合宿後の“想定外”を未然に防ぐ!実務課題を洗い出し対策する方法

前回までで、週末経営合宿を通じて生まれたアイデアを社内に浸透させる重要性や、効果的なフォローアップ方法をお伝えしてきました。

今回は、合宿後の実務ステージで起こりがちなトラブルや課題をあらかじめ把握し、どう対策を打つかについて考えてみたいと思います。

まず、よくあるのが「合宿で決めたプランが現場に共有されない」というケースです。

合宿メンバー以外の社員が、何をどう変えていくべきかを正しく理解できていないと、せっかくの施策が形骸化してしまいます。

対策としては、合宿終了後すぐに経営陣やキーパーソンだけでなく、全社員が分かる形で合宿の成果物を発信することが大切です。

具体的には、部署単位での説明会や社内SNSでの共有、合宿メンバーが自ら現場をまわって説明するなど、複数のチャンネルを使う方法が効果的です。

次に、合宿で合意したアイデアや目標が、実際の業務に落とし込まれないという課題もあります。

たとえば新規事業のアイデアが出ても、担当者の決定や予算の確保が先送りされ、結局動き出さないままになるなどの問題が起こりがちです。

こうした事態を防ぐには、合宿で策定したアクションプランに「担当者」「期限」「必要リソース」「評価指標(KPI)」を明確に書き込むことを徹底しましょう。

また、上層部の正式な承認を得る仕組みや、月に一度の進捗チェックといったルーティンの設定を事前に合宿で決めておくと、実行に移しやすくなります。

さらに、トラブルとして頻繁に挙げられるのが「予期せぬ環境変化」です。

合宿後に、外部環境や社内状況が急変し、計画が見直しを迫られることもあるでしょう。そうした場合でも、合宿でリスクシナリオや軌道修正のプロセスを議論しておけば、柔軟な対応がしやすくなります。

たとえば、「3か月に一度は必要に応じて計画を再検討する」といったルール作りや、緊急時に呼び出せるメンバーリストの作成など、実務レベルの備えがあるだけで対応スピードが格段に違います。

これらのトラブルや課題に対して、自分たちであらかじめ想定し合い、深掘りすることで、「なぜ起こり得るのか」「どの部署が影響を受けるのか」「どう連携すれば解決できるのか」といった具体策が見えてきます。

自発的な議論から生まれた対策だからこそ、合宿メンバーにも納得感があり、社内での説明や実行フェーズに移る際にも説得力をもって取り組めるのです。

次回は、そうした合宿での議論や対策をより効果的に進めるためのファシリテーション術や、社内メンバーのモチベーションを高める仕組みづくりについて詳しく解説していきます。

ぜひ今回のポイントを押さえ、週末経営合宿後の実務を円滑に進められるよう、しっかりと準備してみてください。

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