見出し画像

関節に対する基礎運動学と生体力学の原理の適用⑨ニュートンの運動法則

毎週木曜日は、セラピストが基礎知識をつけるための情報を配信しています。

今回は、【ニュートンの運動法則】について軽くまとめました。

1)慣性の法則

画像1

<並進運動>
状態を変化させる外力が作用しなければ、物体は静止したままか、一定の並進速度を保ちます。

<回転運動>
状態を変化させる外的トルクが作用しなければ、物体は静止したままか、回転軸まわりの一定の角速度を保ちます。

2)加速度の法則

画像2

<並進運動>
物体の加速度は、力に比例し、作用する方向に生じます。

<回転運動>
物体の角速度は、トルクに比例し、作用する回転方向に生じる。加速度は、慣性モーメントに反比例します。

3)作用・反作用の法則

画像3

<並進運動>
すべての力には、同等で反対方向の力が存在します。

<回転運動>
すべてのトルクには、同等で反対方向のトルクが存在します。

ニュートンの運動法則とカラダ

ヒトが行うすべての運動は、運動法則によって成り立っています。

セラピストが【ニュートンの運動法則】を学ぶ意味は、

・運動方向に対し、どの組織に症状があるのか?
・どの程度の力で発症するのか?
・どの加速度で発症するのか?
・どの運動がストレスになっているのか?

など、治療のヒントを得るためには欠かせないからです。

逆に言えば、カラダはこの法則から逸脱することはないので、迷ったときに戻る場所はココになります。

まとめ

人のカラダは、昔から大きな進化はしていません。

次々に生み出される、治療テクニックを学ぶのもいいですが、テクニックなど何もなかった時代に、

・何を考え
・何を基準に治療してきたのか?

を考えた場合、原点はこの運動学にたどり着きます。

まずは簡単でいいので、

「Aさんは、〇〇が、この加速度で、この角度で、回転運動した時に、△△が反作用として働き発症する。ここにコンタクトし、この角度で、この加速度でアプローチすると、適切な治療ができる。」

みたいな感じで使っていくと、練習になるのでオススメですよ。

ではまた

いいなと思ったら応援しよう!