バラし系カップル(後編)【三橋雄斗】
付き合って半年。付き合っていることを隠し続けることに限界を感じ、ついにカップルネタを作り、披露することに。
最初に作ったカップルネタは、ひかりちゃんがお客さんに向かって話しているのに僕が嫉妬し、
ひかりちゃんが「漫才だから仕方ないだろう」と言うのですが、
僕が「そんなんだったら家で二人きりで漫才しよう。」と返し、
「誰かに見せるのが漫才だろう。やっている意味がないよ!」とひかりちゃんが言うと、
「じゃあ冷蔵庫に向かって漫才すればいいじゃない!ブオーンって言ってくれるから!!」と言い、
ひかりちゃんが「ホントにもお!」という、
カップル漫才のレベル1みたいなネタでした。
そして、初めてカップル漫才を披露したのは、毎月出させて頂いていたほぼ固定メンバーのライブ。
ネタが始まるまでは隠し続けました。
そして僕らの出番になり、
それまで通り「どうもー!ウェンズデイズでーす!」と元気よく飛び出し、
そして、今でも言っている、
「僕たちねぇ、ほんとぉのカップルでぇ、まんざいやっているんですよぉ!」
と発すると、
会場のお客様、楽屋や舞台袖の芸人、お世話になっているスタッフ、かなりの頻度で出させて頂いていた会場の新宿バイタス(現在はありません)が、
「結局付き合ってたんかーい!」と全員ズッコケました。
それが1年目の終わりのこと。
それ以来、カップル漫才一筋、今年4月で芸歴8年目を迎えました。
そのなかでも紆余曲折ありまして、
1年目2年目は、先述の通りカップル漫才の初期レベルのネタを。
3年目くらいの頃、再び尖り出して、カップル漫才にも関わらず、
夏祭りで金魚すくいをして金魚を煮付けにして食べるネタや、
当時流行っていたマイルドヤンキーやコンビニのアイスケースに入る人をイジったりするネタをやっていました。
そして、3年目の終わりから4年目くらいから、ひかりちゃんの口悪と、僕のウンコボケを惜しみ無く出すようになり、
どつき漫才になり、そこから色々なバトルライブで勝つようになり、
メディアスターにもなりました。
そして最近は段々と落ち着いた大人のカップルの雰囲気になりつつあると自分では思います。自分ではね。
1年目からカップルを隠さずに、ひかりちゃんの口悪と僕のウンコボケを惜しみ無く出していれば、今はもっと良くなっていたのかなとか、早く売れる方法に気づけていたのかなとか思いますが、
今までの経験とか思い出とかエピソードとか、得たものを考えたら、
結果的に良かったのかなと思います。
将来どうなるのでしょう。
見たことも聞いたことも無い新しいジャンルのネタを作って、
「あの頃はとがっていて、漫才やっていたんだよなぁ」とか思いながら酒を飲むのでしょうか。
まあ、二人で健康でいれたらそれでいいですね。
【相方へ】
なるほど。ちなみに先ほど、東京オリンピックのチケットをとるサイトのアカウントを作りました。
あとはチケットを取るだけです。
抽選に当たったら行きましょう。二人でしっかり貯金しましょうね。