見出し画像

「背骨を鳴らす矯正」は必要か?

毎週日曜日は【セラピストに送る言葉】を配信しています。

自分も含め、改めて考えることで「治療に役立つ気づき」になればと思っています。

立場やレベルにより、一言に含まれる【意味】は変わってくるとは思いますが、きっとどの先生にも役立つ言葉になると思います。


矯正するには理由が必要

<今週の一言>
背骨は「脊髄せきづい神経」の入れ物

脳は頭蓋骨、心臓は胸郭、生殖器は骨盤というように、人の体は大切なものを骨格で包む構造になっています。

背骨の場合は、脊髄神経です。

つまり、矯正の目的が脊柱の動きの改善であったとしても、背骨を鳴らす矯正は脊髄神経に対し、間接的なアプローチを行います。

・なぜ、音が鳴るほどの矯正が必要な状態になったのか?
・本当にその矯正が必要なのか?
・その矯正を行うことで、神経的に何が変わるのか?

それを理解した上で、音が鳴る矯正は、少なからず脊髄神経にダメージを与えることを認識することが大切になります。

できることなら、そんな矯正は 0回 で症状を改善させるのが理想ですが、必要な場合は、いかに最小限の回数で効果を出すかを考えると、良い結果につながります。

経験上、同一箇所への矯正は多くても「1年に1回」です。

環境によるかもしれませんが、
僕の治療院では、「50人に1人」程度が音の鳴る矯正が必要な方です。

2年目以降、再び矯正が必要になる方は「ほとんどいません」

リスクを考える

繰り返しになりますが、背骨は脊髄神経の入れ物です。

ここに強い矯正を入れるというのは、リスクでしかありません。

言い換えるなら、リスクと考えているから、最大限の備えをして矯正できるんです。

<例>
一般的に「包丁は危ないもの」という認識があるから安全に扱える。
「包丁は危なくない」という考えが、事故を起こす原因になる。

もし音が鳴るほどの矯正を、「自分の矯正は危なくない」と思っている先生がいれば、それこそ恐怖だと思いませんか?

矯正にはいろいろな種類がありますが、いずれもリスクはあります。

リスクを正しく捉え、良い矯正につなげましょう。
それではまた

いいなと思ったら応援しよう!