【Interview】XANVALA――新宿BLAZE公演を終えて。ONEMAN TOUR「ASK」が意味していたものとは?
XANVALAにとって、初めてのロングツアーとなったONEMAN TOUR 2022「ASK」のツアー・ファイナル公演が8月27日(土)新宿BLAZEにて行われた。開演時、幕越しに聞こえてきた気合い入れの声からも既にメンバーの覇気を感じられたが、幕が開いてからも始終バンドの“攻め”の姿勢は崩れることはなかった。1曲目の「独善」から、曲頭へ言葉を添えながら目の前のΛ(ラムダ / ファンの呼称)へはもちろん、バンドへ関わるすべての人々へしっかりと楽曲を届けていきながら、躍動感を生んでいく。
本編では、ツアー中にデジタルリリースした「joke」「ケ・セラ・セラ」や、当日無料配布された楽曲「アーティスト」を含む16曲を演奏。中でも新曲「アーティスト」はタイトルの如く、巽(Vo)自身の想いを筆頭に“アーティストとしてあるべき姿”を等身大の言葉と演奏で伝える場面が実に沁みた。そして、頭の中でシンガロングがこだました「ΛLIVE」はオーディエンスだけではなくメンバーの心も熱くさせた様子で、本編ラストを飾った「聖戰」では“戦え!”と、まさに生きていくことを聖戰に例えたメッセージがエモーショナルに刻まれるエンディングとなった。
アンコールでは、デジタルリリースされた「DAYS」含む5曲を披露する中、「誰が為の幸福論」では銀テープが宙を彩り、XANVALAらしく白熱する形で「CREEPER」を“とっておきのラブソング”として贈ったメンバーが清々しい様子でステージを後にすると、映像で発表されたONEMAN TOUR「ANS」とそのグランド・ファイナルとして2023年8月31日 恵比寿LIQUIDROOMでワンマン・ライヴが行われるという次なる展開に会場は大興奮!そこへ、予定外のダブルアンコールに登場したメンバーにより「悪辣が君を襲う」が披露され、ボルテージを最高潮に高めて大盛況のうちに幕を閉じた。
――「XANVALAを信じて、Λを信じてここに戻ってきた」(巽)
強い決意のもとで立った新宿BLAZE公演を終えたメンバーに、アフターインタビューを依頼。ONEMAN TOUR「ASK」から「ANS」へ込めた意味や、ツアーから新宿BLAZE公演で芽生えたメンバーの想いを聞いた。
【本気でこのメンバーとなら(新宿BLAZEに)帰って来られると思っていた】
――新宿BLAZE公演、お疲れ様でした。5月から行ってきたワンマン・ツアー「ASK」のツアー・ファイナル公演だったわけですが、もともと今回はどんなツアーにしたいと考えていたんでしょうか?
70. 今までは、ワンマン・ツアーと言っても5ヵ所くらいしか回れていなかったんですよ。でも、ツアーを重ねるうちによく行っていた主要都市以外からも「来てください」っていう声をすごくいただくようになって、「これは絶対に行くべきだ」ってずっと思っていたんです。ただ、コロナ禍っていうのもあって時期を見つつ考えていたんですけど、新宿BLAZEでやるからには絶対に行かなきゃダメだろうという今のタイミングで、満を持して各地へ会いに行ったツアーだったんですよ。
――それが、21ヵ所24公演というXANVALAにとって初のロングツアーとなったわけですね。
70. はい。年始に東名阪を回った「月と太陽」というツアーでも、各所2デイズずつ、2タイプの衣装で交互にライヴをやったんですけど、そこから次へ進んでいる姿も見せられたと思うし、今回も月と太陽以上に多面性を見せられたツアーだったとも思っていて。
――ツアー後半、7月に入ってから新たなヴィジュアルを発表していましたもんね。ヴィジュアルチェンジで新鮮味が絶えないところは、XANVALAらしいなと思いました。
70. ツアー終盤に、集大成としてガチっとした衣装でキメたいっていうイメージがあったんですよ。衣装に合わせたライヴを展開するっていうのもありつつ、ツアーをしながらもバンドが動いているっていうのを感じて欲しかったのもあって、ずっとヴィジュアルの変化と重ねてリリースも続けていたかったんです。
――ツアー中にも関わらず、デジタルリリースで「ケ・セラ・セラ」「DAYS」「joke」と3曲リリースしていましたね。
70. はい。ただBLAZEへ向けてライヴだけをしながら進んでいくんじゃなくて、自分たちが変化や成長をしながらBLAZEへ向かっているっていうのを楽曲でも示したかったんです。大変だったけど結果やれてよかったです。
――巽さんがMCでお話しされていた、「約束を果たしに来た」というのも印象的だったんですけれど、新宿BLAZEに“帰ってくる”という約束についても改めて伺えますか?
巽 始動してすぐ、事務所主催のフェス・イベントで新宿BLAZEに立たせてもらったことがあったんです。俺にとっては初めて立たせてもらう大舞台で、今思えば拙いライヴをしていたと思います。その時、最後に披露した「独善」のイントロで、何か爪痕を残そうと思って、ここ(新宿BLAZE)でワンマン・ライヴをすると宣言したんです。
――すると、その“戻ってきた”新宿BLAZE公演の1曲目が「独善」というのはとても意味のある選曲でしたね。
巽 はい。当時は、始動したてのバンドが大口叩いてるなぁと思われたと思います。でも、本気でこのメンバーとなら帰って来られると思っていたので、あの時言葉にして良かったと今は思います。
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