錯視【三橋雄斗】
ライブが少しずつ再開され、人と会う機会も増えました。
外出する際、僕たちは『アベノマスク』を着用しています。
せっかく頂いたので、活用するほかありません。
あるライブの日、二人で楽屋に入ると、
先に入っていた芸人から「お、それアベノマスク?」と聞かれました。
そうだと答えると、
「そうなんだ、俺はまだ使ってないんだよねー。布製だから洗えるけれど、何回か洗濯すると縮むらしいね。あ、三橋のは何回か洗濯したの?」
僕たちは、その時点ではまだ一度も洗濯していませんでした。
なぜそのようなことを言うのか、二人とも頭にハテナマークを浮かべていると、
それを聞いていた他の芸人が、
「ちがうよ!ひかりちゃんの顔が小さくて、三橋の顔がバカデカいからそう見えるんだよ!」
と、デカい声で言うのです。
二人で鏡を見ると、一目瞭然。
正しくその通り。リアルな目の錯覚。人体の不思議。
それを見て、ここぞとばかりにイジる他の芸人。
外出自粛期間中に蓄えたパワーを、楽屋であるにも関わらず存分に発揮していました。
そして僕は、恥ずかしさのあまり汗が止まらなくなり、
マスクの目が大量の水分で詰まり、窒息してしまいました。
本当にバカげた話です。
マスクをしなくてもいい日々、顔のデカさがバレにくい日々、早く取り戻しましょう。
【相方へ】
あのラーメンは美味しかった。
本当に美味しかった。本当に。
ひかりちゃんの最近ハマっているラーメンの話、聞かせてください。