2024 晩夏便り

台風が去ったり、また来たり、洗濯物を干すタイミングが難しい。

給料日後の週末。これからどれくらい医療費がかかるか分からず、競馬は1レースもやらずに新曲「Summer Sun」をひたすらレコーディング。
音楽に集中してると他のことは考えずに済むので良い。土曜の朝方までレコーディングして睡眠、昼過ぎに起きて妻と御殿場までドライブ。アウトレットをプラついて魚河岸流れ寿司御殿場店へ。いつものマグロ三昧セットを食す。食欲は全く落ちないし体重も増え続けているのだが、いつも妻に付き添って寄っているバーバリーの女性店員に「痩せました?」と聞かれてビビった。帰宅後にレコーディングの続きを朝まで。

月曜日の午後、PET検査の結果を聞きに立川災害医療センターに。妻も付いて来てくれた。
結果は左肺にピカーっと光る腫瘍みたいのがあり、がんの可能性が極めて高いとのことで、緊急にMRIと気管支鏡検査の予約を主治医の先生(女性)がテキパキとしてくれた。その週の金曜日に行うとのこと。「生検してがんじゃなかったらラッキーっということで」という先生の話に少し笑ってしまった。

火曜日から木曜日はただいま佳境中の開発案件のテストの実施。先週、頑張ってテスト仕様書を仕上げておいて良かった。ひたすらテスト。テストに集中していれば余計なことを考えずに済んで良い。開発者の同僚はスキルというかレベルが違うのでアプリの出来がいい。よって不具合はなかなか見つからない。見つかったのは自分が担当した箇所だったがすぐに修正してくれた。

金曜日、朝9時前に立川災害医療センターに行き、コロナの検査。これで陽性だと検査は中止とのこと。午後の検査まで時間があるので一旦帰宅。
車だと20分くらいで帰れるのが良い。飲食禁止なので、1時間くらい寝る。
12時前に病院に戻る。今度は妻が付いて来てくれた。
検査を行うとのことなのでコロナは陰性だったのだろう。まずは脳への転移を調べるためにMRIから。造影剤を流し込みながら耳栓をして装置の中へ。ゴーと音がしたり、テクノっぽい音がしたり、木魚みたいな音がしたり、聞いているうちに眠くなってしまい何度かいびきをかいては起きるを繰り返す。20分ほどで検査終了。
院内のドトールで待っている妻のところへ行く。隣の知的障害であろう男性が突然バシャーとアイスラテを溢してしまい、「すいませーん」と大きな声で謝る。店員の女性たちが一斉に手際よく片付ける。男性は急いでいるらしくなんたらサンドをひたすらむしゃむしゃ食べている。代わりのアイスラテを店員が持って来てくれて優しい。男性はちょっと気まずい感じで去っていった。その光景がなんだか微笑ましかった。

時間が来たので13時過ぎに内視鏡室へ。受付を済ますと「おえーっ」「ゲホゲホ」という老人の声が聞こえる。恐怖だ。内視鏡は飲んだことがない。
順番が来て、看護師の女性に事前に色々と教わる。先生が尋ねるから痛くなかったら右手の指で丸、痛かったらベットを叩いてくださいとのこと。
造影剤を入れていた箇所から麻酔を入れていく。ベッドにはぐるぐる巻きで固定される。すると主治医の先生がやってきてよろしくと挨拶される。目隠しをされているけどもう一人、女性の先生が来たようだ。声を聞く限り全て女性スタッフで行っていると思われる。
マウスピースをはめて検査が始まると「内視鏡って意外とあっさり入るんだなあ、これなら楽勝だ。もう左の肺に入ったなあ」とか最初は余裕だったが、細胞の切除が始まると咽せてしまい「ゲホゲホー、苦しい、息ができない」ってのを何度も繰り返し辛い。鼻から酸素を入れてるから平気なはずだがパニクって呼吸の仕方を忘れてしまう。「もうちょっと右も」とか「もう6つ取ったから後ひとつ取ろうかとか」先生たちの会話が聞こえる。
実際には30分くらいだろうか。苦しくて分からなかったが終了。主治医の先生が「お疲れ様でした」と声をかけて去っていった。目隠しを取ったらもう後片付けをする看護師たちだけだった。車椅子に乗せられ、ソファーに案内される。麻酔を覚ます薬を入れるとのことで40分くらい点滴。痰は全て吐いてくださいと言われてティッシュを渡される。軽い咳と血の混ざった痰が続く。
15時半に開放される。看護師たちにお礼を言って検査室を出る。
ぐったりして妻のところに行く。なんか泣きそうになってしまった。妻がドトールでアイスコーヒーを買ってくれた。嬉しい!でも16時15分までは飲食禁止と言われてるので飲めない。悲しい。
会計をすると精算機の額は3万6千円超え!財布にある現金を全て投入したが800円足りず、妻に出してもらう。カード払いもできるのだが、今月は医療費が莫大で来月の支払いがきついので現金で払いたかったのだ。(8月上旬に1日1レースに絞って地方競馬で10万馬券と20万馬券を手にしたのは大きかった。ギャンブルでも身を助けることはたまにある。本当にたまにしかない。)
病院を出て自宅近くのデニーズに寄ると17時前でまだランチタイム!ラッキー。ランチメニューとランチドリンクバーで安く済んだ。
そういえば検査の時に先生が「N1」がどうのこうのとか言ってたなあと思ってスマホで調べると「リンパ節への転移の度合いのこと」と書いてある。とても落ち込んだが来週の結果説明までは憶測はやめよう。
丸1日検査で疲れ切ってぐったりしていたけど眠ろうとしても眠れず、「Summer Sun」のミックスとマスタリングを行う。これは完成版ではないけど、よろしければ聞いてください。
まあ仕方がない。受け入れるしかない。

Summer Sun

16号から圏央道 茅ヶ崎方面目指して
なぜ海に向かうのか なぜ海が見たいのか

あと何回 夏が越せるかな?
そんなしけた話 今は置いといて

海岸線を走る でもやっぱりちょっと渋滞
見ろ 海は青かった やっぱ空はでかかった

あとどれくらい 走っていけるかな?
先のことなんて 誰にも分からない

この町に夏が来た
あの子はヘソ出し遊びに行った
この町に夏が来た
あいつはベソかき働いていた

Oh Summer Sun

あと何回 夏が越せるかな?
そんなしけた話 今は置いといて

この町に夏が来た
あの子は新しい水着持って出かけた
この町に夏が来た
あいつは浮かれた歌、ずっと歌ってた

Oh Summer Sun

夕暮れまで遊んでた
ちょっとおセンチになっていた
また来いよ 沈む夕日が
僕に微笑んだ 気がしたんだ

Oh Summer Sun




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