動画のメリット/デメリット
ウェブコンテンツに「動画」を用いることのメリットは、テキストやグラフィックとは異なる「映像(視覚情報)」と「音声(聴覚情報)」を組み合わせてコンテンツを形成し、ユーザーにアプローチできる点にある。
例えば、インタビューコンテンツ。
テキストやグラフィックでは表しにくい、人物の「醸し出す人柄」「喋り口調」などのニュアンス情報(雰囲気や質感)を、ナチュラルに込めることができる。
また「時間軸をデザイン」できるのも、動画ならではの特徴。
テキストやグラフィックによる情報の伝達は、画面遷移や画面スクロールなどユーザー操作にペースやタイミングが委ねられてしまうが、動画には「一定の時間軸」を持たせることができる。ユーザーが再生ボタンを押下した後は、コンテンツ主導で情報伝達の時間軸をコントロールできる。この特徴は「ストーリーの表現」や「世界観の演出」に効果的だ。
以上の点は、動画ならではの魅力的なメリットであるが、同時にデメリットにもなりうる。
動画は「ななめ読み」ができない。
動画に込めた情報をユーザーがすべて受け取るには、動画自体の長さと同じだけの再生時間を要してしまう。結果、ユーザーの視聴ペースやタイミングに合わせることができず、早送りや先飛ばしなどの操作が発生してしまい、伝えたいメッセージが欠落してしまうリスクをはらんでいる。
特にSNSでシェアされる動画は、ユーザーの滞在時間が極端に短くなるので注意が必要。
ウェブコンテンツとして動画を扱う際には、中身の仕上がりだけじゃなく、配信プラットホームやユーザーの状況に合わせた「時間軸のデザイン」が重要なポイントとなる。