【Interview】己龍――MAXI SINGLE「蠱毒」で王道というマイノリティを描く
7月13日にリリースされたMAXI SINGLE「蠱毒」(コドク)を引っ提げ、現在は単独巡業「蠱毒厭魅」で各地を回っている。遠海准司のコロナウイルス感染により一時ストップすることとなったが、巡業を再開した今、充実しているライヴの様子を語ってくれた。そして今回の巡業では、会場によっては“発声OK”という形が取られている。コロナ禍を経て、バンドがそれを言葉にした大きな一歩を支持したい。その想いと共に、「蠱毒」という作品についても伺った。
【「いつからそういう気持ちがありましたか?」って言われたら、“最初から”】
――まずは、リアルタイムな「蠱毒厭魅」巡業のお話から伺わせてください。まさに有言実行で、この巡業から発声ありのライヴが出来ていますよね。(※取材は8月上旬)
一色日和 現時点ではとりあえず1本、青森Quarter(7月20日)で出来ましたね。
――少し遡りますけれど、前回の「是空是色」巡業の千秋楽で参輝さんが「失ったものを取り返しに行く」というスタンスで発声OKの巡業にするというお話をされていて。実際、いつからそういう気持ちがあったんでしょう
酒井参輝 もう、最初からです。
――最初、というのは……?
酒井参輝 コロナ禍になってから。輪を乱すのは良くないっていうのは理解出来る。だからわざわざ乱しに行く必要はないと思っているけど、私の気持ちとしてはコロナ対策だとか制限下でどうのこうのとか、もう全部「クソや!」と思ってるので。ただ、自分1人がそう思って突っ走ったとしても、全員がそれに対して賛同出来るわけじゃないし、被害が広がっていく可能性も理解しているから、ずっと「我慢だな」って思ってたんですよ。だから、「いつからそういう気持ちがありましたか?」って言われたら、“最初から”。
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