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飲食店の繁盛ダネ!その2 "基本的なコンセプトとテーマ作り"〜後編〜

前回の記事では、飲食店が繁盛するためには、明確なテーマ・コンセプトが不可欠であることをお話ししました。

テーマ・コンセプトがしっかりと確立されていれば、内外装、商品、サービス、プライスの4つの要素を通じて、そのテーマをお客様に訴えかけることができると説明しました。

今回は、その4つの要素をどのように具体的に考え、顧客体験として設計していくかについて詳しく解説していきます。



1. コンセプト作りの基本: 5W1Hの活用法

全体コンセプト・テーマは4つに分けて考える必要がありますが、その前にコンセプトの作り方が非常に重要です。コンセプト作成の基礎的な順序として「5W1H」を使います。

WHO(ダレに売るのか)
WHEN(いつどんなときに売るのか)
WHAT(何を売るのか)
WHERE(どんな場で売るのか)
WHY(ナゼこれを売るのか)
HOW(どのようにして売るのか)


開店創業店にとって、重要なコンセプト作りは、まずこの「5W1H」に取り組むことです。

例えば、海岸に物件があった場合、次のように考えることができます。

WHO: 漁師、サーファー、観光客など。
WHEN: 昼食時、午後おやつ時、夕食時(朝と深夜は除外)。
WHAT: 海のものを主流にした料理。
WHERE: 海のイメージソングが流れ、船のキャビンのような椅子を配置した内装。
WHY: 若者が多く訪れるため、地元の人や観光客に受け入れられるコンセプト。
HOW: ボリュームのあるメニューや、変わった食器を使った演出。


2. 具体例で考えるコンセプトのまとめ方

このように考えることで、コンセプトが具体的になり、その結果、以下のような全体のまとめができます。

“この海岸によく来るサーファーの若者達が遊びつかれた午後、お腹がすいて通りがかったとき、つい入りたくなる店で、疲れたときでも癒される空間として利用してもらう。若い人が充分に満足してくれるメニューとこだわりを感じさせる演出があり、価格は彼らがお値打ちを感じられるように設定する。”

現代においては、これに加えて、インスタ映えする内装やメニューのビジュアル、SNSを通じたターゲット層への訴求も重要です。

3. コンセプト表現の4つの要素

次に、4つのコンセプト表現に移ります。

  1. インテリア:
    内装はテーマを反映させることが重要です。例えば、海をテーマにした場合、椅子やテーブル、飾り付け(ディスプレイ)、化粧室の作りなどが海を意識させるようにデザインされるべきです。

    また、看板やファサード(外観)にもそのテーマが感じられるようにすることが必要です。

  2. 商品:
    提供する商品も、ターゲット層に対して何をどのように提供するかを考え、テーマに合ったものにする必要があります。

    海をテーマにした場合、シーフードを中心にメニューを構成し、若者向けにボリュームがあり、地元でしか手に入らない魚を使用するなど、話題性を持たせることが求められます。

  3. サービス:
    接客サービスにおいても、コンセプトを反映させることが重要です。例えば、「いらっしゃいませ」の言い方やお辞儀の仕方など、小さな動作ひとつでも、コンセプトによって異なる印象を与えることができます。

    お客様に気さくな印象を与えるか、かしこまった印象を与えるかは、コンセプト次第です。

  4. プライス:
    最後に価格設定です。価格は単に安ければ良いというものではありません。お店の価値は「お値打ち感」で決まります。

    高い価格であっても、その価格を安く感じさせるようなコンセプト表現ができていれば、お客様はその店を「良い店だ」と評価してくれます。しかし、最初に決めたコンセプトに合った価格設定をすることを忘れてはいけません。

4. 成功のためのチェックポイント

新規開店や現在営業中の店舗も、自分の可愛いお店を見直し、これらの要素がしっかりと反映されているかを確認してみましょう。何か忘れていることが見つかるかもしれません。


最後に

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