すすめられた色・柄を着てみたら…
今回はコーディネーターの私が初めて新郎新婦様の担当を持ち、衣裳合わせを行った際のお話です。
カラードレスの初回のお打ち合わせ、ご新婦様は寒色系の濃い色がお好みなようで試着したいとお選びになっていました。しかし、ご同席されていたご新郎様は頻りに赤色のドレスが並ぶショーケースを覗いておられました。
「赤、着てみて欲しいな」そうおっしゃったご新郎様に
「赤は絶対ない!!」と断固拒否のご新婦様。
その頃まだ経験の浅い私は、ひとまずご新婦様の意見に寄り添うように心掛けようという意識(のみ)だったので、ご新婦様が着たいと選ばれた寒色系のドレスを何点かフィッテングルームへお持ちして試着がスタートしました。
試着を一通り終えた頃、ご新郎様から私にこっそり「どうしても着てみて欲しいドレスがあるので、もう1着だけ着せてもらえませんか?」とお申し出がありました。着てみて欲しいとおっしゃっていた赤色のドレスです。
フィッテングルームにお持ちすると、ご新婦様は絶対に自分では選ばない色だし似合う気がしないと試着を渋っていましたが、最終的には着てみるだけ!と最後の最後に着てみることになりました。
そして実際に試着してみると、意外なことに「今まで着た中で一番しっくりくる!」とご新婦様から驚きのコメントが。確かに、ご自分で好んで選ばれていた寒色系のドレスよりも似合っていらっしゃいました。
そして結局そのままその赤いドレスに決定・・・!
あんなに試着することすら渋っていたのに、こんなに意見が変わることもあるんだと私も驚きました。コーディネーターデビューで鮮明に覚えているということももちろんあるのですが、その時のことは今でもはっきり覚えています。
この経験から、サロンのご案内の際には「自分では似合わないと思っている色や柄のドレスも、着てみたら似合う場合もありますよ!」とお伝えしています。衣裳選びの際には、自分の好みだけではなくて周りの方の意見も参考にしてみて下さい!自分の知らない意外な発見ができるかもしれませんよ。