最先端【三橋雄斗】
昨日(1/5)は、R-1ぐらんぷり1回戦に出場させて頂きました。
何年かお笑いを続けてきましたが、初のR-1出場。
昨年、ウェンロンで一年間(計6回)ピンネタをやってきました。
ついに、その集大成。不思議と緊張はせず、ワクワクした気持ちでした。
楽屋に入り、早速衣装に着替えました。
真っ黒のロングTシャツに真っ黒のズボン、真っ黒の靴下に真っ黒の手袋。
そして、丸く切った真っ黒の画用紙。
そうです、ブラックホール漫談を引っさげてきました。
ブラックホール漫談とは、ウェンロンでピンネタを始めて2回目くらいにできたネタ。
ブラックホールになりきってブラックホールの日常の漫談です。
今まで誰もやっていないであろう形のネタ。
出番までの待ち時間、大部屋の楽屋で練習したり休憩したり、を繰り返していました。
すると、事務所の後輩が「いやー、緊張しますね」と話しかけてきたので、
僕は「大丈夫!しっかりと声を出して堂々とやりきれば大丈夫だよ!」
と、先輩らしいアドバイスをしてあげました。
そして出番が近くなったので舞台袖に呼ばれました。
袖に入り、完全なるブラックホールになろうと、真っ黒の丸い画用紙を顔に貼り付けました。
そこで僕は大きなミスに気づいてしまったのです。
前が全く見えません。
目のところをくり抜くのを忘れていました。
これでは舞台上のどこに立っていいのかわかりません。
しかし、もう後戻りできない。
なんとか目の周りに隙間を作り、横目で少しだけ見えるようにしました。
そうこうしているうちに、前の人のネタが終わり、出囃子が流れました。
僕は、隙間から見える狭い視野と、勘を頼りに、舞台に立ちました。
その時点で変な笑いは起きていなかったので、恐らく立ち位置は大丈夫であったと思います。
そして、ブラックホール漫談がスタート。
先程、後輩にアドバイスした通り、しっかりと声を出して堂々とブラックホール漫談をやりました。
前は見えないので、お客様の表情は覗えませんでしたが、
耳で感じた限りでは、全く伝わっていなかったようで、
つまり0笑いでした。
気持ちいいくらいに。
いまだ誰もやっていないネタだと思ってやりましたが、時代の最先端を行き過ぎたのでしょうか。
いや、詰めが甘かったのでしょう。
それでもやりきりました。
さっき後輩に送ったアドバイスがウソになってしまわぬように。
そしてやりきりました。
清々しい気分でした。無事に出番を終えました。大丈夫でした。アドバイスは嘘にはなりませんでした。
袖にはける際、黒いカーテンにぶつかり、絡まりました。
それは前が見えないから。
楽屋に戻り、先程アドバイスをした後輩が「どうでしたか?」と聞いてきたので、
「年6回じゃ足りないね!もっとたくさんやればきっと結果は違っていたね!来年はそうするよ!もちろん、漫才も頑張るよ!」と笑顔で答えました。
全力でやりきったから言えたことだと思います。
そして、颯爽と次のライブに向かいました。
去年一年間、ウェンロンでピンネタを温かく見守って頂いたお客様、ありがとうございました。
年6回、R-1含め7回、ピンネタを経験して、大きく成長できましたね。
本当にそう。
来年も頑張ります。そのために今年はピンで何回か何かのライブに出させて頂きたく思います。呼んでくださいませ。
ウェンロンメンバーでは現時点で舟久保さんが予選を控えている状態なので、応援しましょう。
来年は全員で決勝へ、そして決勝のその先へ行きましょう。
【相方へ】
申し訳ございません。
僕が間違っていました。
徐々に減らしますので、どうか見守ってください。