田舎の車販売店で営業マンだった私が、NYにいるハナシ 17
NY初日を無事に終え、
インターン初日は、2日後に迫っていました。
当日に、絶対に迷わないよう下見に出かけ、
携帯で、電車の切符の買い方を調べ、
初の地下鉄、乗り換えを体験。
もう、あの時は、右も左もわからないNYで、
一つずつ
その街での生き方を学んでいくしかありませんでした。
でも、気持ちはずっと高ぶっていて、
自分が、NYの地に立っていることが信じられない感覚もありました。
見るもの全てが、初。
いつからか頭の片隅に浮かんでいたNYの景色が、今は、目の前に広がっているんです。
地下鉄に乗ること
なにかを買うこと
人と話すこと
どれをとっても、素晴らしい体験でした。
そして、いよいよインターン初日を迎えます。
朝7時にでも起きれば、十分間に合うのに、
当時、起きていた時間、
早朝5時。笑
まぁ、宿泊先に沢山の人が住んでいたので、早起きして、朝の準備を整えたいという気持ちもあったんですが、
せっかくNYにいるんだから、
一分一秒無駄にできん!!
という想いがとっても強かったんです。
確か、1時間半前には、毎日スタジオの近くのベンチにいましたね。笑
しかも、初日から毎日です。笑
もちろん、スタジオの前に着いても、誰もいません。笑
で、何してたか。
ずっと、
ただ、
ひたすら、
本読んでました。笑笑
(この頃もか!!笑)
でも、時間が近づいてきて、
ふと顔をあげると、
あの憧れたアーティストが現れて、ビルに入っていったんです!
やっば!!
本物じゃん!!
って思いました。
いや、そうだろうよ。
そりゃ本物だろうよ。
お前NYきて、なんで偽物いんだよ。
ていうツッコミは勘弁。笑
ま、でも、そんなテンションだったんですよ。笑
いよいよ、スタジオのドアを開けます。
そこには、確か4人のアシスタントとスカイプで話したマネージャーさん。
そして、アーティストの方がいました。
皆さんと挨拶をさせていただいて、
速攻で、山形弁をいぢられて。笑
早速、仕事開始です。
スタジオのルールや使い方などを、スーさん(通称です。釣りバカじゃありません。笑)から教わりました。
その時、自分は、25歳。
この時から、初めて、絵の具の使い方や筆の洗い方を学んでいくことになります。
そう。
美大生なら18歳で、当然のように学ぶことを7年遅れの25歳で知るんです。
しかも、絵の描き方じゃなく、筆の洗い方、使い方っていうレベル。
全てが独学で、アカデミックなことは何一つ知りませんでしたから、インターンを始めた頃は、道具ひとつとっても見るもの全てが真新しく、何をどう使って描くのかわからない状態でした。
でもね、たとえ7年遅れだろうが、何年遅れだろうが、いつだってスタート切って良いんです。
やりたければ、やってみれば良いんですよ。
実際に、自分はそこから始めて、今現在、作品を購入してくれるような人との出会いも経験しています。
そして、これはなんにでも言えることなのかもしれませんが、
それまでにやってきた色々な経験が、
たとえ、やりたい事と結びつかなそうな事であったとしても、
どこかのタイミングで、とても自分の助けになったりするものなんですよね。笑