医療機器に愛着を・・・
私が働いてた病院では医療機器の大半を中央管理と呼ばれる管理方式で管理していました。
中央管理とは使用する医療機器及び使用した医療機器を1つの部屋で管理することを目的としたものです。
こうすることによって使用した医療機器は1回の使用後に再度貸し出せる状態にするため1つ1つの機器を点検し万全の状態で使用出来るようにしています。
また、バーコード管理やQRコード管理されているため機器の使用率もわかり購入や破棄の目安にもなっています。
今回の内容はそんな中央管理で戻ってきた医療機器に関する内容です。
機器返却の際、次のような内容で返却された機械がありました。
「急に機械が動かなくなったから点検してほしい」と。
「ほうほう。急に動かなくなったのか。」と私の点検魂に火が付きます。
何時頃から動作しなくなったのか。何か特別な操作をしたのか。などその時の内容を詳しく聞いてきます。
ですが答えの大半で多かったのは「私がやったわけじゃないからわからない。」と。
「おいおい。詳細がわからない人が持ってきたのか。」と私自身思うわけです。
こっちは詳しく聞けた方が点検するときに作業しやすいんだよな。と心の中で思うも口には出さず我慢します。
病院という24時間体制で勤務者がいる特性上、機械の故障時に立ち会った本人が退勤していることも多々あります。
そうなればどうするか?
機械に聞くのです!
「機械に聞く?どういうことだ?」と思う方も中にはいるでしょう。
医療機器にはヒストリー機能という機能が備わっている機械が大多数を占めています。
いつ、どのような操作をして、どのよなことが起きたのかなどをエラーコードを用いて表示してくれます。
その前にまずは外観チェックから。
外観に欠けている部分があるじゃないですか!落下の可能性大ですね。
次にヒストリー機能でいつ起きたかなど詳しく見ていきます。
朝方に電源が切れてそれ以降電源が付いたとしてもすぐにバッテリー切れになっていることがわかりました。
一つ一つ原因となりそうな部分を探っていきます。
今回の原因は衝撃による電源コネクタの接触不良によるものと断定出来ました。
あとは交換マニュアルを用いて交換し再度貸し出せるようにするために点検して終わりです。
交換すること自体はさほど難しいことではありません。
機械なので壊れたら直せばいいのです。
ですが人の身体ならどうでしょう。
病気になっても治せない場合もありますよね?
人を雑に扱うことはありますか?と。
ほとんどの人が雑に扱うことはないと思います。
機械も同じだと思うのです。
丁寧に扱っていれば防げたこともあるのではないのでしょうか。
決して犯人捜しをしたくてヒストリー機能があるわけではないのです。
医療機器のような人の生命に直結するような機械だからこそ人と同じように愛着をもって接してほしいのです。
その愛着が患者さんの命にも少なからず結び付くのではないかと思います。
私が臨床でよく言っていたのは「機器にも心があると思い愛着をもって扱ってほしい。」と。
臨床で経験していて多かったのが輸液ポンプと呼ばれる点滴の滴下を機械で制御するポンプやシリンジポンプと呼ばれる注射器を機械で制御するポンプに落下などの外部衝撃が加わってトラブルになるケースが多かったです。
このnoteを読んで少しでも機械に愛着を持ってくれたら嬉しいです。
・・・医療機器だけではなく生活家電も同じことが言えるのかもしれませんね?
壊れたら修理しなければならなくて修理費がかかり無駄な出費がかかってしまいます。
出費を抑える為にも機械には愛着を持って接してもらえたら嬉しいです。
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