2021/3/8-3/14 全体の空模様
こんにちは、石井ゆかりです。今週はなんと言っても、13日の魚座の新月です。これは星占いをやっている人ならだれでもきっと「キレイ!」と感嘆したくなるんではないか…と思えるような、とても美しい新月なのです。太陽・月・金星・海王星がびっしり並ぶ新月なんですが、金星は魚座で強く、海王星は魚座の支配星でいわば「自宅」、これも強いんです。魚座は「海」の星座ですから、更新のお知らせにも書きましたが、ボッティチェリの「ビーナスの誕生」的な光景に見えるのです。海から上がってくる生まれたばかりのアプロディテ、海の泡、アプロス(※)、愛の女神の誕生です。深い精神性を伴った愛が生まれる、というイメージの新月です。
1月8日から水星は水瓶座に長居しておりましたが、来週16日の魚座への移動を控え、最終段階に入っています。1月からずっと腰を据えて、多少行きつ戻りつしながら取り組んできたことを、ぐっと完成に向けて押し進める、ラストスパート感のあるタイミングです。
この「ラストスパート」で、水星は冥王星とセミセクスタイルを組みます。長期滞在の最後の段階で、冥王星という「地面の下に隠れていたものがむにゅっと出てくる」星に軽く触れていくのが、面白い所です。「ここまで時間がかかったことによって、立派に醸成されたもの」を、掘り起こしていける、みたいなイメージが湧きます。「時間がかかったからこそつけてもらえたオマケ」みたいなものがあるんじゃないかと思います。
魚座の新月は、12星座の「最後の新月」です。終わらせるべきことが終わり、仕上がるものが仕上がり、心の旅が始まる、といったイメージです。たとえがアレかもしれませんが、切なくも明るい火サスの終わりみたいな、「複雑な過去の事情にみんなが向き合った結果、新しい関係性・生活が始まる」ようなタイミングになるのかもしれません。
今週はそんな感じです。
(※ アプロスは「泡」を意味する言葉ですが、「クロノスが父ウラノスの男根を切断し海へ投げると、男根のまわりに精液の泡が集まり、そこから女神が生まれた。」(『ギリシア・ローマ神話事典』マイケル・グラント ジョン・ヘイゼル 大修館書店より)ということで、実は「キレイ!」ばかりでは片付けられないアレな面もあります^^;) 神にせよ人にせよ「誕生」は、「いい・わるい」「きれい・きたない」を超越した、まさに「聖なること」なんだと思います。そういえば新月も、とても「聖なる」感じがしますね。)