CEVAが25年までにEVを1450台整備、CO2排出量を年間6.7万トン削減見込む
CEVA Logisticsはこのほど、2025年末までに電気自動車(EV)の配備を1450台に拡大すると発表した。
23年5月11日に独ミュンヘンで開催されたTransport Logisticショーで明らかにしたもので、2050年の「ネットゼロ✳︎」の目標達成に向けたアプローチのひとつであるとしている。
(✳︎大気中に排出される温室効果ガス〔GHG〕と大気中から除去されるGHGが同量でバランスが取れている状況。具体的には地球の気温上昇を産業革命以前と比べ1.5℃以内に抑えることが必要とされている)
具体的にCEVAは、1000台の配送用バン、300台のボックストラック、150台のトレーラーを整備するとしており、同社専用車両や小・中ロットの貨物輸送およびラストマイル集配のほか、欧州域内のクリーン輸送ネットワークに利用する計画だ。こうした EV車両の拡充によって、同社のCO2排出量は推定で年間6万7000トン削減される見込みで、これはパリ〜ミュンヘン間をトラックで3万往復するのに相当するとしている。
また、CEVAはバイオガスとバイオ燃料の使用を拡大して水素燃料電池やその他の低炭素トラックのテスト運行も行っているほか、トラックでの輸送を同社の鉄道ソリューションに移行することも進めており、GHG削減の本格的な取り組みを進めている。
このほかにもCEVAは、22年から倉庫の持続可能性への取り組みを発表しており、1億8000万ドルの共同投資を通じて、25年末までに同社倉庫のソーラーパネルの表面積を22年比で3倍にする予定だ。さらに、23年末までに倉庫の照明をすべてLEDに切り替えるなど、倉庫運営の側面からもネットゼロの取り組みを加速させているところ。
CEVA LogisticsのグローバルグランドリーダーであるXavier Bour氏は今回のEV拡充について、「EVフリートの整備は、より持続可能な未来に向けた重要かつ具体的な一歩であり、この大規模な投資は当社の地上および鉄道チームの専門知識と、CMA CGMグループおよび当社の顧客の取り組みによって可能になった。今後も顧客の商品を輸送するより良い方法を見つけることに絶え間なく注力していき、物流業務全体でGHG排出量の削減を実現できるよう取り組んでいく」とコメントしている。
23年5月24日掲載
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