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あなたは今「不幸の先取り」をしているかもしれない。というお話。
明日の仕事のことを考えて眠れなくなってしまったり、
まだ発症していない病気を妄想して不安になったり、
将来のお金の心配をして心が貧乏になってしまったり…
このまだ起きていない事からダメージを受ける心理状態を不幸の先取りと呼ぶようにしています。
この不幸の先取り状態になってしまうと精神的なダメージが2倍にも3倍にもなってしまうんです。そのまま鬱などの体調不良に繋がってしまうこともあります。
今回はそんな不幸の先取りとその対処法について解説します。
不幸の先取りで事前にダメージを受ける
私たちの脳は不思議なもので、目の前の現実と妄想の区別がつかないと言われています。
実際に上司に怒られているときの体の反応を考えてみましょう。
心拍数が多くなり、胸が締め付けられるような感覚に襲われます。
さらに手や額には汗をかき始め、状況によっては怒りの感情も湧いてくるかもしれません。
さて、ここまで読んでいただいた方の中には上司に怒られた時の状況をリアルに想像したり、思い出したりした方もいるかもしれませんね。
どうでしょうか?想像しただけでも実際に怒られた時のように心拍数が上がったり、胸が苦しくなっていませんか?私は書いている途中からそうなっています。
別にこれは脳の異常などではなく、正常な反応です。
これから起こりうる危険に対処するために、このようなストレス反応が起きているんです。
でもこのような緊張状態が続くと脳も体も疲れ果て、やがては病んでいきます。
想像していた不幸が実際に起きると、事前に受けた精神的ダメージと合わせて2倍も3倍も苦しむことになり、もし不幸が現実にならなかったとしても事前のダメージだけは残ったままです。
不幸の先取りの対処法
1、不幸の先取りに気づく
このnoteを読んでいただいた時点でもう準備はできています。
あなたは不幸の先取りの存在を知っているので、まだ起きていないことに苦しくなったら「あ、これは不幸の先取りだ!」と気づくことができるようになっているでしょう。
回数を重ねると、不幸の先取りに気づく確率も上がっていきます。
2、「今」に意識を戻す
不幸の先取りは言い換えると「未来に意識が飛んでいる状態」です。
今やるべきことから意識が離れて妄想による自傷行為に走っているとも言えます。
そこで、未来から「今」に意識を戻す必要が出てきます。
具体的な方法としては五感に注意を向けてみることをオススメしています。例えばキーボードを叩く指先に集中してみたり、今ある匂いに注意を向けたりしてみてください。
脳は同時進行が苦手なので、不幸の先取りから意識を戻すことができます。
どうしても難しいなら「体を動かす」ことを意識してください。
特にバランス感覚が必要な運動が効果的だという研究結果があります。
ヨガや体幹トレーニング(腹筋運動など)がおすすめです。
3、いまやるべきことをやる。
さて、意識が現在に戻ってきたところで、今やるべきことをやってください。
妄想した不幸が対処可能なことなら、今すぐ対処を。不安が軽減されるはずです。
もしそうじゃないなら、今やりたいことをやってください。遊びでも自己投資でもなんでもいいです。
また不幸の先取りに陥ってしまったら1に戻ってやり直すのを繰り返してください。やる度に上手になっていきます。
おわりに
今回は鬱や不調の原因になる不幸の先取りについて書いてみました。
偉そうに書いてはいますが、私もたまに不幸の先取りをしてしまい、この対処法をよく使っています。
ダメージを増幅させないためにもこの記事を思い出してくれると嬉しいです。
今回は以上です。少しでも参考になったよって方は、スキ、フォローをいただけますと励みになります。
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