日常に必要なお金の知識⑰公的年金制度(2)
公的年金の給付
公的年金の給付には、老齢給付・障害給付・遺族給付の3つがあります。
それぞれの受給権の有無は、受給者自らが国に確認(裁定)する必要があります。
年金いつから受給できる?
まずは気になる受給のタイミングですが、これは少しややこしく感じるかもしれません。
年金は原則、受給権が発生した翌月から、消滅した月まで支給されます。
また支給は、偶数月の15日に、2ヶ月分が支払われます。
老齢基礎年金
受給資格期間が10年以上の人が、65歳になったときから受け取ることができます。
受給資格期間には、保険料納付済期間に加え、保険料免除期間が含まれます。
免除については、前回のnoteを参照ください⇩。
2024(令和6)年度の、老齢基礎年金の満額は68,000円(年額816,000円)です。
免除期間がある方は、その期間に応じて減額されます。
また学生納付特例期間、納付猶予期間はこの計算に反映されないので、減額となります。
ただし、学生納付特例制度を利用した場合、10年以内であれば追納することができます。
この場合、3年以上前の保険料には加算額が上乗せされるので、できるだけ2年以内に払い込むほうが良いかもしれません。
ちなみに、2024年度の国民年金保険料は月額16,980円(年間407,520円)ですので、支給額の10年分相当です。
将来、何歳から受給する事ができるのか等を勘案して、選択するとよいかと思います。
私は追納していません。
繰り上げ受給・繰り下げ受給
年金の受給開始は、自身の都合に合わせ選択することができます。
ただし、繰り上げ受給の場合は60~64歳、繰り下げ受給の場合は66~75歳の範囲からと期間は決まっています。
繰り上げのメリットは、早く受給できるということですが、「繰り上げた月数x0.4%」減額されてしまいます。
逆に、繰り下げのメリットは「繰り下げた月数x0.7%」加算して支給されることです。
ここで多くの方が「何歳からもらい始めたら得なのか?」という計算をされると思いますので、分かりやすい動画を紹介します⇩。
おおまかにでも理解しておくと、将来の備えになると思います。
年金を増やす裏技がある
年金には、「付加年金」というオプションが有るのはご存知ですか?
第1号被保険者だけが利用できる制度なのですが、任意で月額400円を国民年金保険料に上乗せすることで、「付加保険料の納付月数x200円」が老齢基礎年金に加算され支給されます。
ちなみに、付加年金も繰り上げ受給・繰り下げ受給の対象になります。
今回は、「老齢基礎年金」についてまとめました。
毎週土曜日は「日常生活で必要なお金」について、FP3級の知識を共有するシリーズになります。
たかが3級と思われるかもしれませんが、知っていると知らないでは大きな違いがあるもんです。
これからの人生で「お金の知識」は必ず役立つものです。
ぜひ一緒に金融リテラシーを高めて、人生をより良いものに変えていきましょう。
それではまた