OCS:豊洲市場から生鮮品をアジア域内へスピード輸送
全日本空輸(ANA)グループで国際物流事業を展開するOCSは、日本中の魚介類をはじめとする生鮮食品が集まる「豊洲市場(東京都江東区)」から近隣アジアに向けたスピード輸出により一層の力を入れている。
OCSの強みは、豊洲市場内に同社専用の荷受けスペースを確保していること。これにより、市場に到着した生鮮品をその場で航空輸送用にまとめた後、すぐ近くにあるOCS東京スカイゲート(江東区辰巳)で航空コンテナへ積み付けし、そのまま羽田空港へ直行、最短で海外向けのフライトに搭載することができる。
香港向けでは、羽田からANAの早朝便で輸送することで朝、豊洲市場で取引された生鮮品を最短で、同日のディナータイムに提供することができるという。
同社は世界50ヵ国にわたって、5つの現地法人・4つの合弁会社を含め130ヵ所以上の拠点を結ぶネットワークを有しており、近隣アジア以外の、北米/欧州/中東/豪州などにも生鮮品の輸送実績があり、顧客の貿易取引条件や要望に合わせた輸送が可能となっている。
OCSの鈴木貴行 営業部フォワーディングセールスセンター副センター長は、「豊洲市場内にスペースを確保できているのが強みで、鮮魚や食肉をはじめ、野菜・青果など幅広い貨物を、最速のスピードで輸送できる」とコメントしている。
6月21日から23日まで東京ビッグサイトで行われた「日本の食品輸出EXPO」では、昨年に比べて香港などのアジア・中東からの海外バイヤーの来場が増加しているという。また、日本の荷主でもこれから輸出を開始したいというニーズも多く、会場では活発なやりとりが行われた。
2023年6月26日掲載