【2024年更新版|就活軸の考え方】落とされない説得力のある就活軸の考え方について
今回このnoteでは選考に落ちない就活軸の考え方について書いていきます。
私自身、就活終了後の残りの大学生活の大半を学生のキャリア支援に費やしていた関係で、多くの就活生との面談を経験してきたのですが、就活軸で悩んでいる就活生を多くみてきたと同時に、自分のアドバイスを通して就活軸がクリアになったという声も多数いただきました。
なので今回は、就活軸で悩んでいる就活生に向けて就活軸の考え方について書いていければと思います。
それでは始めていきます!
就活軸はなぜ必要なのか?
就活軸が必要な理由は大きく2つあります。
1.企業選定の効率化
一つ目は、企業選定の効率化です。
日本には約400万社ほど企業が存在すると言われています。
また、多くの就活生が使っているマイナビは2万社以上、リクナビは1万社以上の求人があるとされています。
ここまで膨大な数の企業の中から、最終的には1社に絞る必要がある中で、もちろん全部の企業の選考を受けるわけにはいきませんし、物理的に考えても無理があります。
そこで「勤務地」や「業界」「福利厚生」「初任給」といった何かしらのフィルターをかけていく、いわゆる就活軸を持つことで、より効率的に企業を探すことができるわけです。
2.面接通過のため
二つ目は、面接通過のためです。
私自身も、会社の採用に携わる人間として学生を評価する側というのを経験しているのですが、面接を含めた選考において見られているものは大きく2点あります。
1つは思考力や地頭の良さ、人間性といった部分です。
草野球しか経験しておらず素人レベルの野球の実力しかない人が、プロ野球選手にはなれないように、過去の経験からその人が持つポテンシャルや人間性を見て、自社で採用するレベルの実力・ポテンシャルがあるかを見ています。
多くの企業は社会貢献ではなく自社の発展のために採用活動をしているために当然であると考えます。
2つ目は自社とのマッチ度です。
ここが、これまでの大学受験などと大きく異なる部分かなと思います。
大学受験では、センター試験(共通テスト)の点数と大学ごとの2次試験の2つをそれぞれ足した点数の上位者から順に完全実力主義で合格か否かが決まります。(国公立一般入試の場合)
しかし就職活動では、過去の経験からくる実力・ポテンシャルとは別に、自社とのマッチ度もかなり重要視しています。
理由としてはシンプルで、自社とマッチ度が低い学生を採用しても、内定辞退や将来的な辞職につながる可能性が高く、企業と就活生の双方にとって将来的な幸せには繋がりません。
私自身も採用担当の友人と話す中で「能力的には申し分ないけど、恐らくキャリアの思考性的にマッチしていないから不合格にする」という意思決定を何度もしてきましたということを聞きました。
なのでここで言いたいのは、選考で落とされたからといってあなたの実力が無いわけではなく、シンプルにマッチしていなかった可能性も十分にあるということです。
また、就活軸を通して受ける企業とのマッチ度を面接官に伝える必要性があります。
なので就活軸は重要なのです。
ここまでの話を通して、就活軸の重要性は分かっていただけたと思います。
なのでこれからは、就活軸をどうやって決めればいいのかについて解説していきます。
就活軸を考える上でよくある間違い。
まずはそもそもの考え方のところから簡単に述べていきます。
大前提、人によってキャリアの考え方は多様であり正解は無いので、就活軸も同様に正解は無いと思います。
ただ、あえて正解を作るとすれば、面接において就活軸を話した際に、面接官が就活軸を聞いたときに「だからうちを受けてくれているのね~」と腑に落ちるような就活軸が好ましいかと思います。
反対に、就活軸を話した際に面接官の頭の中で「なんでうちなのかな?」であったり、「これはうちではなくない?」と思われる就活軸は望ましくないと思います。
例えば極端ですが「就活軸は何ですか?」という問いかけをしたときに「成長できる環境という軸で見ています!」と言われたら面接官はどう思うでしょうか?
恐らく本当にそれだけ?と疑問になると思いますし、それだったらうち以外でも全然よくない?となると思います。
こういった事態を防ぎ、面接官が「だからうちを受けてくれてるのね~」と納得するような就活軸を話すには正しい絞り込みフィルターをかける必要があります。
ではどういった観点で就活軸を話すことができれば面接官も納得するのかを、次に述べていきます。
就活軸を作成する上で検討すべき5つのP
面接官に納得してもらうために、検討すべき5つの観点について紹介します。
これは就活時代に友人に教わったものであり、就活関連のいろんな本を読んできた自分ですら初耳かつとてもいい観点で、就活軸を考える時にとても参考にしていた5つの観点になります。
ぜひ参考にしてみてください。
①Philosophy・組織のビジョンや大事にしている価値観
一つ目は「Philosophy・組織のビジョンや大事にしている価値観」です。
社風と言い換えることもできるのではないでしょうか。
これまでの人生において部活動など、組織で何かしら活動してきた人であれば分かるかもしれませんが、組織においてビジョンや価値観は非常に大事です。
チームの中に、全国大会を目指す人と遊び程度でいいやと思っている人が介在している組織では、組織内で衝突が起こり結果も出ないというケースは非常に多くあると思います。
企業においても、Work as Lifeという価値観が浸透している会社もあれば、Work and Life Balanceを大事にしている会社もある訳で、会社が掲げるビジョンや大事にしている価値観は一つの切り口としてものすごく大事になってきます。
②Profession・業界や業種
二つ目は「Profession・業界や業種」です。
これに関しては大きく2点あります。
1点目は、自分の将来のビジョンややりたい事から逆算した時に、どういった職能・専門性を身に着けたいかの観点です。
例えば、将来は日本の魅力を世界に伝えるようなお仕事がしたいというやりたいことがあったら、遠い国の人に魅力を伝えるべくWebマーケティングの知識を身に着けるためにデジタルマーケティングの企業に就職するとか、ECに詳しくなりたいからEコマースの事業やっている会社に就職するとか、海外に事業展開している企業に就職するとか様々あると思います。
2点目は、自分自身の強みや適性が発揮できるかという観点です。
マーケティングで有名な森岡毅さんの著書である「苦しかったときの話をしようか」の中で、成功は必ず人の強みから生まれるためキャリアにおいても自身の強みが磨かれることが重要であると話しています。
「自分のやりたいことから逆算した時に、どういった強みや専門性を身に着けたいのか」と「自分自身の強みや適性が発揮できるか」という2点書きましたが、どちらも満たす必要はなくどちらかが満たせていれば十分だと考えます。
このようにキャリア形成において、自分の強みや適性に合う職種を選ぶことの重要性は色んな本で書かれているので以下に紹介しておきます。
ぜひ読んでみてください。
③People・人
3つ目は「People・人」です。
心理学で有名なアドラーが、すべての悩みは人間関係の悩みであると述べているように、一緒に働く人がどういったキャリアの思考性・価値観を持っているかは非常に大事な要素になってくると思います。
ただ、選考フローを通して全社員の方と会えるわけではないので、人だけで判断するのは難しいところではあるので、一つ大事な観点として入れておくのをお勧めします。
④Priviledge・待遇
4つ目は、「Priviledge・待遇」です。
初任給や福利厚生、勤務地など様々な福利厚生があると思います。
新卒採用サイトやマイナビ・リクナビの企業ページで見れると思うので、そちらを参考にしましょう。
また、Openworkなどを使って、3年目5年目といった先輩方がどれくらいの給与を頂いているのかなども参考になるかもしれません。
⑤Phase・会社のフェーズ、規模感
5つ目は「Phase・会社のフェーズ・規模感」です。
大手企業でも成熟産業にあるのか否かや、ベンチャーでも1000人以上社員がいるようなメガベンチャーなのか、それとも500人くらいのミドルベンチャーなのかなど、が会社のフェーズ、規模感といったところになります。
規模感が大きい企業になってくると、社内の研修が充実していたりなど様々なメリットがあると思います。
一方で、規模感が小さい企業では、若い年時から自分が会社を創っていくという当事者意識をもって仕事をするのが求められると思うので、ブランドのある会社に入るのではなく、自分が自分のブランドと会社のブランドを創っていきたいと思っているような人にはおすすめかなと思います。
これまで就活軸を決めていくにあたっての5つの観点を紹介しました。
この5つの観点から自分が大事にしたい観点を3つほど選び、就活軸に落とし込んでいくと抜け漏れなく説得力のある就活軸が作れると思います。
就活軸を説得力あるものにするために
企業選びの5つのPについては理解していただけたでしょうか。
では最後に、就活軸をより説得力を持たせるために意識すべき点をお伝えします。
その軸に至る背景を点ではなく線で語ることを意識してみてください。
就活生A「就活軸のひとつとしてマーケティングを中心にみています。
なぜなら大学時代にマーケティングについて勉強したからです。」
という話をよく面接で聞くことがあるのですが、これだと全然説得力がありません。
なぜならば、ファーストキャリアという今後の人生を決定付けるといっても過言ではない意思決定の際に、これまで20数年間生きてきたうちのたった数%でしかない大学時代の話だけでそういう経緯に至ったと話しているからです。
点ではなく線で語るといったのは、就活軸に至った背景を大学時代の特定の経験のみではなく、自分の人生で語るということです。
これでより説得力が増します。意識してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は就活軸について書いていきました。
これから皆さんが自分の生きたい人生を歩むにあたって、ファーストキャリアは非常に重要ですし、行きたい企業に行くためにはなぜ御社なのかを説得力持って語る必要があります。
就活軸を改めて見直して、これからの就活頑張っていただければと思います!