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“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”を開発するwellvillの目指す“対話”とは?

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スマートスピーカーのある暮らし

「今日の天気を教えて」
スマートスピーカー(*1)にそう問いかけると、お馴染みの声で
「今日の東京の天気は“曇りのち雨”です。午後からの降水確率は70%です」
AIの回答を耳にして慌ただしく洗濯物を室内に干し直し、身支度を整える。

このようなシーンが暮らしの中で増えており、AIは人々の日常に浸透しつつあります。

そして、天気予報に続き、AIが答えます。
「一昨日は傘を忘れましたね。今日は傘をお忘れなく」

そんな言葉を発したら、誰もが目を丸くすることでしょう。
「本当にそんなことができるの?」と首を傾げてしまうかもしれませんが、実はそこまで来ているのです。

“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”は、ひとが話した言葉や内容を記憶して、対話を通じて必要と判断した情報を提供してくれます。時には友達のように、時には相棒のように、また時には家族のように。私たちウェルヴィル株式会社は“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”によって人々の暮らしが豊かになる世の中を実現するため、日々開発に取り組んでいます。

本記事では、「wellvillの考える“対話”とは何か?」を、 スマートスピーカーなどに利用されているAIチャットbotや音声自動応答システムと比べることでわかり易くお伝えします。その上で、“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”の可能性と未来についてお話しします。

*1 スマートスピーカー
スマートスピーカーは対話型の音声操作に対応したAIアシスタントを利用したスピーカー

wellvillが考える“対話”

━━━“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”と表現する理由とは。 対話と会話何が違うのか。

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wellvillの考える会話と対話の違い

会話と対話の違いについて、広辞苑に記されている内容を引用すると、会話とは、2人あるいは少人数で、向かい合って話し合うことを意味しています。
一方、対話は2人が向かい合って話すことであり、その相手は意思表示が発せられると直ちにこれを了知できる状況にある人を指します。即ち、対話は会話よりも相手の意思を汲み取り、言葉のやり取りができる関係性であることが大切となります。

1対1のコミュニケーションを取ることで、次第に距離感を縮め、信頼関係を築いていくという行動は、人間同士であれば自然に行っていることです。このようなやり取りをAIで実現したいという思いから、敢えてwellvillは“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”と表現しています。

AIチャットbotや音声自動応答システムを利用した会話型AI”と“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”の違い

━━━スマートスピーカーは、どのような仕組みでできているのか。
会話のシステムとして代表的なのは、AIチャットbotや音声自動応答システムではないでしょうか。“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”の説明をする際に、必ず聞かれるのが“AIチャットbotや音声自動応答システムを利用した会話型AI”との違いです。

スマートスピーカーなどに利用されているAIチャットbotや音声自動応答システムなどの会話型AIは、世の中に溢れる数万の情報や、それに対する会話のルールやパターンを記憶させます。その膨大な情報の中から、特徴をピックアップして発話したり、ルールやパターンをコンピュータ自身が学習したりという「機械学習」や「ディープラーニング」を利用しています。

“会話型AI”は、基本的に一問一答です。例えば、AIチャットbotに対して「今日の天気を教えて」と質問し回答を聞いた後に「もう一度言って」や「さっきの続きを教えて」と話しかけても、答えられないことがほとんどです。
その理由は、日本語の複雑さにあります。日本語は、英語などの外国語と違って話し言葉の中で主語を省略したり、話の流れから“こそあど”を多用し、表現します。対面している人間同士であれば、そのニュアンスを会話の流れから理解できたとしても、機械学習やディープラーニングによる“会話型AI”の場合は、何億という質問のパターンを取り入れたとしても答えるのは至難の技でしょう。

“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”の活用イメージ

━━━ 一問一答の“会話型AI”に対して、“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”はどのようなコミュニケーションをするのか。

次に、コールセンターや飲食業、コンシェルジュなど、ビジネスにおいて必要な業務対話を行うAIを例に違いをみてきましょう。

製品の修理を希望するお客様がメーカーのコールセンターに電話をかけてきました。お客様が不意に「困ってるんだよ。」と口にしました。
その時、電話を受けた会話型AIはどのような反応をするのでしょうか。

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LIFE TALK ENGINEとAIチャットbot・音声認識システムのコミュニケーションの違い

おそらくほとんどの“会話型AI”(AIチャットbot)が、お客様が発した「困っている」という言葉に触れることなく、氏名や住所などの必要事項を質問します。

一方で、“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”はどうでしょうか。
「それはお困りですね。」と、対話相手の言葉とその声色から先ずは相手に共感を示す受け答えをします。その上で「何にお困りですか?」と話を本筋に軌道修正することができるのです。共感によって距離感が縮まるだけでなく製品の不具合によって起こった困惑や怒りを鎮めることにもつながります。

(注:wellvillの“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”は、人間の感情を声色から判断するために、音声感情認識という技術を取り入れています。)

続いて、故障商品の品番を尋ねた際に相手が「ECS……」と実際には存在しない品番を誤って答えた場合、“会話型AI”は「ECSという商品はありません」で終わってしまいます。

“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”であれば、「ECS……」に近い品番のものを膨大な製品マスタデータから探して「CSEという商品があります。こちらではありませんか?」と提案することもできます。

また、AIチャットbotや音声認識システムが一問一答で問いかけに答えるのに対し、wellvillが開発する“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”は、相手との対話を弾ませるように、話題のきっかけを作ったり、話しやすい場の雰囲気をつくることもできます。例えば、過去のその人との対話によって得られた内容を対話に取り入れたり、逆に質問することで話の広がりを持たせたりすることも可能です。

AIでありながら、相手との信頼関係を構築し、共に生きるパートナーとして成長していくのです。

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LIFE TALK ENGINEだからできること

“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”によって、日々の生活の利便性が高まるだけではなく、より豊かなコミュニケーション体験をもたらしてくれるのは、そう遠くない未来です。

次回は、“対話型AI〜LIFE TALK ENGINE〜”の仕組みについて、ご紹介します。


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