ロジカルシンキングができるようになる、たった2つの思考習慣 - 学校では教えてくれない考える力の授業 -
みなさんこんにちは。
マーケティングディレクター兼データサイエンティストのtohari.です。
今回はロジカルシンキングについて書いていきます。
ロジカルシンキングは、コンサルタントはもちろん、あらゆるビジネスマンにとって仕事の生産性を上げるとても重要なスキルになりますが、これができていない人、本当に多いです。
一方、ロジカルシンキングが大切なのはわかるけど、どうやって習得したら良いかわからないという方、こういう方もとても多いのですが、実はとても簡単な2つのことを意識するだけで、そのスキルは身につきます。
ただし、ロジカルシンキングの場合、「やり方を覚えて使うときに引き出す」といったスキルではなく、「思考のクセ」ですので、考えなくても自然とできる、といった状態にしないといけません。
そのためには、これからご紹介する2つのことを、ぜひ普段の生活・仕事の中で意識意識するようにしてみてください。それだけで少し経つと思考のクセがついてきて、自然とできるようになります。そして一度身につけてしまうと、その後特に意識しなくてももう衰えることはありません。
とても簡単なことですので、ぜひ試して頂けたらと思います。
あなたのビジネスの成果は爆上がりするはずですよ。
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ロジカルシンキングとは?
まずロジカルシンキングの基本的理解から始めてみます。
ロジカルシンキングは辞書で引くと
と出てきます。
つまり、
筆者は「飛躍せず1つ1つ順番に繋げて考えられる力」と解釈しています。
ロジカルシンキングのメリット
では、ロジカルシンキングでできると、どんな良いことが起こるでしょうか?
大きく2つあると思います。
それぞれケースを見ていきたいと思います。
<ケース1>
ここに2人の子供がいます。
ロジカルさんとフィーリングくん。
2人とも、今流行っているゲームを親に買って欲しいと思っています。
2人の親へのお願いの仕方を見てみましょう。
二人の主張ロジックを構造的に整理すると
どちらが説得力あるか、一目瞭然ですね。ロジカルさんです。
つまり、ロジカルシンキングができると良いことの1つ目は、
相手を説得しやすくなり、自分の思ったことを実現しやすくなる、です。
ちなみにフィーリングくんの「みんな持っているから」という理由は、よくありがちですが、理由として成立していないのがお分かりですか?
これがわからない人は、おそらく今までこのようなロジックを使ったことがあるのではないでしょうか?
「理由として成立していない」というのはとても簡単なことです。
「みんなが持っていると、なぜゲームを買う必要があるのか」良くわからない(=因果関係が直接的でない)からです。
この2つの要素の間には、実は隠れた要素(例えば、仲間はずれにされる、など)が存在するのですが、主張においてはその要素を飛ばして論理を展開させています。
これを「論理の飛躍」といいます。
「論理の飛躍」は、例題のような誰もが想像つくような簡単な要素であればさほど問題ありません(聞き手が飛躍部分を埋めてくれるから)が、ビジネスなどではそれほど簡単でないケースが多く、その場合に飛躍してしまうと、聞いている側の「?」を生み、主張の説得力を一気に下げることになるので、気をつけなければなりません。
<ケース2>
続いてこちらのケースを見てください。
同じように論理構成を構造化してみます。
どちらが次のテストでもっと良い点数を取れそうでしょうか?
そうです、ロジカルさんです。
もちろん2倍頑張ることも次にもっと良い点を取る方法の1つだと思いますが、合理的にそれを実現するなら、間違った問題を正解にすれば良いのです。少なくともロジカルさんの方が少ない時間で結果が出せるはずです。
このように原因の特定ができていると、無駄なく求める結果に近い成果を得ることができます。
ロジカルシンキングができると、求める結果に対して様々な選択肢を得ることができ、その中で一番良い打ち手を選べるようになります。
これがロジカルシンキングができると良いことの2つ目です。
ロジカルシンキングはまさに怠け者こと身につけた方が良いスキルということです。
ロジカルシンキングができるようになる、たった2つのこと
それでは本題に入ります。
そのたった2つのことはこれです。
空雨傘
Answer First
「空雨傘」とは?
コンサルタントの人であれば、一度はこの言葉を聞いたことがあるかもしれません。
世界的にもすごく有名な思考フレームワークです。
まずはこちらを見て下さい。
朝出かけるときこんな天気だったら、皆さんはどうしますか?
そうですね。多くの人は傘を持って行くのではないかと思います。
この時の思考の動きはこのようなものです。
非常に単純なように思いますが、実はここでも、上で述べたロジカルさんとフィーリングくんのところでお話しした「論理の飛躍」がこの中にも存在しています。
飛躍している要素はどのようなものでしょうか?
「雨が降りそう」という事実の解釈です。
つまり、
「空が曇っている」という<事実>に対し、「傘を持って行く」という<打ち手(判断)>を行ったのは、「雨が降りそう」という<事実の解釈>が前提になっています。
ちなみに、もし以下のように事実に違う解釈を行ったら、別の打ち手を取ることになるわけです。
何かを判断する時、事実をいかに解釈するか、ここが極めて重要になるわけです(もしかしたら事実以上に)。
「空雨傘」とは、つい飛ばしがちな「事実の解釈」というプロセスをしっかり意識させ、事実・解釈・打ち手をきちんと分けて考える(または相手に伝える)ことで、判断の正しさと主張のわかりやすさを高めることができる、非常に単純ですが、とても重要な思考フレームワークです。
普段の仕事の中で、何かのインプットから何をアウトプトする際(仕事の中で本当にたくさんこのようなケースがあると思います)、その時にこのフレームワークを思い出して、面倒でもきちんと要素を分けて整理してみて下さい。
たったそれだけで、あなたのアウトプットの質は大きく上がるはずです。
それは世界中の人たちが実証済みです。
Answer First
アンサーファーストは、特に以下のような経験のある人、必見です。
ここでまたフィーリングくんとロジカルさんに登場してもらいます。
2人とも、学校の好きなことや苦手なこと、嫌なことなど、色々話していますが、話のわかりやすさは全然違います。どうしてでしょうか?
何が問題?
好きか、嫌いかを単純に聞いているだけなのに・・・・。
聞いている人はとてもストレスを感じます。
続いてロジカルさんは
一回で答えがわかる。
どうして?
二人の会話の一番大きな違いは、話の「一番最初に答え」があるかどうかです。
YesにしてもNOにしても、話の一番最初に質問の答えを持ってくる、というのが、アンサーファーストです。
聞き手は最初に自分の答えがわかるので、その後に続く話はその答えの補足として予想しながら聞くことができ、理解がとてもスムーズになります。
この会話の仕方は英語圏の発想の仕方(英語の文法)に通じるものがあります。
例えば英語は「Do you play footbool?」などと聞かれた時に最初に答えをいいますよね?
「Yas, …」「No, …」のようにです。
これだけで話がグッとクリアになりますが、日本語の場合、「・・・です」や「・・・ではありません」は一番最後に言い、途中で何か色々話が混ざる傾向があります。
そのためアンサーファーストができない日本人はとても多いのです。
仮に結論を最後に持ってくる場合でも、最後に「Yes/No」を明確に言えればばまだ良いのですが、途中いろいろな話が混在してくるほど、もともと答える必要のあった最初の問いの答えが置き去りになり、結論を言わないまま話が終わってしまうことが本当に多くなります。
つまり、話が長々続くことで、主張と理由、結果と原因の因果関係が不明瞭になってしまうのです。
そうしたことのないよう、アンサーファーストはあります。
アンサーファーストはたったこれだけの単純な話し方です。
とても簡単ですので、意識すれさえずれば、誰でもできます。
そしてできれば、理由を言う前にその数を言えるとなおいいです。
話がいつまで続くのか、相手に伝わりやすくなりますので。
まとめると、ロジカルシンキングができるようになる2つ目の思考習慣は・・・
です。
これだけでコミュニケーションスピードがすごく早くなりますし、話も明確になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「空雨傘」と「アンサーファースト」。
どちらもとても単純なフレームワークですよね。
意識するだけで誰でもできますが、大切なのは無意識でできるようになることです。そのためには思考がクセになるように繰り返して使って行く必要があります。最初はつい忘れてしまった、と言うこともあるかもしれませんが、徐々に自然とできるようになります。
まずは1ヶ月試してみて下さい。