間髪入れず、ミナコさん主導の襲撃発生。CT中に二回襲撃できるのは、バディの強みですね。
お互い削り合うも、エンゲージしたザクロは先ほどよりも更に強い。
青いライヂングスターでは6000ものダメージを与えられます。
一方で相手も青染めを徹底しているので、発動率は低い。
この戦いではミナコさんを持っていくことに成功します。
これで二人は、CTを抱えることになりました。
しかも一人は瀕死、一人は死んでいる状況を逃す手はない……。
そう思い、襲撃を仕掛けます。もしここで、冷静に退いていれば?
そんなたらればに、果たして意味はあるのでしょうか。
ザクロを迎え撃ったのは、全快の二人でした。
きっとログを読んでもらうのが一番早いでしょう。
最期のターン、全員が示し合わせたように大技をキメ、ザクロとミナコさんが死にました。
そして……アルカさんは、ギリギリのところで生き残りました。
終幕です。
これ以上、ザクロが何かを語ることはありませんでした。
エンドロール
結局ザクロが何をしたかったのか。僕にも分かりません。
死人は語らず、敗者の言葉に重みはありません。
勝者の語る言葉が「本当」になります。
ザクロには友人も、恋人も、何も作らせてあげられなかったし、
空白の設定もたくさんあります。
きっと僕にもう少し時間があったなら、もっと上手くやれてたのかも知れません。
ただ、二日目に流れ星の如く現れ、そして消えた一人のキラーが、
皆の記憶にちょっとだけ残ってたら嬉しいです。
では。