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The Name Chapter Concept Trailer①スタイリングの話

記念すべき最初の記事(はじめに、を除いて)何を語ろうかなぁと悩みましたが、まずはここから。

今それ??? ・・・って感じなんですけど。
公開は2022/12/02 。
すみません、わたし、2022からずっとここにいます。

【Creditsより一部抜粋】
Director : Yong Seok Choi (Lumpens)
Director of Photography : Nam Hyunwoo (MOTHER)
Production Designer / Art Director : Bona Kim & Jinsil Park (Mu:E) Projection Mapping Artwork : Yong Seok Choi (Lumpens), Jungwoo Yoo Music & Sound Design: EL CAPITXN, Slow Rabbit, 별나라언니, 전지원, Maiz

DirectionはLumpensですね。BTSのMVを10本以上制作し、今もHYBEのクリエイティブに欠かせない会社。

個人的にですが、このTrailerはピーターパンがモチーフなので私の名前(Wendy)が出てきてめちゃくちゃ嬉しかった・・・

HYBE内にあるであろうバカデカスクリーンのスタジオでお得意のプロジェクションマッピングから始まるのですが、ちょっと待ったー!
まずは衣装についてを語ろうと思います。
全体通して書こうと思ったら1万文字くらい到達しちゃいそうなので…。


衣装は5人全員言わずもがなのMIU MIU 2022SSでしたね。
多くの雑誌の巻頭スタイリングに起用されましたし、トレンド感度が高いK-POPアイドルのスタイリングにも大HITしてヨジャアイドルたちの着用率が異常に高かった記憶があります。
でもメンズの着用はあまりなかったんですよね。私が見なかっただけかもしれませんが。

シャツとニット、スラックスというトラッドなディティールをローライズで崩すというスタイリングで、確かにナムジャグループからするとそのまま取り入れるとフェミニンすぎる、メンズに振ると「優等生」すぎる…という匙加減でちょっと取り入れにくかったかもしれません。
反してトゥバの少年性が強いコンセプトからするとトラッドはあまりにもジャスト。トレンドというのは一言でいうと”世界の気分”だと思いますが、トゥバのコンセプトはこの何年も前から走っているので偶然とはいえ、世界的な流れ・気分にうまく乗る時代読みは流石だなと思いました。

特に、コレクションではトゥの尖ったローファーやスニーカー合わせが多かったですが、MVではバチバチにペニーローファーを合わせてるのがすごくポイントが高かった!ヨジャのスタイリングはローライズの強調が多かったのでトラッド×セクシーな仕上げでしたが、トゥバちゃんはひたすらグッドボーイのセンテンスで着こなしてましたね。大優勝。

面白いのはこのTrailer、まぁまぁ長くて6分あるんですが、衣装が通しなんですね。昨今の「いろんなスタイリングを見せてナンボ!」というMV界の流れと一線を画していて、まさに映画的というか、作品を見せることが主でありアイドルはカンヴァス、というところがすごく面白いなと思います。
そしてカンヴァスでありながらTXTを同時に体現する5人の表現力の豊さも凄いんですが、それは次で。


中盤ではその衣装に無数の羽根が縫い付けられるんですが、いや本当にそれ誰が企画したんですか。天才の所業すぎる。

白と黒の羽根は誰しもの少年性の中に潜む純粋さと残酷さを視覚的に表現しているんだと受け止めました。
鏡を模した額縁に向かい合う、顔の見えない自分。自分とは決定的に違う、でも完全に同じもの。一つの器(身体)に入った同じ魂の二面性であることの表現が上手い、上手すぎる。

同時にちょっと「同じ衣装何枚買ったん!?」ってなりましたが…。確かニット1着でも20万over…。全身×ダンサーさん含めて10SET…。
個人的に制作予算は高ければ高いほどクオリティは担保されると思っているので、糸目をつけないHYBE本当にありがとうの気持ちです。CGとかにされなくてよかった。


最後は羽根のついていない衣装に戻るわけですが、ここでもスタイリングが物語を表現するのに大きな役割を果たしているなと思います。
スビンとテヒョンのように全員フルレングスのボトムスでも少年感は充分に見せられたと思うのですが、他3人がハーフボトムなことがここで活きるな、と。
あどけない印象に作り込んでいますが、3人とも脚のテクスチャーは決して子供の脚では無くて、そのアンバランスさが彼らが物語上子供と大人の端境にいることを絶妙に表現しているなと思いました。
崩れゆく、子供である自分たちを守る家。でも彼らはもう子供でもないからそのしっかりした脚で身を支え、脱出し、飛び出すことができるんですよね。

アイドルのスタイリングってその時々に役目があって、踊りやすいことだったり彼らが一番格好良く見えたり、色々あると思うんですが、作品作りの時にはとことんメッセージを伝える手段としてスタイリングを組むところがTXTのクリエイション意識の高さだなと思います。
いつまで半ズボン履かせるん?論争はあるとしてもw個人的には彼らが少年性を表現する間はずっと履いていて欲しいですね。

勇気を持って落下し約束を見つけた彼らがこれからどんな表現をしていくのかはまだわかりませんが、Team TXTならコンセプト丸投げのスタイリングには一生ならないだろうな…と信頼して、これからも楽しみにしています。現に最新のtomorrowのConsept trailerもとんでもなく良かったからな〜〜!

ひとまずスタイリング編、完。
1作品に1スタイリングしかないから2,500文字で済んだ笑
まだまだメンバーの表現力の話、伴奏の話、カメラワークと演出の話もしたいので②に続きます(超大作になりそう)

▼Xアカウント(こちらは完全に脳直)
https://x.com/moa_yucako

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