ビンボー飯【三橋雄斗】
ネットや本などて、『ビンボー飯』みたいなのをよく見かけますよね。
お金をかけずにご飯を作るみたいな。
僕にも、そのようなビンボー飯があります。
それは『豆板醤』です。
中華料理に使われる辛味噌。
完全に調味料です。
それを、ちょびっとご飯茶碗に取って、それをおかずにご飯を食べるのです。
辛さ、塩辛さ、旨味が合わさって、ご飯にとてつもなく合うのです。
しかも、業務スーパーで瓶入りで安く購入できて、
一回の使用量が少なく、腐りにくいので、長持ちするのです。
一人で昼食を食べる時や小腹が空いた時などは、豆板醤ご飯で済ませることがあります。
ある日の夕食前、ひかりちゃんが「あっ」と言いました。
何があったのか聞くと、
「いや、納豆が1パックしか無かったんだ。」
とのこと。
その日は出費が多かった月の給料日前で、食材が無く、納豆ご飯で済まそうとしていた日でしたが、
僕が昼下がりにお腹が空きすぎて、おやつに納豆を1パック食べてしまっていたので、
残り1パックだけになってしまっていたのです。
そのことはひかりちゃんには黙っていました。
でも、
「まあ、アンタは腹に納豆菌いっぱい飼っているみたいだし、今日はアンタの好きなオカズ出してあげますわよ。」
と言い、ご飯茶碗の横に豆板醤を置かれました。
自発的な豆板醤は良いのですが、強制的な豆板醤はビミョーな気分になるのです。
僕は「納豆半分こしようよ」と提案しましたが、
「アンタはおやつに納豆食べたでしょう。知っているんですよ。新しめの納豆のカラがゴミ箱の上のほうにあったからね。豆板醤好きなんでしょう?だったらいいでしょう。」
僕は何も返す言葉が見つかりませんでした。
その日、豆板醤でご飯を5杯食べました。
冷凍しておく用に多く炊いていたようで、怒られました。
完全なるビンボー飯でした。
【相方へ】
すみません、カッコつけたくて歴史がうんたらと書きました。
本当は、ひかりちゃんと一緒で、とにかく飯食いたいです。
ひかりちゃんが珍しくアホみたいなことを書いていたので、僕はカッコつけたくなりました。
幕末は少し興味があります。
でも、デパートで見た昔の街の写真は良かったです。