米国経済 強すぎ!ところで…なぜフィラデルフィアなの?
⇧って言われてピンッ!と来る人って、そんなにいないですよね。
今日は、これらを分かりやすい言葉に置き換えて、さらに数字が上下すると何を意味するかを解説します。
小売売上高
アメリカ国内での小売業者(店舗やオンラインショップ)の売上総額を示す指標です。毎月発表され、その月の消費者の購買活動を反映しています。
<全体>
前回:0.1%
予想:0.3%
結果:0.4%
<除自動車>
前回:0.2
予想:0.1%
結果:0.5%
上昇(売上高の増加)
消費者の購買活動が活発であることを示し、景気が良好である可能性を示唆します。
下降(売上高の減少)
消費者の購買活動が鈍化していることを示し、経済が停滞または減速している可能性があります。
新規失業保険申請件数とは
新たに失業保険を申請した人の数を表します。毎週発表され、労働市場の動向を示す早期指標の一つです。
前回:26.0万件
予想:26.0万件
結果:24.1万件
上昇(申請件数が増加)
失業者が増えていることを示し、景気が悪化している可能性があります。企業が従業員を解雇するケースが増えていることが反映されます。
下降(申請件数が減少)
失業者が減少していることを示し、雇用市場が改善している可能性があります。経済が好調で企業が従業員を維持または新規雇用を行っていると考えられます。
失業保険継続受給者数
失業保険を受け取り続けている人の数を表す指標で、毎週発表されます。新規失業保険申請件数と異なり、失業状態が続いている人の数を追跡します。
前回:185.8万人
予想:186.5万人
結果:186.7万人
上昇(受給者数が増加)
失業状態が長期化している人が増えていることを示し、労働市場の回復が遅れている可能性があります。経済の停滞や企業の雇用意欲の低下を示唆する場合があります。
下降(受給者数が減少)
就職活動がうまくいき、失業保険の受給を終了した人が増えていることを示します。雇用状況が改善し、経済が安定していることを示唆する場合があります。
フィラデルフィア連銀製造業景気指数
アメリカのフィラデルフィア地区での製造業の活動状況を測定する指数で、月に一度発表されます。この指数は、製造業の企業が将来の経済活動に対してどう感じているかを反映しています。
前回:1.7
予想:3.0
結果:10.3
上昇(指数がプラスまたは増加)
製造業の活動が活発であることを示し、景気の拡大を示唆します。企業が需要の増加を感じ、生産を増やそうとしていることを意味します。
下降(指数がマイナスまたは減少)
製造業の活動が停滞または縮小していることを示します。需要が減少し、企業が生産を減らす傾向にあると考えられます。
なぜフィラデルフィア?
「フィラデルフィア連銀製造業景気指数」が発表される理由は、アメリカの連邦準備制度の構造に関係しています。
フィラデルフィア連邦準備銀行の役割
アメリカの連邦準備制度は、全国に12の地区連邦準備銀行を持つ分散型の中央銀行システムです。
各地区連銀は、それぞれの地域経済の状況を監視しデータを収集しています。
フィラデルフィア連邦準備銀行は第3地区を担当していて、ペンシルベニア州東部、ニュージャージー州南部、デラウェア州全域をカバーしています。
フィラデルフィア地区の製造業の重要性
第3地区は、歴史的に製造業が経済の中心で産業活動が盛んな地域です。
製造業はこの地域の経済の主要な部分を占めており、その動向を把握することで経済全体の状態や先行きを予測しやすくなります。
製造業景気指数の役割
「フィラデルフィア連銀製造業景気指数」は、製造業の企業へのアンケートを通じて、受注や生産、雇用、在庫などの経済活動の状況を把握しています。
毎月実施され、景気の変動をリアルタイムで捉えるための先行指標となります。
他の地区連銀もそれぞれの地域で同様の指数を発表していますが、フィラデルフィア指数は特に注目され、全米の経済状況を評価するための参考となっています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?