
DHL、シンシナティ拠点空港の拡張に1億9200万ドルを投資
世界最大級の国際宅配企業/インテグレーターのDHLはこのほど、北米大陸における同社最大のグローバル・ハブであるシンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港の拠点施設をさらに大拡張するプロジェクトに、総額1億9200 万ドル(約275億円)を投資すると発表した。
ノーザンケンタッキー空港ハブは現在、194 エーカーの敷地に67の駐機ゲートと約6万平方メートルにおよぶランプエリアを備えているが、この投資によって拡張・強化されるのは、航空機部品保管庫/オフィス棟/3つの保守用駐車ゲート/8つの新しい航空機ゲートなどで、同拠点施設は追加スペースも備えた約2万8000平方メートルにおよぶ最先端の航空整備施設が追加されることになる。
また、環境評価の国際認証制度であるLEED認定によってカーボンニュートラルとなる航空機整備用の格納庫は、DHLがリースを受ける追加の50エーカーの敷地内に建設され、ボーイング777を2機並べて収容できるようになる。この拡張プロジェクトにより、ラインのメンテナンス作業も耐候性が強化され、DHLのB737、767、777機のメンテナンス作業に対応できる予定。

2018年から2022年にかけて、DHLはボーイングから新しいB777-200F貨物機28機を購入し、そのうち19機が現在就航中。残りの9機は23年から25年の間に引き渡される予定だ。さらに本23年初めに同社が発表したところによると、欧州のジェットトラン航空から改造型B777-200LRフレイター9機を24年から27年の間に引き渡されることになっている。
今回、DHLが大市場の米国においてシンシナティ拠点施設の一大拡張・強化に取り組むのは、こうしたフリートの増大計画が進んでいるため。
シンシナティ拠点は毎日60機の航空機による130便のフライトを擁するDHL米国ネットワークの中心に位置し、世界中220以上の国と地域の顧客を米国の隅々の地点に結びつけている。グローバル・スーパーハブとしても、DHLのドイツと香港の拠点に並ぶ3大拠点のうちの1つでもある。
2023年8月10日掲載
※ジャパンプレスの発行するメールマガジン登録(無料)をすることで、最新の航空貨物ニュースを受け取ることができます。
ご登録はこちらから