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痛み止めを服用する時の注意点

日曜日は、【駆け出しセラピストに送る言葉】を配信しています。

今回は、「痛み止めを服用している方への対応」についてです。

痛み止めの服用を確認していますか?

痛みがある方に施術する際に、必ず確認するべきことの1つに、「痛み止め服用の有無」がありますが、もし忘れているようなら、あらためて思い出そうという回になります。

無題

僕が患者さんに「痛み止め」の話をする時は、よく火災に例えて説明しています。

<火災の場合>
①火災発生
②部屋の感知器が反応
③部屋の外のベルが鳴る
④消火活動をする

<体の場合>
①痛みの原因が発生
②体が傷み始める
③脳に痛みを伝える
④自然治癒力が働く

!!痛み止めは、②③の間の線を切る作用があります!!

もし、②と③をつなぐ線が切られたら、火災の場合はどうなるでしょうか?

想像の通り、どんどん燃え広がっていきます。

では、体の場合はどうでしょう?

体は痛みを感じなければ、多少無理な活動でもできるようになってしまいます。

でも、これって良いことなのでしょうか?

『痛み止め+治療』は悪化することがある

僕は痛み止めを、必要に応じて利用することには賛成ですが、治療前に服用することには反対しています。

と言うのも、「痛み止めで症状が消えたり、軽減しているということは、施術効果もボヤケる可能性が高い」からなんです。

これは、「治療成果が出ない」と言っているのではありません。

「薬が効いているときには、ちょうどいい刺激でも、効果が切れた瞬間に強い痛みに襲われる可能性がある」と言っているんです。

『痛み止め+活動』は悪化することがある

前述してきたとおり、痛み止めは脳に痛みを伝えない作用があることから、痛み止めでもっとも大切なのが「服用のタイミング」です。

言い換えると、服用中は自分の行動で悪化しているのか、軽減しているのかが分からなくなります。

僕が推奨しているタイミングは、休息前です。

・もう寝るだけ
・今日は何もしなくてOK

という時に服用すると、痛みを感じないまま、体は十分な休息を取れ、ひいては症状の改善につながります。

逆に、無理をするために服用してしまうと、悪化していることに気づけず、体はどんどん疲弊して、症状は長引きます。

最後に

どんなに良いものでも、使い方次第で悪いものに変わってしまいます。

僕たちセラピストは、特にそのことには敏感に反応し、少しでも体が早く回復するためには何をするべきかを考える必要があります。

今回は、たった一言「痛み止めを飲んでいますか?」と聞くだけでできる早期改善法でした。

皆さんのセッションにうまく活用してみてください。

ではまた

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