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「NISAで不労所得生活はできるのか?」を計算してみた③
年末年始シリーズの最後は、「NISAで何を買えばいいの?」です。
狙いは、成長投資枠では「単元未満株」、つみたて投資枠では「新興国株」です。
単元未満株(かぶミニ・S株など)を活用しよう
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株主優待を得るためには、ほとんどの場合、単元数(100株)以上の購入が求められますが、配当金のみであれば100株未満でも不利になることはありません。
不利にならないので、単元だと買えない株も選択肢にいれることが可能です。
例えば、ユニクロで有名なファーストリテイリング(9983)の株価は、54,690円で100株購入する場合は5,469,000円となり、年間のNISA上限240万円を超えてしまいます。
しかし、10株だけであれば546,900円ですので、枠内で収めることができます。
また、単元未満であれば複数回に分けて購入することができるのもメリットです。
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市場は上下を繰り返しながら成長します。
「安いときに買う」を繰り返すことで、保有銘柄の平均取得額を下げることが可能になります。
加えて、株主優待を得られる株主は国内在住である必要であるため、外国人投資家は「優待分を配当金に還元してほしい」と希望し、市場もそちらにシフトしていってます。
今後は優待銘柄も減ってくるので、そのことも考慮に入れておくと良いかもしれません。
ちなみに、私の成長投資枠のほとんどは単元未満株です。
「つみたて枠」で購入する銘柄
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つみたて投資枠で買える銘柄は、いわゆる投資信託に限られています。
これらはドルコスト平均法といって、一定予算(例えば5万円)で買えるだけ買うというシステムなので、価値が高いときには少量、価値が低いときには大量に権利を購入します。
つまり、購入時は低価値で、売却時に高価値になるのが理想的ということです。
逆に、売る気がない時に高価値になり、売りたい時に低価値になると損をします。
例えば、2024年に価値が上昇し続けた「S&P500」や「オルカン」は、20年後に売却するとした場合、どうなっていると思いますか?
今よりも更に成長しているでしょうか?
成長が鈍化しているでしょうか?
不況になっているでしょうか?
正解は分かりませんが、アメリカは「今後20年で確実に成長するであろう国」ではないかもしれません。
⇩は、2024年4月にIMF(国際通貨基金)が公表した世界の成長率予想です。
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これを見る限り、今後成長するであろう国々は、先進国ではなく新興国・発展途上国ということになります。
つまり、つみたて投資枠で購入するなら、S&P500やオルカンよりも、新興国・発展途上国の方が有利なんです。
つみたて枠で買える「新興国・発展途上国」株
私が利用している楽天証券で購入できる、新興国の15銘柄⇩を純資産順に並べてみました。
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私は純資産がありファンドスコアの高い「SBI新興国」と、成長が楽しみな「iTrustインド」を購入しています。
もちろん、アメリカが世界経済の中心であることには変わりませんので、「S&P500」も抑えています。
忘れてはいけないこと
⇩は私が3年前に、間違って特定口座で購入したS&P500です。
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放置していたら、3年で10,000円が19,178円になりました。
良い時に購入すればこんな感じです。
これだけを見れば、「なんで1万円だけなんだよ」という後悔とともに、特定口座なので売却時に20.315%も税金を取られることが残念というだけの話です。
ですが、【「NISAで不労所得生活はできるのか?」を計算してみた①】でもお伝えした通り、投資信託の平均利回りは3~10%です。
つまり最悪の場合、+9,178円が+300円まで暴落します。
おそらく、今年からNISAを始めて「S&P500やオルカンで儲けた」という方々は、このことが念頭にないと思います。
また、長期保有だからこそメリットが大きいものなので、高齢者がつみたて枠を利用するのには私は反対です。
注意点をしっかり抑えながら、制度をうまく活用してください。
<NISAのポイント>
①つみたて枠で投資できる上限は、年間360万円
②つみたて枠の最大投資枠は、1,800万円
③成長投資枠で投資できる上限は、年間120万円
④成長投資枠の最大投資枠は、1,200万円
⑤投資額は、購入時の価格を計算する
⑥売却した場合、投資枠は復活する
⑦売却時にかかる手数料(20.315%)が不要
私の思う、NISAのポイントは6つです。
始めたからと言って、すべての人が都合よく行くとは思えませんが、終わったときに年利5%で所有できていたら満足。うっかり10%になっていたら、大満足じゃないかと思っています。
NISAは、早く始めるほど恩恵を受けられますし、その額が大きくなるほど得をします。
まだ始めていない人にとって、今回の記事が参考になれば幸いです。
また既に始めている人にとって、今回の情報がポートフォリを構成するうえで参考になれば幸いです。
最後に、ちょっとでも読んで良かったと思えたら、「スキ」をもらえると嬉しいです。