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赤い魔女の日記-番外編

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#小説

午後十時 放課後

「……そしたらそのクローゼットから聞こえてくるんだよ、外に出ようとして夜な夜な扉を引っ掻く音が」
「ひっ……」
「爪も剥がれて、剥き出しになった指の骨で……かり、かり……開けて……ここから出して……かり……かり……」
「やだやだやだやだ」
「俺が物音を立てたら引っ掻く音が止まったんだよ。そこでああやっぱり気のせいだったのか……と思ったら……バーン!」
「わああああああああああ!!!!!」
 吉田が

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